30歳を越えた頃から、趣味の話から具体的な将来の生き方へと、女子会での話題も少しずつ変わり、将来や老後のことを考える機会も増えますよね。その中で、漠然と不安を感じることは良くあること。
ずっとおひとりさまのままか、結婚するかは分かりませんが、旅行に行ったり夢を追いかけるにもお金は必要です。「働いて安定収入があるから大丈夫!」ではなく、収入があるうちにお金の教養を身につけ、計画的にお金の準備をしておくことは、自分の人生をより楽しむためにも必要なことでもあります。
運用次第で+αの年金が?
個人年金保険の魅力とは
2016年5月31日
受け取り方や受け取り期間でタイプが異なる個人年金保険
将来への備えとして女性に人気の保険が「個人年金保険」です。ひとくちに個人年金保険といっても、豊富な種類があります。
受け取る年金の計算の元になる金額(年金原資)が契約時に決まっている「定額タイプ」と、運用の結果次第で年金原資が変わる変額タイプの大きく2つに分けることができます。
年金の受け取り方も、5年や10年の決まった期間になる「確定年金」や生きている限りずっともらえる「終身年金」、夫婦どちらかが生きている間年金がもらえる夫婦連生年金など、いろんなタイプがあるんです。
みんなはどのタイプの個人年金保険に加入している?
なかでも、多くの人が利用しているのが「定額タイプ」の「確定年金」(以下、定額個人年金保険)です。 ある保険会社の例をあげると…
・契約年齢:35歳(女性) ・保険料:毎月1万円 ・保険料払い込み期間:35歳~60歳 ・年金受け取り期間:60歳~70歳 ・年金額:年額31万6,650円
となっています。 月にすると、約2万6千円程度ですが、2016年に高齢者に向けて行われたあるアンケート調査結果の年金だけでは足りない金額が6万円程度となっていることを考えると、半分は個人年金で対応できるということで、なかなか侮れません。
足りない分は貯金をするというのもいいですが、保険料を2倍にすると不足分を補うことができるようになります。
保障制度もあるのが◎
ちなみに、保険なので保障機能もあります。万が一、運用期間中に死亡した場合には、その時点での払込保険料相当額が死亡給付金として遺族に支払われます。
つまり、死亡保障機能も付いた「積立」商品といえるのです。 こちらは、元本確定となっているので、きちんと積立を続けることができれば、老後生活に必要なお金3000万円程度のうち、約1割の300万円は確保されることになります。
税金もおトクになるのが個人年金保険
定額個人年金保険は、利回りだけみると、魅力が薄いと評されることが多いのですが、実は、税負担を軽くするメリットがあります。
個人年金保険は、支払った保険料に応じて、一定額をその年の所得から控除することができます。これは、所得税と住民税が軽減される「生命保険料控除」のことで、一般の「生命保険料控除」と「介護医療保険料控除」「個人年金保険料控除」の3種類があります。
控除を上手に使えば更にトク
それぞれ別々に控除枠が設けられていて、最大12万円まで年間払込保険料を申告できます。控除額は、払込保険料に応じて決まり、所得税が最大で4万円、住民税最大で2万8,000円となっています。
ただし、個人年金保険料控除を受けるためには、①年金受取人は、契約者または契約者の配偶者 ②年金受取人は被保険者と同一人 ③保険料の払込期間は10年以上 ④確定年金の場合、年金開始年齢は60歳以上かつ、年金支払期間は10年以上といった要件を満たす必要があるので注意してくださいね。
個人年金保険料控除の利用でいくら税金が安くなる?
個人年金保険に加入し、毎月1万円の保険料を払っているとします。年間払込保険料は12万円なので、所得控除額は4万円です。
所得税計算の際には、まず給与控除額や基礎控除額などの所得控除額を引いて課税所得金額を算出しますが、個人年金保険料控除のおかげで課税対象額が4万円分減ることになるのです。
たとえば年収500万円の人だと、一般的には税率が10%。個人年金保険料控除の効果で、所得税は4,000円安くなるのです。加えて住民税は2,800円、合わせて6,800円の節税になるのは嬉しいですね。
このまま税制が変わらないとして、節約できた税金を分を60歳までの25年間貯めていけば17万円の節税貯金ができます。リタイアのご褒美に、旅行へ行くことだってできそうです。
将来に向けた資金調達や各種控除を利用できる個人年金保険。まずは自分にあった保険を調べてみてはいかがですか?