一昔前の女性の人生といえば、結婚して、子どもを産んで、育児をしながら家庭をしっかり守る「専業主婦」になる…という風に考える人も多いのでは?けれど、今の時代は、「一人の時間が楽しいし、無理に結婚しなくてもいい」「結婚はしたいけど、子どもはいらない」など、女性の生き方は多様化してきています。実際、当社に相談に訪れる女性の人生も実にさまざま。昔のように「専業主婦になりたい!」と言う人は少なくなってきているように思えます。今の時代、これぞ女性の人生という定番コースはもはやないのかもしれません。
最期はひとり?
考えておきたいおひとりさまライフ
2016年4月5日
「おひとりさま」が普通の世の中がもう来ている!?
最近、特に増えているのが「おひとりさま」。ひとことでおひとりさまといっても、結婚するつもりはあるけれど仕事が忙しすぎて相手を探す暇がない、最初からシングル主義を貫いている、結婚より仕事をバリバリがんばりたい、結婚しないつもりはなかったのに気がつけばシングル…など、おひとりさまでいる理由はさまざまです。
しかも、現在、世帯数の割合でみると、「夫、妻、子ども」といったいわゆる定番の家族世帯よりもシングル世帯の方が多く、増加傾向にあります。2016年現在、おひとりさま世帯は、2030年には1,872万世帯になると予測されており、なんと、それは全世帯数の40%近くを占めることに。今のままで行くと15年後には、おひとりさまでいることがごく普通の世の中になるということですね。
最期はどうしても一人になってしまう?
現在、パートナーがいる人、「私は大丈夫!」と思っていませんか?今は大丈夫だとしても、将来的に考えたとき、お一人さまになる可能性は大いにあります。これにはいくつかの理由があります。ひとつは離婚率の高さ。今や3人に1人が離婚する時代。いったん結婚しても残念ながらパートナーと別れる可能性は決して低くないんです。
そして、もう一つ、知っておきたいのが女性の方が男性よりも平均寿命が長いということ。日本人の平均寿命は男性81歳、女性87歳です。内閣府の高齢社会白書では、2060年には、男性の平均寿命が84歳、女性の平均寿命が91歳になると予測。平均寿命で見たら、女性は最期の7年間を一人で過ごさなければならない…ということになります。
忘れがちな、歳の差カップルのデメリットとは
これは同い年カップルの場合で、一般的には夫の方が数歳年上という夫婦が多いですね。ということは、夫婦共に平均寿命まで生きるとしたら、女性の最期のおひとりさま期間は10年近くということになりそうです。
また、最近では夫婦間の年齢差が10歳~20歳あるというのも珍しい話ではありません。女性が年上の歳の差カップルも最近では増えてきていますが、やはり男性が年上という場合が多いようです。
たとえば30歳のときに45歳の男性と結婚したカップルではどうでしょう。男性の平均寿命の84歳まで夫婦で添い遂げるとしても、その時の妻は69歳。なんと22年間も最期を一人で過ごさなければなりません。
経済的豊かさや人間的豊かさに惹かれて、結婚するときには気にならなかった歳の差も、老後生活を考えてみると不安を増大させる要因になってしまうのも事実。
考えておきたい「おひとりさま」生活
では、10年~20年間もの長い老後を一人で生活していくために必要なものは何でしょうか。一人ぼっちでも寂しくないように、友達や趣味を増やしたりするなど精神的な対策も必要ですが、最も大切なのは長い老後生活を送るための生活資金対策ではないでしょうか。そのためには、若いうちからしっかりと節約や貯金に励んでおくことが必須。お金の教養を身につけて日頃から将来に向けライフプランを考えることで、老後破産から自分を守ることができるはずです。
実際、下の図をみてもわかるように、年齢が上がれば、上がるほど男性に対する女性の人口比率が高くなり、80歳以上の女性人口は、男性の2倍以上になります。
そう考えると、おひとりさまライフについて考えておくべきは、シングル女性だけではありません。
未婚、離婚、死別など、すべてのシングル女性をあわせると、おひとりさま率は実に半数近くにものぼります。そう考えると「結婚する、しない」という以前に、「どうやって自分の人生を過ごしていくか」「どう自分軸で生きるか」というテーマを考える必要があります。
今の自分はどう生きていきたいのか、未来の自分はどんな生活をして暮らしているのか、最期はどうしていきたいのか。自分のとりかかりやすいテーマから、ぜひ時間をとって考えてみてはいかがでしょうか?