日本人はよく「貯金上手」と言われますが、その中でも、都道府県によってお金との付き合い方が違うのをご存知でしょうか。「私のまわりの人はみんな貯金や節約が苦手…」という人は、もしかしたら「県民性」が影響しているかもしれません。今回は、貯金額と県民性の意外な関係に迫ります!
貯金が苦手なのは県民性?!
貯金が得意な県ランキング
2017年1月5日
貯金が多い県ランキング あなたの県は何番目?
日本では、地域によって家賃や食費などの物価や、もらえるお給与が異なるため、住んでいる都道府県によってお金の使い方が大きく異なっています。
一般的には、東京や大阪のような大都市では、家賃や食費などの物価は高いですが、もらえる平均賃金も高め。
一方、人口が少ない地方や田舎では、家賃など生活にかかるコストが安い反面、お給与が高い仕事も少ないという現状があります。
さらに、昔からの「県民性」によって、都道府県によって、家庭の貯蓄額にも大きな差があるのです。それでは、貯金額が多い県を具体的に見ていきましょう。
上位はこの県だった!!
総務省統計局が発表した「平成26年全国消費実態調査」(平成27年12月16日)では、2人以上の世帯の1世帯当たり貯蓄現在高を都道府県別にみてみると、東京都が1,967万円と最も多く、2位が神奈川県1,904万円、3位が福井県1,856万円、4位が愛知県1,855万円、5位が香川県1,822万円となっています。そして、6位奈良県、7位和歌山県、8位千葉県、9位三重県、10位富山県と続きます。
逆に下位の県は…?
一方、貯蓄現在高が少ない都道府県を見てみると、沖縄県が575万円と最も少なく、次いで青森県が862万円、鹿児島県948万円、宮崎県1,014万円、長崎県1,017万円となっています。全国の平均貯蓄現在高は、1,565万円。貯蓄高が一番高い東京都と一番低い沖縄県では、なんと1,400万円近い差があるという驚きの結果になりました。
さらに詳しい結果を知りたい方は、総務省統計局の結果を覗いてみてくださいね。
総務省統計局 平成26年全国消費実態調査 結果の概要
総務省統計局 平成26年全国消費実態調査
貯金が多い上位県の県民性を分析!
それでは、貯蓄額が多い都道府県に住む人々には、どのような特徴があるのでしょうか。
まず、1位の東京都と2位の神奈川県は、言わずと知れた大都会。家賃などの生活費は高いですが、一方で世界有数の大企業が集まり、日本の経済の中心地となっているため、大きな収入が得られるチャンスが多いという特徴があります。生活するのに十分な収入があり、しっかりとマネープランを立てられていれば、お金が自然と貯まり、貯蓄額が多くなることが分かりますね。
3位の福井は負けず嫌い!?
次に、福井県が3番目に貯蓄額が多いという事実には、少し意外な印象を受けるかもしれません。福井県の方の県民性は、負けず嫌いのがんばり屋で、リーダーシップもあり、周囲から一目置かれるという特徴があるそうです。さらに、大阪的な体質の人が多く、価格意識が強いので、支払いを渋ることも多いという面白い一面も。このような県民性が、貯蓄高が高いという結果につながっているのかもしれませんね。
さらに、首都圏に住んでいる女性の貯蓄額については、こちらの記事も参考にしてみてください。
貯金が少ない県の県民性もチェック!
では、最後に、貯蓄額が低い都道府県の特徴を見ていきましょう。
貯蓄額が最も低かった沖縄県は、日本の中でも独自の文化を持つ島。一年を通して温暖な気候で、盛んな産業や生活スタイルなどさまざまな点において、ユニークなところがたくさんありますね。
例えば、沖縄県の方々は、「なんくるないさー」の精神でのんびりゆったりした性格の人が多く、目の色を変えて仕事に没頭したり、出世意欲に燃えたりする人はあまりいないようです。
沖縄県の村や地域の連帯感や結束力も強いため、困った時はお互いに助け合いの精神を持ち、自分だけ贅沢な暮らしをしようと考える人も少ない傾向が。よって、毎日の生活に見合う、身の丈にあった貯蓄額となっているのではないでしょうか。
2位の青森や3位の鹿児島は…
さらに、貯蓄額が少なかった、青森県や鹿児島県についても、地域の盛んな産業や県民性が大きく影響していると言えるでしょう。青森県や鹿児島県は、基本は農業や畜産業を中心とした第一次産業の地域です。住んでいる人々の高齢化が進み、大きなビジネスチャンスを掴んで一儲けしようとする県民性ではないという特徴が挙げられますね。このような地域の特徴によって、貯蓄額には地域差が出ているということが分かります。
いかがだったでしょうか。自分が住んでいる都道府県や、出身地などの貯蓄額を見てみると、地域差やその「県民性」が分かり、大変興味深いですね。
ただし、自分がどこの地域に住んでいても大切なのは、収支のバランスがとれたマネープランを作ること。これを機会に、ぜひご自身の収支バランスを見直してみてはいかがでしょうか。