病気やケガをすると、治療のために急な出費を余儀なくされることばかり。入院が必要になったり治療が長期化したりすると、かなりの金額になることもしばしば…。効率よく貯金を増やすためには、こういった「見えないコスト」をできるだけ削減することも大切です。人生のさまざまな局面にひそむコストを減らす方法をみてみましょう。
不健康はお金にも大きなデメリット。
目には見えない「コスト」って?
2016年4月13日
病気は大きなコスト増に?!
普段の生活の中で、一番「浪費」してしまったなと感じる瞬間――それはやはり、「医療費」ではないでしょうか。
「体調が悪ければ医療費がかかるのは仕方のないこと」と思うかもしれません。でも、不測の事故や特別な病気を除けば、体調管理がしっかりできていれば、かからずに済むのが医療費でもあります。
たとえば歯の治療。歯磨きが行き届かなかったせいで虫歯になれば、歯医者さんの窓口で1,000〜2,000円。痛み止めの薬が処方されればプラス数百円。治療に2〜3回通って…と、どんど費用は積み重なり、気がつけば5,000円を超えているなんてことも。
もちろん、お金だけでなく、通院にかかる時間や診察を待つ時間も同じく「浪費」です。
風邪を引いて内科へ、無理なダイエットで生理不順になって婦人科へ、寝不足で肌荒れが悪化して皮膚科へ、ものもらいになって眼科へ……。
持病がなくても、油断していると病院のお世話になる機会は潜んでいるもの。体調不良で病院に行けなかったりしたら、どんどん具合が悪くなって、治すのに更なる費用がかかることも。病気にかかるたびに、大切なお金や時間を浪費してしまっているという意識をもつことは悪いことではありません。
健康管理はコスト減への第一歩
体調をくずして仕事を休めば、コストはますますかさみます。自営業の人ならダイレクトに収入が減りますし、会社員の人も仕事が進まなかったり同僚に迷惑をかけてしまうことは免れないでしょう。
「病院へはめったに行かない!」という人でも、頭痛薬や鼻炎薬、目薬、湿布薬など、ドラッグストアで医薬品を買うことに抵抗がない人も多いのでは。これらの出費も、健康管理がしっかりとできていればかかることのなかったコストです。
体に不調をきたすことは、百害あって一利なし。普段からしっかり体調を管理することで、突然の浪費をなくすことに繋がります。
健康が自慢!という人であっても、定期的に健康診断を受けておくことがオススメです。ふだんから自分の健康状態を把握しておくことで、「突然大きな病気にかかった!」などの予期しない災いから身を守ることや、お金を守ることにつながります。
女性特有の病気にも要注意!
自覚症状がまったくなくても、健康診断によって大きな病気の予兆が見つかったという話は珍しくありません。とくに女性が気をつけたいのが、子宮筋腫や子宮がん、乳がんといった女性特有の病気です。
健康診断を受けたことにより、初期の段階で発見されれば、治療費もそれほどかからずにすみますが、これがもし、症状が進行してからとなると、治療費も一気に膨らみます。仮に治療を行う際、先進医療を受けるとしたら、費用が200万~300万になることも。
少しでも調子が悪いな…と思ったら、病院へ診察にいくことがベター。ささやかな自分への気遣いで、その後の人生やお金への大きなマイナスを減らすことができるのです。
歯の定期健診やクリーニング、ジム通いなども、長期的な目でみればコスト減につながります。一時的に健診料や会費などの出費はありますが、将来の病気やケガを未然に防げると考えれば、それを補って余りあるほどの効果があると言えるでしょう。
女性特有の病気で治療費はいくらぐらいかかる?
たとえば子宮がんのひとつ、子宮頸癌を例にとってみると、その発症率はかなりの勢いで上昇傾向にあります。2014年には子宮頸がんで2,902人が亡くなっており、一生のうちにおよそ74人にひとりが子宮頸がんと診断されています。以前は、「出産を済ませた女性の疾患」とされていた子宮頸癌ですが、出産年齢が高年齢化してきたことともあいまって、現在では「これから妊娠や出産を迎える女性の疾患」になりつつあります。
仮に子宮頸がんが原因で単純子宮全摘出術となった場合、かかる費用は総額でおよそ80万円。3割負担のため、支払額は24万円程度とはなりますが、手術期間中、仕事を休んだ分お給料がもらえなかったり、手術後通院などで余計に費用がかかったり…とこれだけの金額ですまないことは明白です自分の健康と貯金を守ることができるのは、あなた自身なのです。
健康はお金で買えない価値を持っている
そして、健康は今だけの問題ではありません。60代、70代になって健康に過ごせるかどうかは、それまでの生活習慣にかかっています。高齢になって仕事でも現役を退いてからあちこちに不調をきたし、病院巡りの生活をするのは心もとないもの。老後の生活レベルにも雲泥の差がでてきます。
医療費がかさんで日々の生活が苦しくなれば、「毎日を楽しく過ごす」という基本的なことさえもあやうくなってきてしまいます。
夢や希望は、健康があってこそ叶うもの。病気やケガで体が思うように動かなくなってしまえば、残念ながらどんなに才能や熱意があってもそれらを叶えることはむずかしくなってしまいます。医療費という無駄なお金の消費を生まない努力こそが、「お金では買えない幸せ」につながっているのです。
貯金やコストは短期的な収入や預金の額でみるのではなく、ライフプランや将来の目標なども含めた長期的な視野で見ることが大切です。そうすることで人生の優先順位もはっきりし、「見えないコスト」に気づくことができるようになるでしょう。
日常生活の浪費を極限まで減らすことができれば、また一つ不安が消えて、自分のやりたいことに向けてチャレンジする機会が増えること間違いなし!ぜひ、健康についても一度考える時間をとってみてはいかがですか?