待ちに待った、夏のボーナスシーズン。使い道は決まりましたか。ここ数年、ボーナスの使い道で上位を示しているのが「貯金」です。大切なボーナスですから、貯金もいいけれど、さらに有効に活用していきたいと思っている人も多いはず。2016年4月に改正されたNISA。どんな制度か確認して、投資にチャレンジしてみませんか?
夏ボーナス直前!
今年こそはチャレンジ「NISA」の始め方
2016年7月12日
聞いたことはあるけれど、そもそもNISAってなに?
毎日ニュースを見ている働き女子ならNISA(ニーサ)という言葉を見聞きしたことがあるでしょう。 「株や投資信託などの投資のようなもの」と何となくイメージはつくものの、よく分かっていないという人もまだまだ多くいます。
それもそのはず。NISAは2014年1月に始まった比較的新しい制度です。 制度導入時にはさまざまな金融機関がキャンペーンを行ったり、今年に入って制度ルールが変更されたりと、新聞や雑誌などに度々名前が取り上げられていることもあって知名度が上がっているのかもしれませんね。
利益に税金がかからないおトクな制度
さて、NISAとは、少額投資非課税制度。簡単に説明すると、株式や投資信託などに投資して得られた利益に対する税金を非課税にするという制度です。
通常なら株式や投資信託などで得られる配当や譲渡益には所得税、復興特別所得税および住民税がかかります。税率は2016年現在、合わせて20.315%かかるのですが、これが、NISA口座なら、税金がかからないというものです。
たとえば50万円で買った株を60万円に値上がりしたときに売ると、10万円の利益がでます。通常の取引ならこの10万円に対して20.315%課税されてしまうので、手元に入るのは税引後の79,685円。NISAなら非課税投資枠および非課税期間の範囲内であれば、税金がかからずそのまま10万円が手元に入るという嬉しい制度なのです。
「そろそろ自分の将来や老後のための貯金を真剣に考えたい…けど税金が取られてしまって嫌だ」と投資をためらっていた人がいるのであれば、NISAを活用してお金を増やすことを考えてみるのがおススメです。
NISAを利用するにはルールがある
NISAの制度は日本国内に住む20歳以上の人なら誰でも利用できますが、実際にNISAを使って投資をするには、いくつかのルールがあります。 また、NISAだからといって無制限に非課税投資ができるわけではありません。ここで、NISAのルールについてお伝えしますね。
非課税対象となる金融商品は?
NISAを使って非課税投資ができるのは、上場株式や株式投資信託、上場投資信託(ETF)、上場不動産投資信託(REIT)などです。 なお、金融機関によってNISA対象商品の品揃えは異なります。A株式をNISAで非課税投資してみたい場合は、A株式をNISAで取扱っている金融機関に口座を開設しなければなりません。 また、投資信託といっても公社債投資信託は非課税投資の対象となりません。
非課税でいくらまで投資できる?
非課税投資枠は1月1日~12月31日までの暦年単位で、毎年120万円までになっています。
また、重要なポイントとして知っておきたいのは、毎年の非課税枠はその年にしか使えません。仮に今年120万円のうち100万円を利用して20万円分の非課税枠が残っても、次年の非課税枠は140万円とはならず、120万円となります。
非課税で投資するには期間があるの?
実は投資をして非課税の恩恵を受けられる期間というのが決められています。新たに株式などのNISA対象商品を購入してから最長5年間が非課税期間です。 この間に得られた株式の配当金・分配金、または売却をして得られる譲渡益は非課税の取扱いとなります。 つまり、2016年購入する分は2020年末までは受け取った配当金にも売却した場合にも税金はかからずおトクですが、期待する値上がりを望めず5年が経過してしまうという場合もあり得るのです。
また、非課税となる期間に加え、NISAの制度そのものに期限があります。導入当初からこの制度は10年間限定の非課税措置とされています。ということは、口座開設ができるのは2023年まで、2023年に購入した商品は最長2027年まで非課税投資を享受できるということになっています。
NISAを使って投資デビュー、何から始める?
今年始めれば2023年までの間に最大960万円を非課税で投資できることになります。 銀行で貯金したときのわずかな利息にも税金がかかることを考えると、早速NISAを利用し、今年のボーナスで投資デビューをしてみたいと思う人もいるのではないでしょうか?
NISAを利用するためには、証券会社や銀行などの金融機関で専用のNISA口座を開設することから始めます。 NISA口座は、複数の金融口座で開設することはできず、全金融機関を通して1人1口座のみと決められています。NISAを取扱っている金融機関は証券会社、銀行、郵便局などさまざまですが、投資信託はあっても上場株式を取扱っていなかったり、取扱う商品ラインナップはどの金融機関も同じではありません。 NISAのメリットを最大限に有効活用するには、どの金融機関で口座を開設するかも重要です。 自分の目的にあった先に投資するためにも、口座を開設する前にしっかりチェックしておきましょう。
そもそも投資にはリスクがつきもの。非課税のメリットがあるといっても、リスクの方が大きくて資産が目減りしてしまうのでは意味がありません。 まずは自分の目的に適した商品選びや投資スタイルをしっかり学び、お金の教養を身につけることから始めていきましょう!