共働きの家庭や、夫だけが働く家庭またはその逆など、家庭のかたちは実にさまざま。家計管理を行う中で、夫婦の財布を見直すことはとても大切です。より効率的にお金が貯まる家計管理とは、一体どんなものなのでしょうか?自分たちにぴったりなお金の管理方法を学んでみましょう。
ちょっと聞きたい!気になる!
「ぶっちゃけ、夫婦の財布はどうしてる?」
2016年9月1日
日々の家計、守るのは妻?夫?それともふたりで?
夫婦になり、シングル時代と大きくかわる日々の生活。 こちらの記事で控除など国の制度についてはご説明しましたが、実際に生活を営む中で、必要になっている生活費、あなたのお家は誰が管理していますか?
夫婦それぞれ個別に管理するなら
共働きの家庭ではそれぞれに収入があるため、個別に管理するという夫婦も多いでしょう。 家計に関しては、住居費、水道・光熱費、通信代などはどちらが負担するか決めている場合が多いようですが、食費や子供に関する費用はきちんと分担されていないこともあるようです。 例えば自分がスーパーやコンビニに立ち寄った時にあれこれと食材や日用品を買う、子供のおやつや洋服を買うなど。
お互いの収支をしっかり確認して
お互いに自由に使えるお金が多いこのパターンでは、ついつい余分なものまで買ってしまいがちになることもあるんです。 両者共に忙しい共働き夫婦には助かる気遣いも、「不足するものを買い足す」つもりが「不要なものまで買ってしまう」ことになっては家計のムダになってしまっては、家計にとってはマイナス効果。
お互いに節約を意識し、貯金も各自でしていればいいのですが、お金の使い方・貯め方にズレがあると後々トラブルにもなりかねません。 というのも、日常の買い物だけが家計ではありません。
マイホームや車など大きな金額の買い物をする時に、お互いの負担割合を決める必要も出てきます。一方はきちんと貯金をしていたのに、もう一方は浪費していたなんてことになっては困ります。
財布は個別管理でも、世帯全体でお金を貯めるためには、ディスクロージャーをきちんとすること。月に一度はお互いの支出額、支出項目、貯金に回した額などをまとめ、お互いに確認しあうようにしましょう。
夫(または妻)に任せてしまう方法では
共働き、片働きに関係なく多いのが、夫婦のどちらか一方が家計を管理する方法。 オリックス銀行が2014年に実施した「家計管理の実態に関するアンケート調査」によると、妻の管理が56.2%、夫の管理が29.3%。
どちらが管理するにしろ、85.5%の家庭では、夫婦のどちらか一方が管理している様子。
たしかに家計管理には得意な人・不得意がありますし、お金の出どころがひとつだと家計管理もシンプルです。 給料が入ったら夫が生活に必要な一定額を妻に渡したり、妻が夫の分を含めて預金通帳を管理していたり。 一元管理の方法もさまざまありますが、やりくり上手な方に任せることで、節約や貯金も上手くできそうです。
日頃の信頼関係が重要!
一方で、気をつけたいのが信頼関係。 家計を握っていない方は使えるお金はお小遣いだけになりますから、金額によっては不満が生じやすくなります。お小遣いが足りなくて追加を頼むと、頼まれた方は何に使っているのかと勘ぐってしまうことも。
ところが信頼していても、実は貯金がないということが発覚したり、隠れ借金、浪費など家計管理の裏側が潜みやすいのも事実です。 信頼して、得意な方に任せるのはいいですが、家計について夫婦間でよく話し合うことも大切です。
日常の買い物だけでなく、旅行やマイホーム、子供の教育など将来の計画などについて共通の目的を持ち、そのためにはいくらお金が必要なのか、お互いに認識をひとつにしておくようにして。 可能なら、時々管理者を交代してみるのも、円満家計を続けるコツです。
共働きなら夫婦共通財布という方法もアリ
共働きなどふたりともに収入がある場合に、個別管理に並んで多い方法が「共通財布」を利用して家計管理をする方法です。
実際には「財布」でなく「口座」でもいいですが、毎月決められた金額をひとつの箇所に入れ、食費や日々の買い物、外食などの家族共有の生活費としてそのお金を使うようにします。 それぞれが出す金額は収入に応じて決めてもいいですし、収入が同程度なら同額にしてもOK。
一つ一つの項目をしっかりとチェック
共有財布での管理をするなら、日々の生活費だけでなく、旅行などのまとまった金額の出費も分担したいもの。
たとえば旅行なら旅行用口座を作って旅行費用はそこから出すなど、夫婦で起こりそうなイベントを予想して専用の財布を作り、お互いに毎月定額を入れていくように出来ればいいですね。
目的を共有し、負担し合うこの方法だと、家計管理に関する感覚の不一致も避けやすくなりますよ。 そうはいっても自由に使えるお金を持っておくことも、家計管理のストレスを感じさせず、円滑にしていくためのコツでしょう。
しっかりと話し合う時間をとって
どのタイプでも効率的にお金を貯めるには、夫婦で人生設計の価値観を共有すること。 ライフプランニングと世帯の経済状況をお互いに認識しあっていれば、共用財布でも別財布でも結果は同じはず。
なお、家計や家族の状況は随時変化していきます。お互いに少なくとも年に一度は家計の状況を公開・確認することが大切です。
まだ家計のお財布管理の方法を決めていないようであれば、ぜひ一度時間をとって二人で考えてみてはいかがですか?