私たちは、「正社員」「契約社員」「フリーランス」など、働くスタイルを自由に選択することができますが、働き方によって、年収や労働時間、福利厚生などに大きな違いがあります。今回は、それぞれの働き方のメリットとデメリットを大分析!あなたのこれからのワークスタイルを一緒に考えてみましょう。
働き方を変えてみる?
あなたのワークスタイルシュミレーション
2017年5月19日
正社員と契約社員の違いは?
正社員と契約社員では、雇用期間や収入、福利厚生など、さまざまな点において違いがあります。それぞれの違いについて、詳しく見ていきましょう。
雇用期間と業務時間
正社員の場合、雇用期間に定めはなく、健康上の理由やリストラなどの会社の都合がなければ、基本的に定年まで働くことができます。
一方、契約社員の場合、雇用期間が1年や3年というように、あらかじめ決められています。ひとつの会社に縛られ続けるということはありませんが、契約更新がなければ、働き続けたくてもその会社では働けなくなってしまうのが特徴です。
また、業務時間について、正社員は、残業や休日出勤などが発生することがありますが、契約社員の場合は、勤務時間が比較的しっかりと定められているため、プライベートの時間を確保しやすいというメリットがあります。子育てをしている方や、アフターファイブの趣味を充実させたいと考えている方は、契約社員の方が働きやすいかもしれませんね。
給与とボーナスと退職金
契約社員の場合、役職がついたり、昇進したりすることはないので、お給与が年次とともに上がっていくということは、ほとんどありません。そのため、同じ年数働いていても、正社員の方が、契約社員よりも基本給が高くなるのが一般的です。
また、契約社員の場合、会社の業績や本人の成果によって支払われるボーナス(賞与)がないケースが多くみられます。さらに正社員の場合もらえる退職金は、契約社員では支払われないことがほとんどです。
厚生労働省が行った平成28年賃金構造基本統計調査によると、雇用形態別の賃金(男女合計)は、正社員・正職員は321万7千円(年齢41.4歳、勤続12.7年)、正社員・正職員以外は211万8千円(年齢46.5歳、勤続7.7年)となっています。さらに女性だけの場合は、正社員・正職員は262万円、正社員・正職員以外は188万6千円となっています。
このように、お金という点においては、契約社員は正社員に比べて、収入が低くなるというデメリットが挙げられます。
福利厚生と手当は?
厚生年金や健康保険などの社会保険料について、正社員の場合は、その保険料の半分を会社が負担してくれますが、労働日数や労働時間が短い契約社員の方は、会社の年金や健康保険制度に加入することができません。
正社員の場合
例えば、毎月のお給与が18万円の方の場合、厚生年金保険料は28,407円となっています(平成28年10月分から平成29年8月分)。正社員の場合は、この半分の14,203円を会社が負担してくれます。
契約社員の場合
一方、条件を満たさずに厚生年金に加入できない契約社員の方は、会社が負担してくれる年金保険料はゼロ。自分で月額16,490円(平成29年度)の国民年金に加入するなど、手続きを行わなければなりません。
また、正社員の場合は、会社の住宅手当や交通費の支給があることがありますが、契約社員は、雇用契約によって、これらの手当がもらえないことも。
福利厚生や手当については、契約社員よりも正社員の方がより充実しているといえるでしょう。
フリーランスってどんな働き方?
契約社員よりも、さらに自由度が高い働き方が「フリーランス」です。自宅など好きな場所で、好きな時間に仕事をすることができるので、子育てや介護で忙しい方や、空いている時間に仕事をしたい方にぴったりですね。
Webデザイナーや雑誌のライターとして、取引先から仕事を請けたり、アクセサリーや小物などを作成してネットで販売したりと、職種もさまざまです。
フリーランスの場合、仕事のスキルがある人は、自分の頑張り次第で実力を上げて、収入アップを目指すことができます。さらに、夫の転勤などで地方や海外に行っても、継続して仕事を続けることができるというメリットもありますね。
一方、契約社員の方と同様に、社会保険料は自己負担で、各種手当もありません。フリーランスの方は、収入が安定しづらいというデメリットを覚えておきましょう。
自分にぴったりの働き方は?
「子育てと両立させながら、契約社員として働きたい」「自分の力を試したくて、独立してフリーランスとして働きたい」など、働き方は人それぞれ。自分に合った働き方を見つけるためには、これから、どのような人生を送りたいかを明確にして、収入や勤務時間などの労働条件を確認することが大切ですね。
さらに頭に入れておきたいのが、一度正社員から契約社員となった場合、なかなか正社員に戻ることができないという厳しい現実です。結婚や出産を機に正社員を辞める方も多くいますが、生涯年収や福利厚生という点からすると、正社員として仕事を続けた方が良い場合があります。
正社員から、契約社員やフリーランスなどに働き方を変える場合は、このような現状もしっかりと考慮するようにしましょう。
いかがだったでしょうか。仕事は人生の一部。これからの長い人生、仕事とプライベートをどのように両立させていけば良いのかしっかり考えて、自分の働き方を選択するようにしましょうね。