新型コロナウイルスにかかるリスクで気になるのは、感染後の体調のことだけではありません。感染して働けない間の家計も不安ですよね。感染後、入院ではなく自宅療養や宿泊療養をする方もいます。そんなもしものとき、あなたが利用している保険会社から入院給付金は給付されるでしょうか。コロナ感染による自宅療養、宿泊療養と入院給付金について簡単にご紹介します。
コロナ感染のときの家計が心配!?
自宅療養やホテル宿泊療養で入院給付金はもらえる?
2021年3月17日
新型コロナウイルス感染症の基礎知識
重症化する人の割合は?
2021年2月28日時点の日本で、新型コロナウイルス感染症にかかった方の数は431,740人。人口のおよそ0.3%の割合となります。無症状の方が医療機関へかからないことなども考慮すると実際に感染した人はさらに多いと思われますが、分かっている人数として、このような数字となっています。
そのうち、重症化する人の割合はおよそ1.6%、死亡する人の割合がおよそ1%です。50歳代以下ならば重症化する人の割合は0.3%、死亡する人の割合は0.06%と数字はガクンと下がるので、高齢者のほうが高いリスクを負っているということができるでしょう。また、基礎疾患のある人も高齢者同様重症化しやすいといわれています。
【重症化のリスクとなる基礎疾患】
・慢性腎臓病
・高血圧
・慢性閉塞性肺疾患
・心血管疾患
・喫煙
・糖尿病
・肥満
他人にうつすリスクと治療について
新型コロナウイルス感染症にかかってしまったときは、家族など他の人へうつさない注意がとても大事になりますよね。ウイルス排出量は発症の直前・直後が高いため、他の人にうつす可能性のある期間は、発症の2日前から発症後7~10日間程度といわれています。
軽症の方は経過観察のみで自然軽快してしまうケースも少なくなく、解熱薬などの対症療法が必要に応じて使用されるくらいとのこと。
呼吸不全などがある場合に酸素投与、ステロイド薬の使用、抗ウイルス薬の使用が行われます。それでも改善しないときに人工呼吸器等の使用へと治療の段階が進みます。
出典:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html)
コロナに感染したときの療養場所と受診目安
自宅やホテル宿泊の場合も
ニュース等で目にする通り、新型コロナウイルス感染症にかかった後、病院への入院だけでなく自宅療養や宿泊療養になるケースがあります。厚生労働省のガイドラインのポイントを簡単にまとめると以下の通り。
・感染者が増加した場合に軽症者の自宅療養や宿泊療養が必要となる
・宿泊施設が十分に確保されている地域では宿泊療養が基本(家族内感染を防いだり病状急変時の対応に役立ったりするため)
・子育てなど家庭の事情により自宅療養を選択することも可能
・高齢者など感染したときのリスクの高い方、医療従事者と同居している方は宿泊療養を優先すべき
出典:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00024.html#12)
受診の目安
新型コロナウイルス感染症にかかったかもと心配になったときに医療機関を受診する目安についても知っておきましょう。すぐに相談が必要な症状には次のようなものがあります。
・息苦しさ
・強いだるさ
・高熱
発熱や咳などの軽い風邪症状が4日以上続く場合も相談が必要とされています。重症化しやすいといわれる基礎疾患のある人は軽い風邪症状でも相談が必要です。
出典:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00094.html)
保険会社の対応
入院給付金の対象
新型コロナウイルス感染症にかかり自宅療養や宿泊療養となった場合においても入院給付金の支払い対象となることが生命保険会社各社で示されています。
その際、医師の証明書等の提出が必要となりますが、利用保険会社のサイトや問い合わせにより必要書類を簡単に調べられるため安心しましょう。
一定条件を満たす場合に領収書と診療明細書で請求できるようにするなど、請求に必要な書類が簡素化されている保険会社もあります。
また、新型コロナウイルス感染症にかかり、電話やオンラインで診療してもらうというケースもあるでしょう。通院したときと同様、通院給付金の対象になりますので通院給付金の請求を忘れないようにしましょう。
保険料払込猶予期間の延長も
新型コロナウイルス感染症による経済的な影響で家計やりくりが大変になった方は、保険会社で保険料払込猶予期間延長を設定しているケースが少なくないため、調べてみてください。2020年中に延長期間が終わってしまった保険会社もありますが、2021年も延長期間となっている保険会社もあります。
緊急事態宣言の対象地域の契約者に限るなどの条件もあるため注意が必要ですが、対象地域外でも相談に乗ってもらえるケースもあります。支払いが困難な状況になったときは、迷わず保険会社に問い合わせて、心の負担を減らしましょう。
もしものときのために加入している保険は、新型コロナウイルス感染症にかかったときの自宅療養や宿泊療養にも役立ちます。これを機会に、契約している保険の入院給付金や通院給付金の金額などをチェックしておいてもいいですね。
※本ページに記載されている情報は2021年3月10日時点のものです