妊娠・出産適齢期の頃の女性の身体はとてもデリケート。20歳代後半~40歳代頃までは、突然、疲れやすさや体力に変化を感じる人が多いようです。健康なうちは用がないのに、病気になったら必要性をしみじみ感じるのが医療保険。健康なときに加入していれば問題はないのですが、「医療保険を見直したいけれど、すでに持病がある」「新たに加入したいけれど、先日入院したばかりで…」という人もいるのでは?そういう人はどうするのがよいのでしょうか。
病歴があっても大丈夫…?
女性のための賢い保険の入り方とは
2016年5月17日
病歴があっても諦めないで、まずはダメもとで加入にトライ
最近、テレビのコマーシャルでよく「病気があっても入れます~」と謳っている医療保険を見かけることが多くあります。これらは「引受基準緩和型」と呼ばれるタイプの医療保険です。
持病や病歴があるという場合には、こうした「引受基準緩和型」の医療保険に加入するのもひとつの選択肢ですが、その前にまずは「ダメでもともと」という心意気で、通常の医療保険に何社か申し込んでみるのがオススメです。どんな持病や病歴だと加入できなのか、加入できた場合にどんな条件がつくのか、といった引受基準は保険会社によって異なります。詳細な引受基準は各社とも非公開になっているのでまずは申込をしてみないことにはわかりません。
当社へ相談に来るお客様をみていても、ある保険会社では加入を断られたのに、他の保険会社ではするっと問題なく加入できたというケースは珍しくありません。
条件が付いても長い目で見ればおトクな場合もある
入院や手術から間もないと「3年間は不担保」といった具合に、一定期間だけ持病のある部分に保障がつかない場合もありますが、医療保険は一生のつきあい。数年間だけ条件をのむことで、一生、通常の保険料でよいのであれば、保険料の総額でみたときにはかなり有利になります。
保険料が割増しになる代わりに不担保の条件なしで加入できる、という場合もありますが、この場合にいくら割増しになるのかも保険会社によってまちまちです。もともとの保険料が安い商品であれば、たとえ割増しになったとしても「引受基準緩和型」より安く済むという場合もあるのです。
持病があっても入れる保険はメリットがある?
通常の医療保険はどこも診査が通らなかった…という場合にようやく出番となるのが「引受基準緩和型」です。こちらは告知項目を4つに絞る保険会社が多く、「過去3カ月以内に入院・手術をすすめられた」「過去2年以内に入院・手術をした」などの限定された告知項目に当てはまらなければ診断書の提出や医師の診査を受けなくても加入できます。保険料はおおむね通常の医療保険の2倍前後になっているものが多いようです。
商品によっては、たとえ加入できたとしても元々の持病についてはその後、入院や手術をすることになっても給付金がでないものもあります。持病を持っている人がもっとも気になるのは、その持病そのものが原因となる入院や手術でしょうから、そういう意味では肝心なところがすっぽり抜けてしまうことになります。
「引受基準緩和型」の医療保険に加入するのであれば、給付金がもらえる条件の詳細についてしっかり確認しておくことが、大切なポイントです。
そもそも貯金があれば保険に入る必要がない
保険に入れない、入れても保険料が高すぎるということになると不安になりますね。しかしそのような人でも健康保険や国民健康保険の公的保険に加入していることを忘れてはいけません。医療費の7割は公的保険から給付されますし、高額療養費制度で1ヶ月当りの医療費自己負担限度額が決まっています。
この公的保険でカバーされない自己負担分をカバーするのが民間医療保険の役割。つまり民間の医療保険に頼らなくても医療費の自己負担分を貯金でまかなえるのなら、保険に入る必要もないのです。
病歴があって保険加入に不安がある人はもちろんですが、まだ若いし健康だから保険加入を考えられない…という人も、イザという時のための貯金は今すぐにでも始めたいところ。健康第一ではありますが、ぜひ日々の貯金についてもしっかりと計画を立て、万が一に備えておくといいですね。