まとまったお金があるけど、一括投資のほうがいいのか、それともつみたてNISAのように期間を分けて積立投資をしたほうがいいのか、迷っていませんか。せっかくまとまった資金があるのに積立投資だと、残っている資金が銀行に預けられたままでもったいない感じがすると思います。どちらがよいか正解はありません。一括投資と積立投資のそれぞれの特徴を知った上で、どのように投資していけばよいか一緒に考えてみましょう。
一括・積立投資どっちがいいの?
まとまったお金を運用する方法とは?
2021年7月16日
一括投資の特徴は?
銀行に余剰資金が残らない
一括で投資するので、銀行に余剰資金が残らず効率的に運用ができます。
短期間に資産を大きく増やせる可能性がある
まとまった資金を投資できるので、経済の上昇局面で投資することができれば、短期間に資産を増やせる可能性があります。
下落時の資産の減少幅が大きい
短期間で資産が増やせる可能性がある一方、下落した場合の資産の減少幅も大きいです。一括投資した後に市場が暴落して投資信託の価格が15%下がった場合、もし、100万円投資していたら85万円になります。結構大きい金額だと思いませんか。投資初心者の方であれば、なおさら精神的ダメージが大きいでしょう。
長期的には世界経済の成長とともに右肩上がりが期待されていますが、直近では2020年2月から3月にかけて日経平均株価が30%程度下落したように、経済が大きく停滞したり後退したりする局面は繰り返しやってきます。この停滞(下落)局面というのは、1年くらいの場合もあれば、過去にはもっと長く停滞した期間もあります。
そのような状況で、そろそろ相場が回復するだとうと思って一括投資しても、さらに相場が落ち込み、2、3年もの間大きく資産が減っていく状況が続く可能性があるということを理解しておきましょう。
どこが相場の底かはわかりません。資産がマイナスになることでどのくらい耐えられるかは、人それぞれであり、投資の経験値も影響します。
積立投資の特徴は?
ドルコスト平均法のメリットが受けられる
上の2つの表は、300万円を一括で運用した場合と、毎月5万円をドルコスト平均法(積立投資)で運用した場合を比較した表です。ドルコスト平均法は、価格が安い時には、たくさん買うことができて、平均購入単価を安くすることができます。資産の価格が当初より戻っていない回復局面でも、一括投資より資産の回復が早いことが特徴です。
短期間での利益は期待できない
定期的に定額をコツコツ積立てていくので、短期間での利益は期待できないことです。投資元本が増えるまで時間がかかるかるので、積立投資は、10年以上を前提とした長期で運用する前提で行いましょう。資産の使用目的は何か、いつ使うのかを考えて投資することも大切ですね。
お金を働かすことができない
少額を積み立てていくので、運用できない資金が長く残ってしまうという状況が発生します。
まとめ
一括投資がいいのか、積立投資がよいのかどちらが正解というのはありません。 一括投資の場合、短期間で大きく資産を増やせる可能性もありますが、価格が下がると、資産が大きくマイナスになります。そのダメージに耐えられるかは人により、投資経験によっても耐性は違ってきます。
一方、積立投資は一気に資産を増やすことはできないものの、時間を味方につけることで、ストレスも少なく運用することができます。
また、10年以上の長い期間であれば、に渡り、投資先も広く分散しておけば、世界経済の変動に対するリスクを小さくして資産価値の上昇がねらえます。そういう意味では、特に投資初心者の方は、相場の変動を気にせずに運用できる投資先も時間も分散できる投資信託での積立投資が、安心だといえます。ご自身が許容できる資産の減少幅を考え、3〜5年くらいかけて積み立てをしていくとよいでしょう。
ご自身に合う投資方法を選んでくださいね。
(※本ページに記載されている情報は2021年6月23日時点のものです)