大都会東京。通勤やプライベートのお出かけなどで、都内にやってくる人は多いですよね。けれど住むとなると家賃が高くてためらってしまう。家賃補助があれば、もっと都心に住むことができるのに…。そんな風に考えたことがある人も多いのではないでしょうか。
実は23区には、家賃補助を行っている自治体がたくさんあるんです!
夢を叶える!
東京都の家賃補助金制度まとめ
2016年9月21日
え?私にも自治体が家賃補助をしてくれるの?!
都内なる会社に勤めているけれど、家賃補助がないため通勤時間に結構な時間をかけている…。そんな人は意外と多いもの。今回はそんな人に向け、知っておきたい家賃補助の制度についてまとめてみました。
特定有料賃貸住宅
まずは「特定優良賃貸住宅」について。特定優良賃貸住宅とは「特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律」に基づいて、収入が一定基準の中堅所得者に、国と自治体が一定期間、家賃の一部を補助することで、優良な賃貸住宅の供給を促進する目的で建設された賃貸住宅です。
広さや設備など一定の基準で建てられており、主にファミリーを対象とした住宅のことを指します。 特定優良賃貸のことを「特優賃」と略して言ったり、東京では「都民住宅」という名前で呼んだりと、自治体によってさまざまな名称を使っています。
家賃補助の仕組み
この特定優良賃貸住宅、申し込みに際して、一世帯あたりの所得の上限および下限が定められており、申込者世帯の所得によって入居の可否や家賃補助の金額等が決まります。 この家賃補助は、入居期間中ずっと同じ金額を得られるものではなく、毎年一定率ずつ減少していきます。
とはいうものの、本来家賃から補助額を引いた入居者負担額が本来家賃に追いつくまで、最長20年間にわたり実施されるという嬉しいもの。しっかりと計画を立てれば、浮いたお金を貯金などに回せて家計を上手にやりくりすることもできそうですね。
補助が終わっても住み続けることができる
なお、入居後に収入基準を超過した場合は、家賃補助を停止されることもありますが、退去する必要はないので安心して住み続けられます。 一般の賃貸契約同様に、特優賃住宅にも契約期間がありますが、原則自動更新。
そもそも「入居者の負担を軽くする」という趣旨の住宅なので、更新料・仲介手数料・礼金の入居者負担もありません。
これなら都心にも住みやすい!東京の家賃補助制度
毎朝の通勤を考えると、できるだけ勤務先から近い都心に住みたいですね。でも、高額な家賃が気になる東京ライフ。
家賃補助を受けることができれば、家計的にも安心です。(※2017年6月現在の情報です)
東京都の「都民住宅」
国の「特定優良賃貸住宅制度」を活用し、東京都と国が家賃補助をしてくれる「都民住宅」。 東京都が全額出資する東京都住宅供給公社(JKK東京)や民間の土地所有者が「都民住宅制度」に基づき建設した賃貸住宅です。 中堅所得者を対象としていますが、所得基準は家族数によって異なります。
所得区分がキーワード
例えば2人家族の場合、世帯の年間総所得が278万円~759.2万円ですが、3人家族なら316万円~797.2万円という具合。 中堅所得者とはいえ、幅広い所得層なので対象になる人は多そうですね。
6段階の所得階層区分があり、どの所得階層区分に該当するかによって「入居者負担額」が決定されます。 なお、入居者負担額は契約家賃に達するまで、毎年3.5%ずつアップしていくことは知っておきましょう。
大田区の「区民住宅(中堅所得者層ファミリー世帯向け)」
「特定優良賃貸住宅制度」に基づき、大田区が運営する中堅所得者ファミリー向けの住宅が「区民住宅」。
大田区では家賃減額制度等をさらに充実させ、「子育て世帯」「3世代同居世帯」「新婚世帯」のいずれかに該当していれば、入居から最長4年間家賃を3万円減額する制度を実施しています。
駐車場料金の軽減も…?
また、対象となる区民住宅に入居し、住宅内の駐車場を入居と同時に契約すれば、最長3年間、駐車場使用料が1万円となる駐車場減額制度も実施しています。
仮に毎月3万円の減額があるとして、これを貯金に回せば4年間で144万円の貯金増になりますよ。
板橋区の「区立住宅 新婚・子育て支援制度」
「新婚世帯」「子育て世帯」を対象に区立住宅の支援制度を実施する板橋区。 原則として支援決定の翌月から3年間、区立住宅の使用者負担額をさらに3万円減額してくれます。
子育て世帯の基準は、「小学校6年生以下の子どもが1人以上いる世帯」ですが、小学校6年生以下の子どもに加えて、18歳未満の子どもが1人いる場合は3万5千円、2人以上いる場合は4万円に減額金額がアップします。
この制度を利用すると、板橋区でなんと2DKの部屋を56,300円の家賃で借りることだってできるんです。
豊島区の「子育てファミリー世帯への家賃助成制度」
豊島区では独自の家賃補助制度を実施しています。 「特定優良賃貸住宅制度」に基づく区民住宅に限らず、豊島区内の民間賃貸住宅に転入した場合、一定の条件を満たす子育て世帯に対し、月額最大15,000円を上限に一定期間家賃助成をするというもの。
対象となるのは、申請時点で15歳以下の児童1名以上と、その児童を扶養する者が同居している世帯。
対象条件はしっかりとチェックして
しかし、転居後に出産して子育てファミリーになっても、残念ながら対象とはなりません。 転居後の家賃と基準家賃の差額の一部が助成金額になりますが、基準金額は世帯の前年所得額や子どもの人数で変わります。
子どもが15歳に達した日の属する年度まで助成されるので、世帯によっては長期間にわたる助成を受けることもできそうですね。
家賃をどう節約できるかが、家計管理のカギを握る!
一般的に、家計の大部分を占める家賃。 おトクな金額で都心に住めるという、特定優良賃貸住宅のメリットを活かしてみてはどうでしょうか? さらに、自治体独自の補助を受けることができれば、家賃の節約になりますよ。
家賃は毎月決まった金額が出て行く固定費なので、一旦節約に成功したら、その効果が継続する支出です。 通勤距離が短くなれば、交通費の節約にもなりますし、なにより浮いた時間で家族との時間や自分時間を充実させることができますよ。 やりくり上手になりたいコツをもっと知りたい人は「 貯金できる人はココがすごい! 今すぐマネできるの3つの特徴」の記事をチェックしてみてくださいね。
諦めずにチャレンジを!
今回ご紹介した自治体の家賃補助制度というのは、応募者も多いため倍率も高くなりがちです。せっかく応募したのに落選!など、なかなか機会が巡ってこないかもしれませんが、諦めずチャレンジを続けてみてください。 また、家賃補助の対象者となった場合、将来のマイホーム購入に向けて、節約できた家賃を貯金していくのもいいでしょう。物件を買うときなどに知っておきたい知識について「 これであなたも物件マスター!? 物件を買う時に知っておきたい価格のヒミツ」をチェックしてみるとマイホームについての知識がぐんと増えますよ。 自分自身と家族と家計のために、自治体の家賃補助制度などを利用しながら、充実した暮らしをしていってくださいね。