「フィンテック(FinTech)」という言葉を聞いたことがありますか?これは、「ファイナンス(Finance、金融)」と「テクノロジー(Technology、技術)」の2つの言葉を掛け合わせて作られた造語です。銀行や証券などの金融業界とIT業界が、様々な形で融合して作り出す新しいビジネスのことを指します。今回は、私たちの生活を大きく変える可能性を秘めたフィンテックビジネスの最新情報をお届けします。
私たちの生活を変える?
今流行りのフィンテックとは?
2017年2月2日
金融×ITのフィンテックビジネスとは?
みなさんは、ネットバンキングで現金の振り込みをしたり、ネット証券で株式の売買をしたりしたことはありますか?ほんの一昔前までは、銀行のATMや証券会社の窓口に直接足を運ばなくてはできなかったお金のやりとりが、IT技術の進歩によって、金融機関が提供するインターネットサービスを利用すれば、スマートフォンやタブレット端末から、簡単にいつでも行うことができるようになりましたね。
そして、今も金融に関わるIT技術は日々進化しています。最近では、「ファイナンス(Finance、金融)」と「テクノロジー(Technology、技術)」が融合して作り出す新しい金融サービスやビジネスのことを総称して、「フィンテック(FinTech)」と呼ばれています。
フィンテックの市場規模はどのくらい?
日本経済新聞(2016/9/8)によると、フィンテックに関わるビジネスについて、世界の投資額は2014年まで100億ドル未満でしたが、2015年に197億ドルと倍増しました。さらに、2016年は2割増えて、240億ドルと過去最高を更新。2020年には約461億ドルまで膨らむことが予想されています。
スマートフォンに使い慣れている若者世代や、忙しい働き盛りの世代を中心に、金融サービスのさらなる効率化に大きな注目が集まり、世界中の金融機関やIT業界が、競い合って新しい金融サービスを生み出している現状が分かりますね。
私たちに便利なフィンテックサービス
では、私たちでも利用できる便利なフィンテックのサービスには、一体どのようなものがあるのでしょうか。具体的に、現在すでに実用化されているサービスを見ていきましょう。
自動で簡単に作れる!家計簿アプリ
まずは、「家計簿アプリ」のサービスについてご紹介します。これは、クレジットカードでの買い物や、携帯電話料金の支払いなど、今までノートやエクセルで家計簿をつけていた毎月の収支について、事前に自分の口座やカード情報を登録することで、アプリが自動的に家計簿を作成してくれるという優れものです。簡単に家計簿が作れるので、忙しい働き女子や主婦にとって強い味方ですね。
家計簿アプリとして有名な「マネーフォワード」は、2016年12月現在、2,600社以上の金融機関と提携しています。さらにユーザーは、自動で作成される自分の収支バランスをチェックすることで日々の無駄遣いを減らし、月額平均11,642円の節約ができているという驚きのデータも。家計簿アプリに興味がある方は、ぜひ一度使ってみてはいかがでしょうか。
ロボアドバイザーって何?
次にご紹介するのは、「ロボアドバイザー」についてです。ロボアドバイザーとは、投資家が、年齢や扶養家族の人数、年収などの質問に回答すると、その人に合った金融商品を選択して、資産運用のアドバイスをくれるというもの。みずほ銀行の「SMART FOLIO(スマートフォリオ)」や、2016年2月にスタートしたお金のデザインの「THEO(テオ)」などが有名です。
初めて資産運用にチャレンジする人は、どの金融商品をどのくらい購入したら良いか見当がつかない方も多いと思いますが、このサービスを参考にすると、少し自信を持って投資にチャレンジすることができるでしょう。
また、ロボアドバイザーには、証券会社や銀行の営業員に相談するよりも、格安の手数料でサービスが利用できるというメリットもあります。例えば、ロボアドバイザー「THEO」の場合、2016年1月現在、手数料(投資一任報酬)は、3千万円までの預かり資産に対して年率1%。これは、金融機関の営業員に比べると4分の1程度です。ロボアドバイザーを上手に利用すれば、忙しい働き女子や投資初心者の方でも、手軽に資産運用にチャレンジできますね。
いかがだったでしょうか。最近、ニュースや新聞などを賑わせている「フィンテック(FinTech)」について理解は深まりましたか。日々進歩するIT技術のおかげで、私たちのお金に関わるやり取りは、さらに便利に、そして効率的になっていくことが予想されます。これからも次々生まれてくる新しいフィンテックのサービスに、ぜひ注目してみてくださいね。