昔と比べ、将来自分たちが貰える年金は減る…という見方が増えてきている昨今。貯金や投資など、自分でちょっとずつ老後資金を貯める人も多いと思いますが、それ以外にも、国の年金制度で、将来もらえる年金を+αすることが出来ることをご存知ですか?今回は、知らなきゃ損する「付加年金」の制度をご紹介します。
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「○○年金」って知ってる?
2016年7月27日
付加年金制度ってなに?
20歳以上の日本国民は、国民年金制度に加入する義務があります。以前「未来の安心に繋がる 年金のメリットって一体なに?」の記事で、基本的な年金についてご紹介しましたが、さらに将来もらえる年金額を増やしたいと考えている人は、「付加年金制度」への加入を検討してみてはいかがでしょうか。
「付加年金制度」とは、加入期間に応じて、基礎年金の上乗せとして65歳からもらえる年金が増える制度です。
それではこの制度で、具体的にどのくらいの年金が増えるのか、詳しく見てみましょう。付加年金の保険料は、1ヶ月400円。
つまり、付加年金に加入する場合は、毎月納めている年金額に400円をプラスして支払うことになります。
例えば、ある人が付加年金保険料を5年間(12ヶ月×5年=60ヶ月)支払うとします。この人の付加年金保険料の支払総額は、24,000円(400円×60ヶ月)となります。
付加年金でどのくらいのお金が貰えるの?
付加年金に加入すると、将来受け取れる年金額は、1年間で「200円×付加保険料を納付した月数」アップします。
この人の場合、付加年金に加入したことによって、年金額は、年間12,000円(200円×60ヶ月)増えることになりますね。 ここでポイントとなるのは、この年金額12,000円は、生きている限り毎年受け取れるということです。
例えばこの人が85歳まで生きたとすると、付加年金は20年間(85歳−65歳)受け取れることになりますね。総額で24万円(12,000円×20年間)がもらえる計算になります。
支払った保険料は24,000円なので、なんと10倍も多く受け取れるという結果に。
このように、付加年金制度は、長生きすればするほど、おトクになる制度なのです。
どんな人が付加年金に加入できるの?
それでは、どのような人がこの付加年金制度を利用することができるのでしょうか。 残念ながら、付加年金制度の加入には条件があります。
この制度を利用できるのは、「国民年金第1号被保険者」と「任意加入被保険者(65歳以上の方を除く)」のみ。
つまり60歳未満のフリーランスの方などは加入可能ですが、サラリーマンの方(第2号被保険者)やその配偶者(第3号被保険者)は、利用することができません。
また、付加年金に加入したい場合、国民年金を支払っていることが前提となります。もしきちんと国民年金を支払っていないのであれば、当然付加保険料制度を利用することは出来ません。
そして経済的な理由により、国民年金の支払いを免除されている人も、この付加年金を支払うことは出来ないので、まずは自分の加入条件を確認してみましょう。
はじめ方はとっても簡単
付加年金制度の最大のメリットは、手軽に年金額を増やすことができるという点です。 加入手続きはとても簡単。市区町村役場の国民年金の窓口で、「付加保険に加入したい」と手続きするだけで、簡単に始めることができます。
保険料額も1カ月たった400円なので、家計の負担になることはありませんね。
デフレのときはデメリットに
付加年金制度のデメリットとしては、先ほど述べたように、制度を利用できる人の制限があること。 そしてもう一つのデメリットは、インフレ対策がされていないことです。
将来、年金をもらえる時期に物価が上昇していても、もらえる年金額は「200円×付加保険料を納付した月数」で固定化されてしまっているため、物価上昇分(インフレ分)だけ損をしてしまうことになります。
逆に将来物価が下がり、デフレーションの状態になっている場合は、おトクになりますが、経済が成長するにつれて物価は上昇する傾向にあることを覚えておきましょう。
いかがだったでしょうか。 将来の老後資金を用意するには、早い時期からしっかりとマネープランを立てることが重要です。
フリーランスの方などは、将来の年金額を手軽に増やすことができる付加年金制度への加入をぜひ検討してみてくださいね。