女性のひとり暮らし物件探しのとき、セキュリティ面や周辺環境を重視する考え方が一般的です。しかし、大きな被害を生む災害が続く昨今、災害に備える視点も大切なポイントとなっています。女性がひとり暮らし物件を探すときに気をつけておきたい、災害に強いかどうかの視点について簡単にご紹介します。
女性のひとり暮らし物件探し!
災害に強いかどうかも大切なポイント?
2021年11月19日
安心して暮らすために
「災害には事前に備える」が大切
女性がひとり暮らしをするために物件探しをするとき、セキュリティ面やスーパーなどの周辺環境を気にする方が一般的です。
それらが大事なことに間違いはないのですが、近年の災害のニュースを見る中で、災害に備えておく重要性を感じ始めた方もいるはず。
いざというときの非常持ち出し袋を備えている方も少なくないと思いますが、「災害に巻き込まれにくい物件、場所選び」も大切です。重大な被害を受けにくい、命を守りやすい、日常生活が脅かされにくい住居を選ぶことを考えたいものですよね。
国土のおよそ30%が何らかの災害リスク地域
テレビやインターネットで災害の情報を目にしたり耳にしたりしていても、災害は他人事とつい考えてしまいがちです。
しかし、災害リスク地域は全国に広がっています。国土のおよそ30%が洪水、土砂災害、地震、津波など何らかの災害リスク地域です。他人事ではないと感じることができる数字ではないでしょうか。
例えばペットを飼っていて避難所に行きづらいなど、避難しづらい事情のある暮らし方をしている方には、災害リスクの少ない場所選びが特におすすめといえます。
出典:国土交通省(https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001328939.pdf)
土砂災害リスクと洪水リスク
年間およそ1,000件以上の土砂災害が起きている
新型コロナウイルス感染症の流行をきっかけに、リモートワークが定着しつつある方もいます。
リモートワークであればと、混雑で疲れてしまう都市部を離れ、自然豊かな場所でゆったり仕事をしたいと考えている方もいるでしょう。
自然豊かな場所は心にも体にもよいことが多いのですが、なかには土砂災害が発生しやすい場所もあるので気をつけておきたいところです。日本では、平均でおよそ1,000件以上の土砂災害が毎年起こっています。ほとんどの都道府県で発生しています。
土砂災害が心配される地域は、土砂災害警戒区域、土砂災害危険箇所に指定されています。都道府県や国土交通省砂防部のホームページなどで確認しておくと安心です。
参考
川の近くの物件などでは洪水リスクをチェック
川の近くの物件は、眺めがよく日当たりもよいなどの条件に優れ、引っ越し先の候補として魅力を感じやすいのではないでしょうか。川沿いのショップやカフェを気楽に散策できる日常生活は素敵ですよね。
しかし、大雨のときなどに、川の水が増えて堤防などを越え、あふれてしまうリスクについても考えておく必要があります。このリスクについては、自治体の洪水ハザードマップが参考になります。
今、住んでいる家に浸水被害リスクがあるとわかった場合の避難場所チェックにも、洪水ハザードマップは役立ちます。
出典:国土交通省(https://www.mlit.go.jp/river/kawanavi/prepare/vol4.html)
地震に備えるために
揺れやすい? 液状化しやすい?
日本の国土面積は世界のわずか0.25%。しかし、(マグニチュード6以上の)地震の発生回数で見ると18.5%です。地震リスクを考えておかなければと感じる数字ですね。
近い将来の切迫性が指摘されている大規模地震として南海トラフ巨大地震や首都直下地震などが挙げられますが、地震は全国どこでも起こる可能性があるといわれています。
地震に関係するハザードマップとして、津波ハザードマップのほか、揺れやすさマップや液状化危険度マップなどもあります。揺れやすさマップでは、軟弱地盤とされるところでは揺れやすい傾向が、地盤が固く揺れが伝わりにくい地層では揺れにくい傾向が地図に表されています。ひとつの市町村内でも地域によって揺れやすさが変わりますから、物件選びの一つの目安として役立つでしょう。
出典:国土交通省(https://www.mlit.go.jp/river/earthquake/future/index.html)
エレベーターを利用する物件の場合は?
物件選びのときに、窓から見える景色を重視する方は少なくありません。朝日が差してくる部屋は気持ちよく、夕暮れどきのまったりした雰囲気も捨てがたいものです。
そこで気をつけておきたいのが、地震時のエレベーター問題。エレベーター利用が前提の部屋は綺麗な景色を見られるケースが多いのですが、地震発生による閉じ込めや運転休止のリスクについて考えておかなければなりません。
例えば、震源から数十キロ離れた建物でもエレベーターの閉じ込めが発生する可能性はあります。数時間で救出される場合もあれば、公共交通機関の影響や交通渋滞などにより救出が遅れる場合もあります。
運転休止についても、早く復旧してもらえる場合もあれば、エレベーターの損傷や建物自体の被害により復旧が遅くなる場合もあります。工法によっても建物の揺れやすさは変わります。揺れに強い建物かどうか不動産屋さんに確認してみるとよいでしょう。
出典:国土交通省(https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001354002.pdf)
※本ページに記載されている情報は2021年10月19日時点のものです。