生命保険や損害保険など、万が一に備えて保険に加入している人は多いと思います。定期的に支払う保険料はできるだけ低く抑えたいところですが、加入条件や加入方法によって、保険料を節約できることをご存じでしょうか。必要な保障はそのままに、新たに保険に加入するときや、更新するときなどに確認したいポイントをまとめていきます。
同じ保障でも保険料を節約!
保険加入・見直しのポイント
2021年3月31日
保険料はまとめて支払う
保険料は「月払い」で支払うよりも、「年払い」や「一括払」で支払う方が、総保険料は割安になることがあります。
保険商品や保険会社によって取扱いの支払い方法は異なるので、確認しましょう。
ただし、月払いであれば数千円の保険料が、年払いや一括払いだと数万円になり、一度に負担する金額が大きくなります。保険料の遅延は保険継続に関わるため、口座残高やクレジットカードの限度額などを事前に確認し、支払いが滞らないよう注意をしましょう。
長期契約を検討する
1年契約よりも、3年契約、5年契約など、保険期間が長い方が、保険料は割安になります。
しばらく住み続ける予定のある家の火災保険、保有し続ける車の自動車保険などは、長期契約を検討してみてはいかがでしょうか。
引っ越しをしたり、車を手放したりしたときは、解約手続きを忘れずに行いましょう。また、加入したら終わりではなく、定期的に補償内容を見直し、自分に必要な内容になっているかどうか、確認することが大切です。保険証券は加入時にしか発行されないため、大切に保管しておきましょう。
保障の重複を確認する
同じような保障内容の保険に、複数加入することがないように注意しましょう。
例えば、医療保険とがん保険に加入している場合、すべての保険に「先進医療特約」を付ける必要はありません。医療保険で先進医療特約に加入をしていれば、がん治療で先進医療を受けた場合も保障されます。
また、自転車を運転していて相手を死傷させた場合の損害賠償を補てんする「個人賠償責任保険」は、自動車保険や火災保険、傷害保険の特約として加入することができる保険です。加入を検討するときには、すでに加入済みの保険がないかどうか、確認してみましょう。
団体保険を活用する
保険の契約には、個人がそれぞれ保険を申込む個人契約と、団体(勤務先や学校など)を通じて保険を申込む団体契約があります。団体により団体割引率や、加入できる商品は異なりますが、団体人数の規模を生かし、一般的に個人契約より保険料が割安になります。会社で運営されている団体保険の保険料は給与控除となり、保険料控除の確定申告も不要になります。
ただし、退職後の保障については団体ごとに取扱いが異なります。退職後の継続ができない場合、生命保険や医療保険は、健康状況により新たな保険を見つけることが難しくなることもあるので、注意が必要です。
免責金額を設定する
自動車保険や火災保険など、各保険金額に免責金額を設定すると、保険料を抑えることができます。免責金額とは自己負担額のことで、例えば5万円の免責金額を設定した場合には、5万円までは加入者の自己負担、5万円以上の損害は、補償を受けることができます。100万円の損害があったとき、5万円は自己負担となり、95万円は保険会社から補償を受けることができる、という考え方です。免責金額を大きく設定するほど、保険料が安くなるのが一般的です。
免責金額の設定額は保険会社や保険商品により様々です。必要な補償と、保険料のバランスをみて検討しましょう。
ネット保険を活用する
最近ではインターネットで加入できる保険が増えてきました。
店舗で加入するよりも、インターネットで加入したほうが保険料は抑えられることが多く、是非活用したいこところです。
対面で相談をすることはできませんが、インターネットで加入する場合も、カスタマーセンターなど、メールや電話で問い合わせができます。パソコンやスマートフォンで手軽に加入手続きができる反面、必要な保障に加入できていなかった!とならないように、不明点などはきちんと確認をして、手続きを進めましょう。
割引制度を確認する
保険会社によっては、インターネットで申込手続きをすることによる割引や、保険証券の発行を省略することによる割引もあります。この場合には、スマートフォンなどでいつでも契約内容や、保険金を請求するときの連絡先を確認できるようしておきましょう。
保険開始日の何日前までに申込むと保険料が割引される早割などがある保険もあります。手続きのし忘れを防ぐためにも、早めの手続きを済ませておくと安心です。
また生命保険では、タバコを吸わない非喫煙者への割引、健康診断の結果次第で保険料が割安になるなど、健康体であることで保険料を抑えられることがあります。
保険会社により、割引制度やその名称は異なりますので、一度加入している保険を確認してみることをオススメします。
何気なく支払っている保険料でも、加入方法を見直すことで保険料を節約できることがあります。今度、新しい割引制度が登場してくることもあるので、保険の見直し時に確認しましょう。