多くの人が、人生で一番の出費をする場面といえば、住宅購入です。これから先ずっと住むつもりだから、高いお金を出しても仕方がないと考えたのですが、人生には「想定外」が付き物です。やむを得ない事情でマイホームに住めなくなることもあります。そんな場合に考えうる選択肢の一つがマイホームをほかの人に貸し出すこと。では、貸し出す際に考えるべきこととは一体なんなのでしょうか?
ここに注目!
マイホームを賃貸に出す時に
見るべきポイント
2016年7月4日
想定外のマイホームからの転居!
マイホームから転居をする理由は、人それぞれ。そういった場合の選択肢は大きく分けて2つあります。ひとつが「売却する」、そして、もうひとつが「賃貸に出す」です。 愛着あるマイホームを手放さずに、維持管理するためには「賃貸に出す」というのが現実的な選択肢でしょう。
賃貸に出すときに考えるべきこと
まず考えるべきなのは、実際に賃貸に出してメリットがあるか、ということ。手始めに行うべきは、「周辺の家賃相場のリサーチ」です。 インターネットや近隣の不動産業者の店頭で、同じエリアの築年数、平米数、間取りなどが似通った物件が、いくらぐらいで賃貸に出されているかをリサーチしてみましょう。
不動産業者への管理委託は家賃の3〜5%
自分が直接管理せずに、不動産業者に集客、集金、管理をお願いするのであれば、想定家賃から3〜5%を差し引いた金額が実際の家賃収入です。そして、マイホームがマンションであれば、管理費や修繕積立金は家賃とは別に払わなければならない費用となります。 さらに、固定資産税も引き続き収め続けることになります。こうした費用を差し引いて、実際に手元に残る金額を計算してみましょう。
もしも、まだローン返済が残っていたら
手元に残る金額よりも、ローンの返済額のほうが少なければOK、多ければNGというほど単純なものではありませんが、転居先で新たに発生する住居費を見込んだうえで、引き続きローン返済していけるか否かを客観的に判断することが大切になってきます。 もしも、家計簿に大きな打撃を与えるようなマイナスになるのであれば、売却をもう一度検討し直すことも必要でしょう。 注※マイホームを賃貸に出すと所得税の住宅ローン控除が使えなくなります。 このあたりも注意したいですね。
ローンの契約書の確認を
借入先の金融機関によっては、住居用のローンとして融資をしているため、住まなくなった場合には条件変更が必要な場合もあります。後々、問題にならないように、契約内容をちゃんと確認しておきましょう。 また新たに新居のためにローンを組むのであれば、ローンを2本同時に抱えることになります。こうしたことが物理的に可能かどうかは、収入や資産状況、マイホームを賃貸に出した時の収支、次に購入する物件のローン額によっても違ってきます。住宅ローンのシミュレーションについては、金融機関に直接あたってみるのがよいでしょう。
一度は賃貸シミュレーションを
もし、これから一軒目のマイホームを購入するのであれば、あらかじめ賃貸シミュレーションをしておくと、物件を選ぶ視点が変わってくるでしょう。これは、長い期間で考えるともちろんプラスで「想定外」の事態になった時に慌てずにすむというメリットがあります。 賃貸に出す時に確認するポイント、シミュレーションなど、これらの知識や考えというのは、お金の教養として知っておいて損がない知識です。「これでいいや」と、あまり調べること無く物事を行ってしまうと、いままでの貯金を無計画に減らしてしまう原因になってしまうかもしれません。
ぜひ、賃貸を検討しているのであれば、これらのポイントに注目してみて、検討をしてみてくださいね。