子供は、よく病気になったり、怪我をしたり、病院のお世話になる機会が多いですね。そんな子育て世帯の医療費負担を軽くしてくれるのが、自治体の「子ども医療費助成制度」です。実はこの制度、住んでいる地域によって、助成内容が大きく異なっているのをご存知ですか。子育て世代の方は必見!今回は、子ども医療費助成制度について勉強してみましょう。
住んでいる地域によって違う?
子ども医療費助成制度とは?
2017年2月27日
子ども医療費助成制度とは?
「子ども医療費助成制度」とは、子どもが病気や怪我をした時、病院などの医療機関等に支払う医療費のうち、保険診療の自己負担額の一部または全額を助成してくれる自治体の制度です。子どもは病気や怪我をすることが多いので、子育て世代にとっては、大変嬉しい助成制度ですね。
自治体によってさまざま
ここでポイントとなるのが、対象となる子どもの年齢や助成内容は、各自治体により異なるという点です。例えば、東京都の場合、子ども医療費助成制度は、小学校に就学するまで(6歳に達する日以後の最初の3月31日まで)の「乳幼児医療費助成(マル乳)」と、小学生と中学生(6歳に達する日の翌日以後の最初の4月1日から15歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある児童)の「義務教育就学児医療費助成(マル子)」に分かれており、合わせて0歳から15歳まで助成制度を利用することができます。
調べておくと安心
さらに、東京都の千代田区の場合は、平成23年4月1日以降の医療機関等への受診分から、高校生相当の年齢にあたる子どもの医療費について助成を開始しており、他の東京都内の地区よりも手厚い支援を受けることができます。一方で、自治体によっては、制度を利用する場合に、所得制限を設けている地域もあります。
これから子どもが産まれるご家庭や、引越しを検討している子育て世代の方は、事前に自治体の子ども医療費助成制度を調べておくと安心ですね。
制度の対象となる範囲は?
子ども医療費助成制度の対象になるのは、医療機関で受けた診察代金や薬代、さらに治療用装具など健康保険が給付を認めたものが対象となります。しかし、健康診断や予防接種、差額ベット代金、さらに特別注文の義歯などの保険診療以外のものは、助成の対象となりません。また、入院時の食事代もほとんどの自治体で対象外です。
さらに、健康保険から高額療養費および付加給付金の支給がある場合は、支給額分は助成の対象とならないことがあります。このように、子ども医療費助成制度の助成内容には範囲が決まっているので、申請する際に、しっかりチェックしておくことが大切ですね。
制度の申請方法を確認しよう
子ども医療費助成制度を申請する場合は、子どもが加入している健康保険証や申請書など必要な書類を用意して、お住いの自治体の窓口に行きましょう。必要書類は自治体によって異なるので、電話や自治体のホームページで確認しておくと安心です。
子ども医療費助成制度は、ほとんどの自治体において、定期的に医療証の更新が必要になります。例えば、東京都江東区の場合は、年に1回、毎年10月1日に医療証が自動更新となります。こちらも自治体によって異なりますので、確認が必要です。
さらに、引越しをして自治体が変わった時や、加入している健康保険が変わった時も、別途手続きをしなければなりません。忘れずにチェックするようにしましょうね。
助成制度の利用方法
実際に子どもが病気をして、医療機関を受診した場合は、病院の窓口で、健康保険証と子ども医療費助成制度の医療証を提示すると、保険診療の自己負担分を支払わずに受診することができます。住んでいる自治体以外の病院や薬局等を受診する場合は、その場では診療費を支払うことになりますが、後日払い戻しの申請をすることが可能です。払い戻しには、医療費を支払った際の領収書の原本が必要になるので、紛失しないように注意が必要ですね。
いかがだったでしょうか。子ども医療費助成制度について、理解は深まりましたか。子育てにはお金がかかりますが、子どもが病気や怪我をした時など万が一の場合に、医療費を助成してくれるこの制度は、親にとっては大変ありがたいですね。国や自治体の制度を上手に利用して、安心して楽しく子育てに向き合っていきましょう。