ジュニアNISAが2023年12月で終了することが決まりました。
まだジュニアNISAを利用していなかったという人も、今だからこそ上手に使いたいですね。
ジュニアNISAとはどのような制度なのか、そして終了までの2年間でお得に利用できる方法はあるのかお伝えします。
2023年で終了のジュニアNISA
今だからこそ裏技の使い方は?
2022年3月24日
そもそもジュニアNISAとは
皆さんはNISA口座という言葉を聞かれたことはありますか?
通常、株式や投資信託などに投資をした場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して20.315%の税金がかかります(所得税および復興特別所得税15.315%・住民税5%)。
でも、NISA口座を利用すると、毎年一定金額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益に対して税金がかかりません。
NISA口座には、成年が利用できる一般NISA・つみたてNISAと未成年が利用できるジュニアNISAがあります。
ジュニアNISAとは
ジュニアNISAは2016年1月から始まった制度で、「未成年者少額投資非課税制度」のことをいいます。
日本に住んでいる未成年の人が利用でき、口座開設や運用は口座開設者本人の両親や祖父母が行います。
毎年80万円を上限に最長5年間、株式や投資信託への投資から得られる利益を非課税で運用することができます。5年の期間終了後は、新たに非課税枠へ移管(ロールオーバー)することで、継続保有が可能です。
2022年現在、ジュニアNISAは、口座開設者が18歳(高校3年生の12月31日)までは引き出すことができず、18歳以降は20歳までは非課税で保有でき、20歳になったらNISA口座に移管して引き続き運用することができます。
ただし、2023年に成人年齢引き下げに伴い、口座を開設できる年齢が(1月1日時点で)17歳までとなり、払い出し制限の年齢は17歳(高校2年生の12月31日)までとなります。そして、18歳までは非課税で保有でき、18歳以降はNISA口座で運用することができるようになります。
ジュニアNISA、制度が終了したらどうなる?
このような仕組みのジュニアNISAですが、金融庁が発表した「令和2年度税制改正」により2023年で制度を終了することが決まりました。
制度が終了するにあたり注意点をみていきましょう。
ロールオーバーの手続きが必要
先ほど、ジュニアNISAでは5年間非課税で運用することができ、5年の期間終了後は、新たにロールオーバーすることで、継続保有ができるとお伝えしました。
制度が廃止される2024年以降に5年間の非課税期間が終了した場合も、手続きをすることで、18歳(高校3年生の12月31日)までは非課税枠で保有することができます。
新規での投資ができなくなる
2024年以降は、新規の投資ができなくなります。
ただし、先ほどお伝えしたようにロールオーバーの手続きをすることで、18歳(高校3年生の12月31日)までは非課税枠で保有することができます。
払い出しがいつでもできる
2023年12月21日で制度が廃止になった後は、18歳まで待たなくてもいつでも払い出しができるようになります。
ただし、その場合はジュニアNISAの口座を廃止して全額を払い出す必要があります。ジュニアNISAの口座を残したまま、一部の金融商品を売却して現金を引き出すことはできません。
今から始める!お得な利用方法は?
今までは、ジュニアNISAを利用すると18歳(高校3年生の12月31日)まではお金を出すことができませんでした。
大学の学費を準備することが目的で始まった制度でしたが、小学校や中学校でもお金が必要になることがあります。そんな時に出金できないということは、ジュニアNISAを利用しづらい一面でもありました。
でも、制度が廃止されることにより、2024年以降は自由に引き出せることになります。もちろん18歳になるまで非課税枠で保有も可能です。
ということは、もし今年子どもが生まれたとしたら、2022年に80万円、2023年に80万円の合計160万円を最短で2年間、最長で18年間非課税枠で保有できるというわけです。
ただし、子どもの年齢が18歳に近い場合は、非課税枠で保有できる期間が短くなりますので、廃止によるメリットはあまりありません。
株主優待にチャレンジ
裏技の使い方としては、株主優待銘柄を購入するという方法があります。
例えば、200株保有していても優待は100株と同じという場合に、親のNISA口座とジュニアNISA口座で100株ずつ保有することで、それぞれ株主優待を受けることができます。
今までは子どもが18歳までは出金できなかったジュニアNISAが、2024年以降はいつでも出金できるということは大きなメリットでしょう。
まだジュニアNISAを始めていない人はこの機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
※本ページに記載されている情報は2022年2月20日時点のものです