家庭の節約において、固定費の削減は大きな効果をもたらします。一度だけの効果となる変動費の節約と異なり、節約効果が長く続くためです。
家庭支出の中で大きな割合を占める電気代とガス代。使用量が同じでも、契約する電力会社やガス会社によって料金は変わります。日々の使用量を減らす努力も大切ですが、電力会社やガス会社を変更するだけで使用料金が下がるのであれば利用しない手はありませんね。
東京に住む4人家族の例で、どの程度の差額となるのか具体的にご紹介します。
変えるだけで◎万円?
ガス・電気会社を変えるだけ!
どのくらいの差になるの?
2017年11月9日
4人家族の電気・ガス代の比較条件
切り替え先選びが大事
固定費を削減するために電力会社やガス会社を切り替える際には、事前のシミュレーションが欠かせません。各家庭の使用量によって切り替えがお得になる場合とそうでない場合があるためです。
例えば同じ電力会社へ切り替えた場合でも、一人暮らしの世帯と4人家族の世帯では、使用量に大きな差があるためにどちらかは損になり、どちらかは得をするというケースもあり得ます。
年間の使用量でシミュレーション
電気とガスの使用量は月によって変わります。季節によってお風呂にするのかシャワーで済ませるのか、暖房器具やエアコンを使う、使わないなど、電気やガスの使用条件が変わってくるためです。
電力会社やガス会社のサイトにあるシミュレーションツールでは、12カ月すべてのデータがなくても、例えば1カ月分のデータしかなくてもシミュレーションできます。
しかし、電気の使用量だけ見ても、ある月は800kWh、別の月は300kWhといったケースもあるため、各家庭に合わせた厳密な結果を求めたいときは、なるべく多くの月の使用量データを使用してシミュレーションしたいところです。
東京ガスに切り替えた場合
電気とガス両方のプランがお得
東京ガスのプラン「ずっともガス、ずっとも電気1」にした場合の年間節約額は、東京ガスのサイトで条件入力しシミュレーションします。早速、4人家族の一例としての結果をご紹介します。
比較条件
年間平均電力使用量:468kWh(従量電灯B、40A)
年間平均ガス使用量:45立方メートル
上記比較条件における年間節約額は
15,137円(2,925パッチョポイント含む)
となりました(2017年10月時点)。
トリプル割やほかのサービス特典も
東京ガスでガスと電気をまとめて契約した場合、下記特典も得られます。
・クックパッドプレミアムサービスの人気順検索利用可能
・インターネットも契約するとトリプル割適用
・24時間365日の生活まわり駆けつけサービス利用可能
切り替えの手続きも簡単。Web・電話・お店いずれでも切り替えが可能です。ただし、供給地点特定番号、電気契約名義、契約番号が必要となるため、電力会社から送られてくる「電気ご使用量のお知らせ」を手元において手続きしましょう。スマートメーターを使用していない家庭の場合、スマートメーターへ交換する作業も必要となります。
ソフトバンクでんきに切り替えた場合
電力会社切り替えの選択肢は多い
参入企業の数が多く、ガス代よりも電気代の使用料金のほうが高いことが一般的であるため、電力会社切り替え単独でも高い節約効果を得られます。
例としてソフトバンクでんきを選択しシミュレーションを行いました。
1万円以上の節約が可能
ソフトバンクでんきのサイト上では、2年間の節約額がシミュレーション結果として算出されます。その金額を年間に直すと
12,343円
となりました。下記特典もあります。
おうちレスキュー特典(下記の出張、作業料無料):2年間無料
・水回り(水漏れ、配管のつまり)
・鍵(鍵の紛失)
・ガラス(ひび割れ、破損)
検針票の情報(地点番号や契約種別など)や契約者情報をオンライン入力するだけで申し込み完了です。
お得と感じられるほどの節約効果
東京電力管内で多く見られる切り替え
節約効果が具体的にわかり、手続きも簡単であることがわかると電力・ガス会社を切り替えてみたいという気持ちが高まるのではないでしょうか。経済産業省エネルギー庁のサイトでは、スマートメーターへの取替申込件数という形で、これまでの切替申込状況が公表されています。
2016年6月時点の数値となりますが、東京電力管内での切替申込件数は約66万2,000件。次に続く関西電力管内22万800件を大きく引き離した結果となっています。
電気やガスをいつもどおり使用しても
今回の例では高い節約効果を感じられる結果が得られました。何も生活が変わらなくても年間1万円以上節約できる選択肢となる電力・ガス会社切り替えには検討の価値があります。
電力・ガス会社切り替えでは、日々の使い方の無理は必要ありません。ただ1回の手続きを行うだけで継続的な固定費削減が実現します。
家計支出を見直す際に手をつけるべき王道は継続した効果を得られる固定費削減。保険の見直しや住宅ローンの見直しには、ある程度の知識が必要となり、場合によってはFPなど専門家へ相談する必要があります。
しかし、電力・ガス会社への切り替えには特に必要となる知識がなく、シミュレーションも手続きも簡単にできてしまいます。家計支出見直しを検討している人におすすめの節約方法です。