みなさんは節約生活と聞くとどんなイメージを想像しますか?1円単位のせめぎ合い、最安値を狙って地域のスーパーマーケットをはしごしたり……。そんな苦しいイメージを想像する方も多いはず。家計の中でも大きな割合を占める食費。「1円単位の節約より、通信費などの固定費を先に見直す」というセオリーもありますが、もし、苦しい思いをすることなく食費が落ちる方法があれば、実践して損は無いのでは!?意識するだけで食費が落ちる食材の選び方をご紹介します。
苦しい節約生活にさようなら!
意識するだけで食費が落ちる
「食材選び」の方法とは?
2017年6月20日
店頭に並ぶたくさんの食材。コストが高ければ値段も高いから……
たくさんの食材が並ぶスーパーマーケット。野菜を例に挙げるなら、畑で育てられ、箱詰めされ、輸送され……1つの食材が店頭に並ぶまでには、いくつものコストがかかっています。
これらのコストが高ければ、どうしても売値は高くなってしまいます。
逆に、コストがかかっていない食材を見極めて買うことができれば……?それだけでお財布に優しい買い物になりますよね。
でも、原価に、人件費に??コストの計算なんて難しいんじゃ…と思ったあなた!コストについて難しい計算をしなくても、低コストを見極められるキーワードがあるんです。
意識するだけで食費が落ちる!食材選び2つのキーワード
ひとつめは「身近」がヒント
低コストな食材選びのキーワード、1つ目は「地産地消」です。皆さんも聞いたことがある言葉だと思いますが、これは「地元でとれる食材を地元で消費しましょう」ということ。
海外や、国内でも遠い県から食べ物を運ぶには、船や長距離トラックが使われます。遠いほどにCO2排出量が増えることなどから環境への配慮としても使われる言葉ですが、エネルギーを使うということはそれだけコストがかかっているということでもあります。
地産地消を意識すれば、それだけ余分なコストのかかっていない商品を自然と選ぶことができるのです。
また輸入食材など遠くから運ばれるものは、生産から消費者に届くまでに時間がかかります。
ですから、鮮度を保つための工夫、例えば「冷凍すること」や「防かび剤・防腐剤などの添加物」もコストとなってしまいます。
食材の新鮮さや「食の安全」といった面で見ても、地産地消を意識することはメリットがあります。
地産地消は食料自給率の向上にもつながり、日本の農業の未来を支える行動にもなるのです。
ふたつめは「季節」がヒント
低コストな食材選びのキーワード、2つ目は「旬産旬消」です。「地産地消」に比べ、馴染みのない言葉かもしれません。
これは地産地消と同じように、旬の野菜を旬の時期以外に育てることはハウス栽培の利用などで環境に負荷がかかるので、旬のものを旬の時期に食べるようにしましょう、という意味の言葉です。
例えば、もともとトマトやキュウリは夏が旬の野菜です。ですが今は、スーパーマーケットに行けば1年中、手に入るようになりました。
寒い時期に夏野菜のキュウリを育てるには、ハウスを管理するためのコストがかかります。反対にリンゴなど、冬が旬のくだものを夏まで鮮度を保ちながら低温で貯蔵する技術もあります。
旬ではない野菜は、その提供を可能にするためにかかるコストの分、値段が高くなるのです。
旬の食材が優秀なのは、値段だけではありません。旬の食材は味が良く、栄養価も優れています。
ですから、素材そのものの味を活かすシンプルな味付けだけで、美味しく頂けるメリットもあります。たくさんの調味料や“混ぜるだけの素”などの調味用食品に頼らなくても済むので、こういった面でも食費の削減につながります。旬を意識して、毎日の食卓を賢く美味しくしちゃいましょう!
その食材、本当に「食材」ですか?
最近では「食材」でも少しだけ加工された便利な商品を良く見かけるようになりました。
洗わず食べられる袋サラダ、すでに味付けがされている焼くだけのお肉など。1口サイズにカットされ冷凍加工された、カボチャやブロッコリーもありますね。
手軽さを買っていませんか?
これらの簡単食材は、忙しい中で毎日の食卓を回すには“時短”にもなる大変便利なものですが、食材そのままの形でない、ということはやはり、その分のコストが値段に反映されています。
その値段で必要な手間を省き、手軽さを買っていることになりますが、もし食費が気になるなら頼り過ぎは禁物です。
できる手間をかけることは丁寧な暮らしにもつながります。いざというときの最終手段として、普段から頼ることが当たり前にならないよう、心がけましょう。
究極にシンプルな食費の落とし方
究極にシンプルな食費の落とし方は、「買わないこと」。この一言に尽きます。ですが多くの方は、「今日はちょうど安かったから」という理由で、当初買う予定のなかったものまで買ってしまいがち。
少しだけ意識を変えて、「安いから買う」生活をやめて「必要な分だけを買う」ようにしてみましょう。
買いすぎた食材は、いつもどうなりますか?腐らせてしまって、廃棄処分。
または傷むギリギリで無理やり救出、調理して、ちょっと残念な気持ちで食べる……。どちらにしても、気持ち良く使い切っているとは言えません。
普段の食事で『多いけど、もったいないから。』が口ぐせになっている場合は要注意。
食べ過ぎを気にしながら食べ、そのせいで太ることまで気にしている方は、極端に言えば「食費もかかる上にダイエット代もかかる」ことになります。ですから、そもそも「買わない」!
難しく考えすぎたときには、シンプルな原点に戻るのも方法です。
意識を変えれば、それが“習慣”になる!
食べたいものを我慢したり、激安商品を狙ってスーパーマーケットをはしごするような節約は、強い意志がなければ、なかなか続かない方法です。節約が苦しいイメージなのは、生活スタイルを変えずに食費だけを落とそうとしているからかもしれません。
今ある生活から「削る」という考えでは苦しいですから、生活スタイルそのものから変化させることで、必要以上に買わない暮らし・見極めてから買う暮らしを習慣にしましょう。
生活を「削る」のではなく、もう一度「組み立てる」気持ちで、トライしてみてはいかがでしょうか。