年金について多くの人が最も知りたいこと。それは「結局いくらもらえるの?」ということではないでしょうか。それは正直なところ分かりません。拍子抜けしてしまうと思いますが、いくら受け取れるかは、働き方や、加入期間、納めている保険料によっても異なります。さらに、これからの経済情勢や制度改正など、さまざまな要素がからみあって決定されるのが年金の受給額。そのため「あなたは年間〇万円!」とビシッと言い切ることができないのが実情なんです。
わたしたちは、未来に「いくら貰えるの?」
2016年4月15日
夫婦合わせて月額13万円しかもらえない?!
仮に今の状態が一生続くと仮定して、2016年5月現在での年金制度で試算すると、大体これくらいという金額ははじき出すことができます。
2017年9月現在の国民年金(老齢基礎年金)の給付額は、40年間払い続けた場合、満額で年間78万100円(1ヵ月あたり6万5,008円)。
夫婦2人分だとこの2倍ですから、年間で156万200円(1ヵ月あたり13万16円)です。夫婦2人で13万円では、都会で暮らすとしたら相当厳しい金額ですよね。
これに加えて会社員の場合は厚生年金、公務員の場合は共済年金が上乗せされるので、自営業やフリーランスの人よりは、年金を多く受け取ることができます。自分は大体このくらい、という金額のイメージはついたでしょうか?満額受け取ったとしても、やはりちょっと少ないな…と感じる人が多いかもしれませんね
年金保険料の払い漏れはない?年金記録をチェック
実際には、学生時代や離職していた期間、自営業やフリーランスとして働いていたりする人は、払い漏れていることがあるかもしれません。払い漏れている期間があれば、さらに受取額は少なくなります。
しっかり保険料を納めた記録が残っているかどうか、しっかりと自分で確認をしておきたいところです。
送られてくるねんきん定期便をチェック!
今まできちんと保険料を支払っていたか不安という人は、毎年誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」などを活用して納付状況を確認しておきましょう。
「年金加入履歴」で加入年数、標準報酬月額(給与)と標準賞与額(ボーナス)の額に間違いがないかも合わせてチェックしておきましょう。
ねんきん定期便の詳しい見方については「教えて! 「ねんきん定期便」の上手な見方とは?」をチェックしてみてくださいね。
インターネットで簡単に確認できる!
パソコンやスマートフォンで24時間いつでも利用できる「ねんきんネット」なら、誕生月を待たずに最新の年金記録を確認することができます。
利用するには、まず日本年金機構ホームページから利用登録をして、ユーザIDを取得することからスタート。
ログインできたら、まずは氏名、住所、生年月日などの基本情報を確認します。次に「年金記録の一覧表示」を確認しましょう。これまで加入していた年金制度および加入月数などがリストアップされます。払い漏れ期間があるとカラー表示されるのですぐに分かります。
なお、「年金記録の一覧表示」画面にある「年金記録照会」ボタンクリックで、各月の年金記録をより詳しく確認することができます。この場合も払い漏れなどの要確認事項があると赤字で表示されるので、未納時期があったとしてもすぐに「この時期払っていなかったのか」と目ですぐにチェックをすることができますよ。
他人事ではなく自分事。ちゃんと確認しないと損をしてしまうかも
もしも加入していたはずの年金記録がない…などの不備を見つけたら、最寄の社会保険事務所へ問い合わせをしましょう。その際は詳しい職歴、保険料納付の形跡等が必要になりますので、忘れずに持参するようにしてくださいね。
もし、納付漏れがあったとしても慌てないで!2016年5月現在、過去5年間にさかのぼって後納することも可能です(平成27年10月から平成30年9月までの時限措置)。
35歳・45歳の区切りはより詳しく確認を
また、35歳と45歳の誕生日月には、ハガキではなく封筒で「ねんきん定期便」が届きます。この2年分に限っては、これまでの加入実績が詳しく記載されています。
「まだ先の事だから」「毎月給与明細からお金が引かれているから」と確認をしないと、記録漏れで未来の自分が損をしてしまうかもしれません。一年に一回の「ねんきん定期便」やふと思い立った時に、WEBなどでチェックをしてみてくださいね。