子育て中、共に生計を支える人に万が一のことがあったときの生命保険はどうしたらいいのでしょうか。子育てをしている間、入っておくと安心な生命保険のひとつに収入保障保険があります。他の生命保険よりも安い保険料で加入できますが、そもそも保険は、十分な現金があれば必ずしも入る必要はないものです。
収入保障保険とは、どんな保険で、入った方がよい場合とはどのようなケースかを解説しますので、一緒に考えてみましょう。
子育て中にオススメの保険!
保険料も安く安心が買える収入保障保険とは?
2021年8月16日
収入保障保険とは?
収入保障保険は、生命保険の種類のひとつです。生命保険は、保険金の支払われ方によって死亡保険、生存保険、生死混合保険の3つに分類できます。収入保障保険は被保険者の死亡時に保険金が支払われる死亡保険です。死亡保険の主なものは、上の図のように3種類あります。それぞれの違いから解説します。
終身保険は、貯蓄性があります。保険料を支払い、被保険者の死亡時に死亡保険金が支払われるほか、満期時に一時金や年金が受け取れるタイプの保険です。
定期保険は、契約時に決めた年齢までに被保険者に万が一のことがあれば、受取人が保険金を受け取ることができます。いつ死亡しても受け取れる金額は同じで、掛け捨て型の保険です。
収入保障保険は、被保険者である配偶者が死亡または高度障害に陥った場合に、残された家族の生活を支えるもので、保険金を一括または年金形式で受け取ることができる掛け捨て型の保険です。契約時に設定した金額が、設定した年齢まで毎月支払われます。子どもが独立する年齢で、支払いが終了するような設定ができます。いつ契約者が死亡しても、毎月受け取る金額は同じですが、受け取り期間は短くなり、よって保険金の総額は減少します。そのため、収入保障保険は保険料も安く合理的な側面があり、保険料を抑えたい子育て中の方には、他の2つの生命保険よりもメリットのある保険といえます。
では、子育て中の方なら収入保障保険に全員加入した方がいいかというと、そういうことはありません。基本的に生命保険は、残された家族の生活費が不足する場合に、その不足分を補うために入る保険です。ですから、収入や資産があり生活に困らない場合は生命保険は不要になります。
また、国の保障制度もありますので、それを含めて生活費やご自身の働き方を確認していきます。
では、その確認の方法について解説していきます。
私のうちは収入保障保険は必要? 確認方法は3つ
1.遺族年金はいくらもらえる?
こちらの表は、夫が亡くなり、子どもがいる場合に受け取れる遺族年金の受給額の目安表です。(オリックス生命HPより作成)
遺族年金とは、国が保証している公的年金制度です。国民年金のみ加入している自営業者は、遺族基礎年金が受け取れます。公務員や会社員は通常、厚生年金も支払っていますので、遺族基礎年金のほか、遺族厚生年金が受け取れます。受け取れる金額は、生前の収入によって違います。詳細の計算方法は複雑なので、上の表でおおよその目安として把握しておきましう。また、子どもの人数によって受給金額は変動します。
2.生活費はいくらかかる?
一般的に、家族がひとり減ると生活費は3割減ると言われています。また、住宅ローンを組んでいる場合、通常は団体信用生命保険に加入しています。そのため、契約者が死亡した場合、ローンの支払いは終了します。
つまり、
現在の1カ月の生活費−住宅ローン(組んでいる場合)×7割=これからの生活費
となります。また、子どもが成長するに連れて、教育費が増加する分も見積もりましょう。
3.働き方はどう変わる?
配偶者が亡くなり、現在とは違う生活になります。現在と同じように働くことができるか、今働いていない場合は、どのくらい働くことができるのかを考え、働くことができない期間がある場合はそれも考慮して、必要な生活費を算出しましょう。
収入と遺族年金を合わせ、今後の働き方を検討して資金が不足する場合は保険で補います。
まとめ
子育て中に、配偶者に万が一のことがあった時に残された家族の生活を守ってくれるという意味で、収入保障保険は価値があります。他の生命保険より安く加入ができる点も魅力です。しかし、配偶者が死亡しても、遺族年金があること、住宅ローンが終了することなどから、生活費の不足が生じないケースもあります。必要な金額はそれぞれ違ってきます。不足しているようであれば、保険の加入を検討しましょう。この機会にぜひ、確認してみてくださいね。
(※本ページに記載されている情報は2021年7月26日時点のものです。)