ひとり暮らし物件を選ぶとき、どんなポイントを優先したいですか? 朝が弱い、自由時間を多く確保したいなどの理由で駅からのアクセスにこだわる方もいるでしょう。駅からのアクセスにこだわる方が知っておきたい、物件情報の徒歩○分のカラクリについて簡単にご紹介します。
女性のひとり暮らし!
物件の駅から徒歩8分はホントに8分?
2022年3月3日
あらかじめ決めておきたい優先ポイント
春は転居の季節
ひとり暮らしを始める場合、転居の時期をいつぐらいにしたいと思っていますか?
春は、入学や入社、転勤などにより人の移動が増える季節です。そのため引っ越し件数が多く、引っ越しの予約を取るのが大変という声も聞かれます。
同じ理由で、春が近い時期(年が明けてから3月くらいまで)は、賃貸物件が大きく動きます。新着物件が出やすい一方、借り手も多いのです。
ほかの時期に比べ多くの物件から選びやすくなる一方、気になる物件の内見を申し込もうとしたら既にほかの方で契約話が進んでいたなどのケースも起きやすくなることを知っておきましょう。
冷静に判断するための条件決め
地域によりますが、人の入れ替わりが頻繁な地域への転居を計画すると、春が近いことを理由に不動産会社の担当者から「早く決めてしまう方が多いです。新着物件でも、すぐに埋まります。内見しないで決める方もいますよ」などと言われる場合もあります。
そこで焦ってよく考えずに物件を決めてしまうと、落ち着いてから後悔してしまうかもしれません。不動産会社へ足を運ぶ前に、優先したい条件(日当たりや広さ、駅からの距離、2階以上にしたいかどうかなど)の順位を自分の中でざっくりと決めておき、希望に合った物件かどうかを冷静に判断できるようにしておきましょう。
徒歩○分ってどういうこと?
信号待ちは含まれない
駅からのアクセスは、物件決めの大切なポイントのひとつです。最優先事項とする方もいるでしょう。
物件情報で表示される徒歩1分は、およそ80メートルの距離で計算されています。1分未満は切り上げです。そのため、徒歩8分の表示がされている物件は、駅からの距離がおよそ640メートルということになります。
なお、距離に応じての時間表示のため、信号の待ち時間は含まれていません。駅からの道の途中に信号が全くない場合でも、いくつか信号がある場合でも、同じ距離であれば同じ分数で表示されています。間に大通りの横断などがあると信号待ちが長い場合もあり、注意が必要です。
時間帯や季節による違いも
駅からのアクセスについては、可能であれば、朝の通勤時間に歩いてみる、雨の日に歩いてみるなどすると、実際に住んでからの雰囲気がわかりやすくなります。人のいない時間帯や晴れた日などに比べ、移動に時間がかかる可能性もあるためです。
坂が多い、階段が多い、歩道が狭く車通りが多いなどの道路状況でも徒歩時間の体感は変わります。地図を眺めるだけではわからない情報といえるでしょう。
また、同じ距離でも、気持ちの良い気温の季節と、真夏の炎天下や真冬の北風が冷たい季節とでは感じ方が変わります。気候が厳しいときをイメージして選んでおくと、後悔の可能性を低くできるでしょう。
最寄りが大きい駅のときの注意点
物件の最寄りが小さい駅の場合、出口がひとつ、あるいは2つ程度のためアクセスのイメージがつきやすいものです。しかし、最寄りが主要駅で出口がいくつもある、複数の路線が乗り入れているなどの場合では、利用する出口によりアクセスの時間が変わる点に注意しましょう。
物件情報では、基本的に物件から一番近い出口をもとに徒歩○分の表示がされています。そのため、自分が利用する路線の出口からのアクセスを想定し、かかる時間を確認する注意が必要です。
通勤時の快適さもチェックしておきたい
自転車利用や駅構内における注意点
駅からのアクセスの優先度を下げ、徒歩だけでなく自転車を利用する方もいます。その場合、駐輪場のチェックも大切です。
駅からどの程度離れた場所にあるかなど、駐輪場に停める時間も含め、かかる時間の目安を考えておきましょう。雨の日にバスを利用したい場合は、バス停の場所と時間帯ごとの本数チェックも大切です。
駅の構造にもよりますが、主要駅など人が混み合う駅では、歩くときになかなか先に進めないことも考えられます。こちらが急いでいても、前を歩く人がゆったりと談笑しながら歩いているという場面に遭遇した経験のある方もいるでしょう。
日陰の道は雪が溶けにくい
駅からの道が日陰で狭いなどの条件の場合、雪が降った後になかなか溶けないことも考えられます。日当たりがよく車通りのある道は雪が溶けやすく、朝の通勤時間にある程度歩きやすくなっているのに比べ、日陰の狭い道は凍ったままで滑りやすいかもしれません。
その場合、朝の時間に余裕を持って家を出るなどの対策が必要です。通勤時の安全性も通勤時間に影響することを考慮しておきましょう。
また、駅までの道の途中にコンビニなどがあれば便利ですし、明るい箇所が多ければ防犯上も安心です。時間以外の道のメリットも考慮するとよりよい選択ができるでしょう。
毎日の通勤を考えると、なるべく駅に近い物件を探したいと思うのは自然なことです。そのときに、不動産広告だけで安易に判断せず、物件や周囲の環境をしっかり実地検分するとより理想に近い物件を選べるでしょう。
また、自分らしい時間や体力の使い方ができそうか、安全性や快適さは確保できそうかなどの総合的な視点も役立つはずです。近いことだけにこだわらず、自分で決める基準に合った理想の住まい探しを楽しんでみてください。
※本ページに記載されている情報は2022年1月24日時点のものです