今年も間もなく確定申告の季節がやってきます。
その時期に合わせて医療費控除をするという女子も多いかと思います。
去年は入院も手術もしなかったという人も、もしかしたら医療費控除の対象になるかもしれません。
もう一度、おさらいをして申告忘れのないようにしましょう!
確定申告前必見!
セルフメディケーション税制と医療費控除、
何が違う? どっちがおトク?
2018年1月14日
今年の医療費控除ココが変わった!
これまでも「年間の医療費が10万円を超えた場合申告をすることで税金が安くなる」ということを聞いたことがある女子は多いと思います。
入院や手術をした際にこの制度を利用した人もいるでしょう。
10万円以下でも税金が戻ってくる?
ただ、実際のところ入院や手術をしない限り、1年間で10万円を超える医療費を支払うことは少ないと思います。
しかし、2017年1月から新しく「セルフメディケーション税制」が導入されたことで、これまでは対象外だった人でも、申告をすることで税金が戻ってくる可能性があるんです。
医療費控除とは
まずは、従来の医療費控除についておさらいをしていきましょう。
10万円を超えた場合に利用できる!
1月1日から12月31日までの1年間で、実際に支払った医療費の合計額から、高額療養費や保険会社からの給付金を引いた金額が10万円を超えた場合(その年の総所得金額等が200万円未満の場合は、総所得金額等の5%または10万円のいずれか小さい金額を超えた場合)に利用できます。
医療費控除の対象となるものは病気やケガの治療目的であれば、健康保険の対象外でも認められます。
詳しくは「確定申告の季節到来!「医療費控除」で税金を取り戻しましょう!」をご覧くださいね。
セルフメディケーション税制とは
2017年1月から始まったセルフメディケーション税制。従来の医療費控除と何がちがうのでしょうか?
セルフメディケーション税制対象薬って?
これまで医師による処方箋が必要な指定医薬品の中で、副作用が少ないなどの要件を満たした医薬品をドラッグストアなどで処方箋なしで購入できるよう、一般用医薬品として認可したものをスイッチOTC医薬品といいます。
2017年1月1日以降にこのスイッチOTC医薬品を購入して支払った合計額が12,000円を超えた場合、その超える金額(上限は88,000円)について、申告することで税金が戻ってくる制度です。
スイッチOTC医薬品を購入した時はレシートを保管しておくようにしましょう。
健康診断や予防接種を受けて
セルフメディケーション税制は、健康の維持増進及び疾病の予防の取り組みを行う個人を応援する制度です。
そのため、特定健康診査や定期健康診断、がん検診、予防接種などを受けている人が対象となります。
健康診断や予防接種を受けた時は領収書を保管しておいてくださいね。
こんな場合は?
ここで注意しないといけないことがあります。
実は、今までの医療費控除と新しいセルフメディケーション税制は同時に利用することができず、どちらかを選ぶ必要があります。
パターンをあげて、それぞれいくら控除されるのが見ていきましょう。自分に当てはまる組み合わせに近い例で考えてくださいね。(注:わかりやすくするために、高額療養費や保険会社からの給付金等は引いた状態で計算をしています。)
①医療費10万円+セルフメディケーション税制対象薬5万円
医療費控除:150,000円-100,000円=50,000円
セルフメディケーション税制:50,000円-12,000円=38,000円
②医療費5万円+セルフメディケーション税制対象薬2万円
医療費控除:医療費の総額が10万円をこえていないため控除なし
セルフメディケーション税制:20,000円-12,000円=8,000円
③医療費95,000円+セルフメディケーション税制対象薬外の医薬品代2万円
医療費控除:115,000円-100,000円=15,000円
セルフメディケーション税制:セルフメディケーション税制対象外のため控除なし
④医療費5万円+セルフメディケーション税制対象外の医薬品代2万円
医療費控除:医療費の総額が10万円をこえていないため控除なし
セルフメディケーション税制:セルフメディケーション税制対象外のため控除なし
⑤セルフメディケーション税制対象薬2万円+セルフメディケーション税制対象外の医薬品代3万円
医療費控除:医療費の総額が10万円をこえていないため控除なし
セルフメディケーション税制:20,000円-12,000円=8,000円
選ぶ目安は?
ざっくりとパターン別に計算してみましたが、今までの医療費控除だけでは税金が戻ってこない場合でも、セルフメディケーション税制を利用することで税金が戻ってくる場合があることがわかりました。
ただし、セルフメディケーション税制対象外の医薬品は従来の医療費控除の対象となるので、医療費が高額になった場合は従来の医療費控除を利用した方がおトクといえるでしょう。
大きな病気をしたことはなくても、毎月鎮痛薬を買ってお仕事頑張っているという女子の皆さん。
きちんと健康診断を受けて自分の大切な体とお金をしっかり守りましょう!