高配当株投資で、不労所得を得てみたい!でも、どうやって始めていいかわからず悩んでいませんか?初めて投資をする方が、混乱しがちな配当利回り、配当性向などの用語から、銘柄を選び方まで、始める前に知っておきたいポイントを5つ、注意点も含めて解説します。これからの時代は、自分が働くことと同じくらいお金に働いてもらうことも大切です。ぜひチャレンジしてみましょう。
高配当株投資で不労所得を!
始める前に知っておきたい5つのポイント
2022年7月14日
配当とは?
そもそも配当とは、なんでしょうか?法律上の株式会社は、その会社を応援したくて出資している株主のものと言われています。ある企業の株を100株保有していれば、100株分のオーナーになるということです。そして、企業が利益を出すと、その利益の一部は配当金として株主が保有している株式の割合に応じて還元されます。
配当株投資まずは5つのポイントを抑えよう
1.配当性向とは?
配当性向とは、企業の税引き後の利益である当期純利益に対して、どのくらい配当に向けたかを数値化したものです。例えば、配当性向が30%の方針を打ち出している会社の当期純利益が、1,000億円の場合、30%の300億円が株主への配当に当てられると言うことです。
一般的に30%程度あると高配当と言われています。
2.配当利回りとは?
配当利回りとは、投資した金額に対して、1年間でどのぐらいの配当が得られるかを示す数値です。例えば、株価が1,000円の会社の株を100株購入して、年間の配当金が1株あたり30円であれば、3,000円の配当金を受け取ることができます。この場合の配当利回りは、3,000円÷10万円×100= 3%となります。3%以上あると利回りがよいと言われていますが、配当利回りがいい=いい会社と言うわけではありません。業績が悪化すれば、株価は下がります。業績悪化に伴って、配当金が下がる場合もありますが、据え置く場合もあります。配当金が同じで株価が下落すれば、配当利回りは上がるからです。ですから、あまり利回りばかりにこだわらないようにしましょう。
3.業績、事業環境、株主還元方針をみよう
配当金は、会社が生み出した利益から還元するものです。前年度より業績が悪くても、減配せず配当を実施または増配する企業もあります。なかにはひどく業績が悪化したことで大幅に減配、最悪は無配とすることもあります。
例えば、東京電力ホールディングスは、東日本大震災による原発事故を機に無配に転落しました。JTは、業績にあまり大きな変化は無く、減配傾向にあるものの、割と安定した配当金が支払われています。しかし、株価は2016年に高値をつけてからは約半分になっています。JTはおもにタバコを取り扱う会社で、世界的シェアを占めていますが、それでも健康意識から斜陽産業と言われています。配当目的と割り切れるならよいですが、資産がずっと含み損と言うのもいい気はしないでしょう。投資を検討する企業の業績を確認し、事業環境を考えてみましょう。
また累進配当や、連続配当を株主還元の方針としている銘柄もあります。累進配当とは、減配せず、配当維持もしくは成長に合わせて増配する配当方針のことです。気になる企業の決算書などで確認しましょう。
4.分散投資をしよう
分散投資とは、リスクを減らす方法の1つです。具体的には、株式のほか債券や投資信託、REIT(不動産投資信託)といった多様な金融商品に投資することです。株式においても複数の銘柄に分けること、債券や投資信託においても投資先を国内外に広げ、投資の時期も分散することをいいます。本記事の配当株への投資についても、銘柄と時間を分散させることでリスクを減らすことができます。
例えば、累進配当で有名な銘柄で伊藤忠商事や三井物産、三菱商事などがありますがこれらは全て商社株なのでこの3つを保有しても分散投資にはなりません。別の業界、例えば金融業である三井住友フィナンシャルグループも累進配当を方針に打ち出している企業です。このように別の業界と組み合わせることで、保有株の1つが崩れたとしても他の保有株がカバーしてくれることがあり、分散投資の効果が出やすいと言えるでしょう。
また、時間分散の方法として毎月一定額ずつ買いつけるドルコスト平均法による運用方法にするとよいでしょう。価格が安いときにはたくさん買うことができ、価格が高いときには少ししか買えませんが、平均単価を抑えることができ、株価が値上がりしたときに資産が増えやすくなります。
通常株は100株から買うことができますが、最近は、1株または、金額指定で買える証券会社がありますので、そのような証券会社を通じて、自分の予算の範囲内で買付けすることも可能です。
5.暴落はチャンスの気持ちで
配当株投資は、資産の値上がり益を狙う投資方法ではなく、配当金を定期的に受け取るための投資方法です。ですから、株価の動きに一喜一憂するのではなく、株価が下がった時は安く買えるチャンスだと思って買うことも大事です。そこで投資をやめてしまうと、配当金を増やしていくことが難しくなってしまいます。
どういう銘柄があるの?
では、実際にどのような銘柄があるのでしょうか?業界を分散して、いくつかご紹介します。
花王(4452)
トイレタリー、日用品の大手の花王です。32期連続増配の記録があり、これは日本企業のトップで、2位を大きく引き離しています。同社の2021年12月の決算書に目を通すと、今期2022年12月期も増配を目指していることを示唆していて、連続増配を意識していることがわかります。
SPK(7466)
自動車用補修部品、車検部品の卸売建設業機械の部品部材を供給している会社です。当社のホームページを見ると、24期連続増配と大きく表示されています。決算書を見ても「連続増配を意識しながら」とあります。業績は大きな成長はありませんが、比較的安定しているといえます。
三菱商事(8058)
商社大手で、天然ガス原油の開発、自動車販売や素材の販売取引、原油の販売取引などのほか、食品、化学品など幅広い事業基盤があります。配当の方針は、利益成長に応じた増配を行う累進配当を基本方針としています。
ここで取り上げた銘柄は、ほんの一例であり、配当を保証するものではありません。必ずご自身で調査、判断した上で投資するようにしましょう。気になる企業の決算書やホームページなどを見てくださいね。
まとめ
配当株投資とは、比較的安定して利益を出している会社で、かつ配当金で株主還元をする意思のある企業に少しずつ投資を続けることで配当金による収入を増やす投資方法です。投資を検討する企業の業績や配当方針、事業環境の確認をすること、業界と時間を分散させることが大切です。今すぐ大きな資産を築くことはできませんが、長い目で投資を続けていくことがうまくいくコツだと考えられます。ぜひやってみてくださいね。
(※本ページに記載されている情報は2022年6月12日時点のものです)