みなさんは、熱中症警戒アラートという言葉を知っていますか?
熱中症は、命の危険にかかわることもあります。
そして、熱中症の疑いで救急搬送される人が増加しています。
熱中症にも保険が適用されるのかなど、熱中症の基本知識について簡単にご紹介します。
熱中症が増加!保険は適用される?
9月にも注意が必要です!
2022年8月25日
熱中症で救急搬送される人が増加
令和3年から熱中症警戒アラートの運用も
近年、熱中症が増加しているといわれています。
消防庁発表の熱中症情報(救急搬送状況)を確認してみると、前年の令和3年と比べ令和4年の救急搬送人員が増加している様子が一目でわかります。高齢者の割合が最も多いものの、65歳未満の成人や少年、乳幼児も救急搬送されています。
出典:消防庁(https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/post3.html)
環境省と気象庁により、令和3年から(一部地域での先行的実施においては令和2年から)熱中症警戒アラートが運用されていることをご存じでしょうか。環境省のサイトだけでなく、メール配信サービスやLINEでも情報提供が行われています。
出典:環境省「熱中症予防情報サイト」(https://www.wbgt.env.go.jp/alert.php)
熱中症のリスクがあるときに、予防行動(外での運動などをやめる、リスクの高い人に声かけする、適宜マスクを外す、水分補給するなど)をとってもらうためのアラートなのです。
出典:環境省(https://www.env.go.jp/press/110944.html)
熱中症の症状とは?
熱中症の症状としては、下記が挙げられます。
めまい、失神、筋肉痛、筋肉の硬直、大量の発汗、頭痛、不快感、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感、意識障害、けいれん、手足の運動障害、高体温
熱中症が疑われる人に対しては、下記の応急処置を実践しましょう。
・涼しい場所へ避難させる
・首や脇の下、足の付け根などを中心に冷やす
・スポーツドリンクなどで水分補給させる
呼びかけに応えないなど意識がない場合は、無理に水分補給させず、救急車を呼ぶ必要があります。水分の自力摂取ができない場合にも、速やかな医療機関受診が必要です。
出典:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nettyuu/nettyuu_taisaku/happen.html)
7月8月だけではない熱中症
熱中症は、いわゆる夏本番の7月、8月だけのリスクと思われがちです。しかし、9月にも発生しています。4月下旬や5月、6月も同様です。
・涼しい服装を心がける
・日傘や帽子を活用する
・のどが渇いたと思う前の段階でもこまめに水分補給する
・エアコンや扇風機を活用する
・体調がよくないときの無理な長時間の外出などを避ける
カレンダーの数字だけで安心せず、暑いと感じる日は、熱中症に注意する気持ちを忘れずに体調管理しておきたいですね。
熱中症には公的保険が適用されます
高額療養費制度もあり心配しすぎなくて大丈夫
熱中症になり医療機関を受診したときには、公的保険(健康保険、国民健康保険など)が適用されます。保険証を使えるということですね。
入院が必要になり費用が多めにかかったとしても、公的保険適用分に関しては、高額療養費制度(高額な医療費がかかっても自己負担分に上限がある)を使えます。そのため、熱中症の医療費について心配しすぎる必要はありません。
民間保険での適用は?
保険会社が運営する民間保険の、熱中症への適用も気になる問題ですね。給付金が支給されるかどうかは、加入している保険の種類や契約内容によって変わります。
公的保険では、ケガも病気も保険証ひとつで対応できます。しかし、民間保険については、医療保険や傷害保険などの種類があり、さらに特約で対応するケースもあり、それぞれの違いがよくわからないと苦手意識を持つ方も多いのではないでしょうか。補償範囲もそれぞれで異なることがあり、自分が契約している保険の内容をよくわかっていないと話す方が少なくありません。
熱中症専門の保険や特約による広がり
熱中症専用の保険も登場している
民間保険においては、熱中症専用の保険も登場しており、加入者が増えている様子も見られています。期間限定で使える手軽さが人気の秘密かもしれません。
これは、医療保険や傷害保険で熱中症が適用外とされるケースが見られることの裏返しの現象ともいえます。
特約による補償の広がりも
炎天下で急に発症した熱中症の医療費については、急なケガに対応している保険が適用される可能性があります。また、通院は適用外でも入院なら適用(入院何日目から給付かは保険商品により異なります)となる保険、あるいは標準プランでは適用外で特約のついたプランで熱中症による入院に対応(入院給付金や一時金)しているといった保険もあります。
大手損害保険会社では、熱中症による死亡を補償の対象外とする契約であることが一般的でしたが、死亡を補償の対象とする特約をつける大手損害保険会社も出てきました、特約による保険料上乗せが月数十円程度であれば、魅力を感じる方もいるかもしれませんね。生活スタイルに合わせて検討するとよいでしょう。
熱中症リスクの度合いは、住んでいる地域や生活スタイルによって変わります。自分が契約している民間保険での適用可否が気になる方もいるでしょう。
保険商品の内容について調べることが苦手であっても、契約している保険会社に問い合わせればすぐに解決します。ネットからも問い合わせできることが一般的ですから、気楽に利用してチェックしておくと安心です。
※本ページに記載されている情報は2022年7月18日時点のものです