国民年金保険料の納付方法には、コンビニ払いやネット払い、口座振替などがあります。クレジットカードでも納付できますが、ポイントがたまるクレジットカードとそうでないクレジットカードがある点に注意が必要です。国民年金保険料をクレジットカード払いにするための方法と注意点についてご紹介します。
国民年金はクレジットカード払いがおすすめ?
クレカ払いの注意点をまとめて解説
2021年7月5日
国民年金保険料とクレジットカード払い申請方法
第1号の国民年金保険料はいくら?
令和3年度の第1号の方(自営業や個人事業主、学生など)の国民年金保険料は、16,610円/月(※年度毎に異なります)。軽いとはいえない負担額ですが、まとめて前払いすると割引が適用されます。
支払い方法やまとめる月数により割引額が変わる仕組みで、具体的な割引後の金額は下記のとおりです。
・口座振替による前納の場合:1,130円/6カ月、4,180円/年、15,850円/2年
・現金・クレジットカード払いによる前納の場合:810円/6カ月、3,540円/年、14,590円/2年
どの支払い方法でも手数料はかかりませんが、口座振替での前払いが最も割引額が大きくおトクです。納付期限より1カ月早く振替すると適用になる口座振替早割もあり、600円/年が割引されます。
クレジットカード払いにするための申請方法
国民年金保険料をクレジットカード払いにするためには、国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書を日本年金機構へ提出する必要があります。日本年金機構に電話で問い合わせれば無料で申出書を送付してもらえますし、日本年金機構のサイトからのダウンロードも可能です。
ねんきん加入者ダイヤル(国民年金加入者向け)
0570-003-004(050で始まる電話からかける場合は03-6630-2525)
出典:日本年金機構(https://www.nenkin.go.jp/section/tel/index.html)
【国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書への記入事項】
・個人番号あるいは基礎年金番号
・生年月日、住所、電話番号
・クレジットカード番号と有効期限
・クレジットカード名義人氏名
申出書へ記載するのは本人名義のクレジットカードでなくてもよく、配偶者や親名義のクレジットカードを使いたい場合は名義人の名前や続柄も記入します。書類に必要事項を記入した後、郵送あるいは最寄りの年金事務所への提出で手続き完了です。
その後、数週間程度で送られてくる通知書に納付対象月が記載されているため、対象月以前の分は今までどおり納付書による現金払いなどで納付しましょう。
すべてのクレジットカードでポイントがつくわけではない
割引額の差も考慮しながら検討しよう
クレジットカード払いには、現金払いや口座振替にはないポイントがつくメリットがあります。しかし、クレジットカード会社により国民年金保険料の支払いでポイントがつく場合とつかない場合があるため注意しましょう。
また、ポイントがつくもののポイント還元率が途中から変わるという例も見られます。利用したいクレジットカード会社でポイントがつくかどうか、どのくらいのポイントがつくか事前に調べてからどの支払い方法にするか決めるとよいでしょう。
前納での納付を考えている方は、口座振替のほうがおトクとなる可能性があるためです。
リボ払いは利用できない
なお、国民年金保険料をクレジットカード払いにしても分割払いやリボ払いが使えるわけではありません。
また、2年払いは割引額が大きいですが、申込期限が2月末と決まっています。年度払いとなるため、例えば7月や8月にクレジットカード払い2年前払いを申し込んでも、適用は翌年度からであり、それまでの間は月払いでの処理となります。
クレジットカード引き落とし用の口座が残高不足の場合は、引き落としが翌月にずれます。前払いの期限に間に合わなかった場合、前払いの割引が適用されなくなってしまうため口座残高の管理に注意が必要です。
自分にとって都合のよい支払い方法を選ぼう
ネットバンキングでも簡単に支払いできる
納付書による現金払いをしている方は、ネットで払える方法も知っておきましょう。納付書の左側にペイジー(Pay-easy)のマークがついていると、ネットバンキングやATMで払えます。
使い方も簡単で、納付書記載の収納機関番号、納付番号、確認番号を入力して支払えばOK。納付書での払い方と同じ扱いになるため、前払い用の納付書記載の番号を入力して支払えば現金払いの前払い割引額適用です。
新たな申請手続きが不要な点も便利でいいですね。
割引額を重視しない場合
国民年金保険料の支払い方法の選び方については、下記のような分け方で考えることもできます。
・まとめて支払うのが困難な人・月ごとの支出を明快にしたい人
→自動で支払う仕組みができる口座振替やクレジットカード払い向き
・一時的に国民年金保険料を支払う人、近く再就職等の予定がある人
→現金払い、ネット払い向き
支払いが大きく遅れると延滞金が発生することも
第1号の方の国民年金保険料支払期限は、翌月末日です。例えば4月分であれば、期限は5月31日。しかし、これを過ぎてもすぐに延滞金が発生するわけではありません。
支払う能力があるのに支払わない方には最終催告状が届き、それでも支払わないと督促状が届きます。この督促状の指定期限までに納付しなかった場合のみ、本来の期限の翌日から納付前日までの日数分、延滞金がかかる仕組みです。
出典:日本年金機構(https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/hokenryo/entaikin.html)
(※本ページに記載されている情報は2021年6月23日時点のものです)