みなさんお待ちかね、冬のボーナス。思わずほしいものをあれこれ考えてしまいますね。ですが、そんな温かくなった懐を狙う、悪の手口がみなさんを狙っています。
今年に入ってネット銀行に不正アクセスに巻きこまれた人たちの被害総額は30億円超え!せっかくのボーナスも水の泡です。
そんな不正アクセスに巻き込まれないよう、自分のお金を守る知識を身に着けておきましょう!
不正アクセスでボーナスが消える!?
ネット銀行を狙う悪の手口とは?
2016年12月7日
ネット銀行の不正アクセス被害の現状
警察庁が発表した「平成27年中のインターネットバンキングに係る不正送金事犯の発生状況等について(平成28年3月)」をみると、平成27年中に発生したネットバンキング不正事件はナント1,495件。
その被害額は約30億7,300万円に上ります。実はこれ、過去最大の被害額とのこと。
膨らむ被害に警察や銀行側も取り締まりや対策を強化してはいるものの、新型ウィルスが検出されたりと、いたちごっこの状態です。
さまざまな金融機関がターゲットに…
被害に遭った金融機関の数も驚くほどに増えています。
平成25年では30機関だったのが、平成26年には102機関、そして平成27年には223機関へと増えていて、とても恐ろしくなりますね。
金融機関数がこんなに増えたのは、これまで都銀・地銀がターゲットの中心だったのが、信用金庫、信用組合、農協、労働金庫などさまざまな金融機関が狙われてしまったため。
一般的に信用金庫や信用組合などは個人よりも法人の取引の割合が多い金融機関ですが、被害を受けた口座は個人・法人を問いません。
全金融機関を合わせた被害額の約30億7,300万円のうち、52.3%の約16億700万円は個人口座が被害を受けているのです。
偽ページに騙されないためには?
ネットバンキング不正アクセスで増えているのが偽ページでの被害。
これは正規の銀行のネットバンキングにアクセスしたにもかかわらず、パソコンの画面上に偽ページが表示され、そこにIDとパスワードを入力させて盗み取るもの。
メールに貼られたURLリンクなどをクリックして偽サイトへ誘導するなどの一般的な手法とは異なるため、フィッシング詐欺であることを察知するのは容易ではないかもしれません。
スバリ!2つの偽ページの見分け方
そこで、警察庁が警告しているネット銀行・ネットバンキングの偽ページの特徴を知っておきましょう。
偽ページには2つの特徴があるとされています。 まずは、正規のログインページには記載されている不正利用の注意喚起を促す文言が、偽ページには載っていない場合が多いこと。
もうひとつは、取引とは関係ないタイミングで暗証番号などを求めてくることが多いこと。
後者に関しては、ログインの直前・直後に取引と関係のない暗証番号や第2暗証番号を、秘密の質問・合言葉、インターネット専用暗証番号、IDカードの乱数字などを画面上で求めることはない旨、銀行側も公表しています。
いつもと違うタイミングで見慣れない画面が出てきても、絶対に入力しないようにしてくださいね。
被害に遭わないための対策をしよう!
警察や銀行が取り締まりや対策を強化してくれるのは心強いですが、自分のお金を守るのは自分自身という心がけが実は最も大切かもしれません。
被害に遭わない対策は、あなた自身でしっかりと。
ウイルス対策ソフトで厳重セキュリティ
偽ページが表示されるような場合、被害を受けたユーザーのパソコンがウィルスに感染している疑いが強いそう。
被害を受けないためにはウィルス対策ソフトを導入し、必ず契約するようにしてください。
無料のウィルスソフトは機能が低い場合が多いためおススメできません。この場合の節約は決していいことではありません。お金をかけるべきところはしっかりかけるようにしましょう。
「あれっ?」と思うメールのURLはクリックしちゃダメ!
メールやSMSなどで金融機関から通知が来ても、URLをクリックすべきではないでしょう。
本物であることを確信できる場合はいいですが、不明な場合は絶対にクリックしないこと。
少し面倒でも、自分の手で直接公式のサイトにアクセスすることが大切です。 メールで送られてきたURLの情報が本物なら、それは銀行にとっても顧客に伝えたい情報。
ならば公式サイトにアクセスすれば、トピックスなどトップ画面で表示されることが多いので、確認するのも簡単ですよ。
ワンタイムパスワードを使えるか確認してみて
さまざまな銀行でワンタイムパスワードが使われるようになりました。ワンタイムパスワードは1分ごとにパスワードが変更される仕組みで、トークンと呼ばれる小さな機器を通してパスワードが付与されます。
ネットバンキングユーザー全員に無料配布する銀行もあれば、任意とする銀行など金融機関によって取扱いはさまざま。
そもそもワンタイムパスワードや代替となるセキュリティシステムを導入していないところも。
このような対策を取引銀行が用意していない場合は、ネットバンキングの取扱自体を止める強いセキュリティ意識も大切です。
万が一のために…貯金を分散させてリスクヘッジ
ウィルス対策やワンタイムパスワードを使用することで、被害に遭うリスクは減らせても、残念ながら不正アクセスを完全にブロックすることはできません。
そのためにはリスクを分散させることも考えましょう。1つの銀行にお金を集中させてしまうと、もしもの時の被害額が大きくなる可能性があります。
ボーナスの振り分けを機会に複数の金融機関に貯金を分散してみると良いでしょう。 ネット銀行は、きちんと対策して使えば貯金の強い味方ですよ。
予想以上に便利!お金がたまる賢い銀行の使い方4選の記事もチェックして、上手に活用してみてくださいね。