「働けなくなってお金が入ってこなくなったらどうしよう」とか、「欲しくもないのに買ってしまう」、「こんな高い家買っていいのかな」など、お金には不安なこともあります。そんなとき、どうやって不安を解消したらよいのかお伝えします。
お金の不安の取り除き方
2021年4月30日
最悪の事態を想定
不安というのは、まだ起こっていないし、起こらないかもしれないことについて「起こったらどうしよう」と思うことです。
そうであれば、もし起こった場合を先に想定して対策を考えておけば、不安な気持ちは和らぐのではないでしょうか。
まずは、自分にとって最悪の事態を思いつく限り書き出してみましょう。会社が倒産する、病気で働けなくなる、株が大暴落する、あるいは、お金を持っていると盗まれるかもしれないとか、家計を親やパートナーに任せっきりでお金が足りないかもしれないという不安もあるでしょう。
お金の不安の解決方法
書き出したら、分類してみましょう。「仕事がなくなったらどうしよう」など、きちんと金額を計算すれば解決する不安、「お金に起因する人間関係」などお金以外のことや精神的な不安、あるいはそれらが入り混じっている不安に分類されます。
金額算出で解決できるケース
金額を算出
「お金が無くなるかもしれない」の場合は、もし、その状態になったらどれくらいの損失になるのか計算してみましょう。例えば、会社が倒産するの場合、毎月のお給料が25万円、次の仕事が見つかるまで2カ月かかったとすると、25万円x2=50万円です。100万円を株式投資していて、すべてが無価値になったとしたら、100万円の損失です。
解決方法
そして、ここで気づくと思いますが、会社が倒産しても自分はまた新しい会社で働くことができるとか、株式投資をしても投資した以上の損失は出ない、など損失にも限度があることがわかります。
さらに、自分を救済する方法を探してみましょう。会社の倒産であれば失業手当がもらえます。病気になった場合は有休が使える間はお給料の心配がなく、長引いたときにも傷病手当金が出ます。もし障害者になった場合には、障害年金がもらえます。まずは、自分の想定した最悪の事態が国や会社の制度で解決できないか調べてみましょう。
また、盗難に遭わないようにとか投資で失敗しないためには分散させておけばいい、本当に困ったときに助けてくれる人をリストアップしておくなど、自分で対策を立てておくことも必要です。
そうすると、最悪の事態が起こった時の実質的な損失は、漠然と不安に思っていたよりも小さな金額になっているのではないでしょうか。具体的に計算をしたり、対策を立てておくことでかなり不安を和らげることができます。
金額算出とこころの分析で解決できるケース
金額を算出
「わけもなくお金を使い過ぎてしまう」とか「家計をパートナーに任せっきりで現状がわからない」のような場合は、心配の種となっているお金について、現在の使い方や貯蓄状況などわかる範囲で書き出してみましょう。
解決方法
そこから、キャッシュフロー表を作ってみましょう。自分が老後まで生活していくためにお金が足りているのであれば、多少使い過ぎと感じても心配することはありません。自分で管理していない人はパートナーに聞いてみるのが一番ですが、そのときにキャッシュフロー表があれば、これくらいお金が必要だけれども大丈夫か?とデータを使って説明し、話し合いをすることができます。
お金が足りないのに使ってしまうような場合や、お金が足りているのに不安な場合は、以下のような心の分析をしてみましょう。
心の分析で解決できるケース
心を分析
お金の計算をしても不安だったり、お金に起因して人間関係が心配などの場合は、心の分析をしてみましょう。そうすると、自分をよく見せたいとか、満たされていない思いを解決したいとか、あるいは妬まれないだろうかなど、本来お金では解決できないことをお金で解決しようとしていることに気づくでしょう。
解決方法
お金に関して今と違う行動(例えば、いつも買いすぎる人は不要な買い物をやめる、妬まれそうと思っている人はいつも行く場所やつき合う人を変えてみる)を取ったら何が起こるのか想像してみましょう。本当に不安なことが起こるでしょうか。意外と起こらないと思ったらこれで解決です。
やっぱり不安なことが起こりそうと思うのであれば、お金以外で解決する方法を探しましょう。例えば、自分をよく見せたいという思いがある場合、その思いを満たすためにお金以外の方法を見つけるというやり方もありますが、一度、その思いから離れてみるという方法もあります。なにか他のことに取り組むことで自分をよく見せたいと思っていたことが解消されることもあります。