投資をする時は「分散投資」がマストって言われているけれど・・・。
実際、どのように分散したらいいのかわからない。
そんな投資初心者に向けて、正しい分散投資の仕方をお伝えします!
ただ分けるだけじゃダメ!
正しい分散投資の考え方
2018年2月9日
分散投資って?
投資の世界で有名な「卵はひとつのかごに盛るな」という格言。投資を始めようと思った人なら、きっと聞いたことがあるでしょう。
一つのかごに卵を全部入れていたら、もしかごを落としてしまったら、卵が全部割れてしまいますね。投資もそれと同じで、一つの金融商品にまとめないようにしましょう、という意味です。
分けているから大丈夫?
「定期預金を3つの銀行で分けています」
「株を3銘柄もっているから大丈夫でしょ?」
「日経平均に連動する投資信託を2本持っています!」
たしかに分けないよりはベターですが、実はただ分けたらいいということではないのです。ちょっとコツをつかめば、ベストな分散の仕方ができるようになるんです。
分散投資の考え方
分散投資とは、異なる値動きをする金融商品に分散して投資をすることで、万が一何か一つの商品が値下がりしたとしても、他の商品は値段が下がらなかったり、逆に値上がりしたりすることで、リスクを抑えるという投資の考え方です。
リスクって何?
投資をしたことがない人から「投資はリスクがあるからコワい」という声を聞くことがあります。その場合のリスクは「損をする危険があるからコワい」という意味になるでしょう。
ただし、投資で使う「リスク」とは「値幅のブレ」を表します。つまり、「リスクが大きい」というのは「値幅のブレが大きい」ということになります。逆に「リスクが小さい」というのは「値幅のブレが小さい」ことをいいます。
リスクとリターンの関係
「値幅のブレ幅が大きい=ハイリスク」の金融商品は「ハイリターン=大きく利益が出る可能性が大きい」という関係になります。
逆に、「値幅のブレ幅が小さい=ローリスク」の金融商品は「ローリターン=利益が出たとしても少ない」という関係になります。
このように考えると、ハイリスクの商品ばかりを持つのではなく、ハイリスクとローリスクの商品に分けて持つ方が、結果的に値幅のブレを抑えられるということがわかりますね。
また、金融商品は一つの原因に対してそれぞれ違う動き方をする商品や銘柄があります。
ということは、そのような商品を組み合わせて持つことで、値幅のブレを抑えることができるのです。
具体的な分散の仕方
では、実際どのような分散をするとベストなのでしょうか。
時間を分散する
金融商品は、日々値動きをしています。
短期で利益を得ることができる場合もあれば、逆にお金が必要な時に価格が下落していて損失となることもあるでしょう。
それをカバーする方法としては、時間を味方につけて長期で投資をしていく方法があります。
例えば、2018年1月から始まったつみたてNISAを利用して、投資信託でコツコツ積み立てていくというのも一つの方法です。毎月一定の金額を積み立てることで投資信託の値段が高い時は少なく、値段が低い時はたくさん購入することができます。
時間を分散して長期間投資をしていくことで、投資信託の値段の上がり下がりに一喜一憂せず、ど~んと構えておくことができますよ。
つみたてNISAについては「つみたてNISAってなに? いつから始まる? どうやって始めればいいの?」をチェックしてみてくださいね。
異なる値動きをする資産に分散する
例えば、一つの例として株式と債券は、基本的には反対の動きをします。株価が上昇すると債券価格は下落し、反対に株価が下落すると債券価格は上昇する傾向にあります。
また一般的に、景気がよくなるとまず株価が上昇し始め、送れて金利が上昇し、そのあと不動産価格が上昇すると言われています。
このように、それぞれ異なった値動きをする資産に分散することで、何か一つが値下がりしても他の資産でカバーすることができ、資産全体が目減りすることを防ぐことができます。
投資信託も分散して
一本の投資信託ですでに分散投資ができていますが、投資信託を何種類か持つ場合に気を付けてほしいことがあります。
それは、投資対象が同じ投資信託ばかり持たない、ということです。
例えば、日経225に連動する投資信託を数本持っていたとしても、それでは同じような値動きになってしまいがちです。
一般的にバランスファンドと呼ばれる投資信託は、1本で4資産~8資産程度に分散して投資する投資信託です。バランスファンドを1本持つことで、ある程度資産の分散ができます。
投資信託を数本持つ場合は、それぞれの投資先や運用方針を確認して、違う値動きをする投資信託を選ぶといいでしょう。
同じ投資をするなら、少しでもリスクを少なくしたいもの。
上手に分散投資をして、あなたの資産を守りながら賢く増やしていきましょう!