もうすぐ新年度がスタートします。これを機に「貯金を始めたい」「もっと増やしたい」と思っていませんか。しかし「何から始めたらいいのか分からない」「貯金額を増やすには家計のどこを改善したらいいのか分からない」という声もよく聞きます。そんなあなたに、貯金を始めるにあたり、まずやるべきことなど、今さら聞けない基本中の基本を、丁寧に分かりやすくお伝えします。
「春から貯金したい!」
まず何から始めればいいか分からないあなたへ
2021年2月26日
なぜ今まで貯金ができなかったのか?
貯金をスタートする前に「なぜ今まで貯金ができなかったのか?」その理由を知りたいと思いませんか。代表的な例を挙げてみました。
【収入が少ないから】
高額な物を頻繁に買っているわけでもなく、日々節約しているはずなのに、貯金ができなかったという人は、毎月必要な生活費に比べ、収入が少なすぎるのかも。貯金をスタートさせるだけでなく、転職や副業も視野に入れて、収入を増やす行動をスタートさせるのも大切ですね。
【支出が多いから】
仕事も安定していて、収入も少ないわけではなく、共働きなので平均収入よりも多いはず。それなのに貯金ができなかったという人は、毎月の支出が多すぎるのかも。家計簿をつけていますか。食費や水道光熱費、通信費や娯楽交際費など、毎月変動するこれらの支出金額を把握していますか。自分が思っているより、支出額は案外多いものですよ。
【貯金に無関心だから】
貯金の必要性を感じない人はごく少数だと思いますが、「貯金が面倒」「今現在、不安なく暮らせているから、この先もなんとかなるだろう」と貯金に無関心な人は多いようです。無関心で何もせずにお金が貯まるはずはありません。手持ちのお金を「使うお金」と「貯めるお金」に分けるだけでも貯金スタートできますよ。
貯金に関する用語を知っておこう
基本中の基本です。貯金に関するいろいろな用語をおさらいしましょう。
普通預金と定期預金
「普通預金」は、いつでも自由に入金や出金ができ、公共料金などの引き落しや、給与などの振り込みに使えます。お財布代わりの預金です。
「定期預金」は、一定額を決めて、一定期間預け入れておくと、普通預金以上の利子がつきます。貯金専用の預金です。
満期日と解約日
「定期預金」に関係する用語です。
「満期日」とは、預け入れ期間が満了する日のことです。例えば、4月1日に「6カ月定期」を始めたのなら満期日は5月1日、「6カ月定期」なら満期日は10月1日、「1年定期」なら満期日は来年の4月1日になります。
「解約日」とは、預け入れを終了させる日のことです。満期日が解約日の場合は「満期解約」、満期日前に解約する場合は「途中解約」といいます。「途中解約」は手数料がかかります。この他にも、満期日が来ても解約せず、預け入れを継続することもできます。
利子と利率
「利子」は貯金した際に、銀行からもらえるお金のことで、「利率」は元本に対する利子の割合のことです。
例えば、年利1%という定期預金に100万円預金したとします。100万円×0.01(1%)=1万円 「利子」は1万円、「利率」は1%のことを指します。
単利と複利
「単利」は、預金するお金(元本)だけに利子がつきます。「複利」は、預金するお金(元本)とその利子の金額も合わせて、利子がつきます。
例えば、100万円を年利(1年間の利率のこと)1%で預金したとします。
最初の1年目は、単利も複利も同じく100万円×0.01(1%)=1万円の利子になります。
2年目になると、単利は1年目と同じく1万円の利子ですが、複利は、101万円(元本と利子の合計)×0.01(1%)=1万100円の利子になります。
貯金するなら「複利」がお得です。
いよいよ貯金スタート! その前に準備すべきこと
いよいよ貯金生活のスタートです。何を準備して、どのように始めたらよいのかを知っておけば、安心して始められますよね。
1. 貯金する目的を決めよう
どんな目的で貯金したいのですか。明確な目的を持って始めたほうが長続きするようです。目的によって「いつまでに、いくら貯めるか」の計画も変わります。
例えば「3年後に車を購入したい」目的の貯金と、「30年後の老後資金にしたい」目的の貯金とでは、貯金計画は随分違うはずです。
目的はたった1つでなくても、途中で軌道修正があっても構いませんが、目的を決めてスタートさせましょう。
2. 貯金専用の口座を決めよう
日頃、給料振込がある銀行の口座は、家賃や公共料金、キャッシュレス決済などに利用していると思います。
それとは別に「貯金するためだけの口座」を決めましょう。新たに口座を開設してもよいですし、あまり使っていない銀行の口座でも構いません。
3. 先取り貯金のルールを作ろう
「生活費が残ったら貯金しよう」と思っていては貯金できません。その逆で「貯金して残ったお金で生活する」のが先取り貯金です。
給料日に、貯金専用口座にお金を移した後、生活費を出金すれば良いのです。貯金は長続きすることが何より重要ですので、毎月の生活費を圧迫するようでは困ります。
先取り貯金の金額は、手取り収入の10~20%を目安にスタートしてみてはいかがでしょうか。
4. 貯金箱を準備しよう
3、の「先取り貯金」は、毎月確実に一定額を増やしていくための貯金です。
それとは別に、貯金箱も準備しましょう。こちらはルールを決める必要はありません。気が向いた時や、お財布の中の小銭が多くなった時だけでも構いません。
生活する身近な場所に貯金箱があることで、貯金生活を意識でき、ムダ遣いが減ったり、節約や貯金に関する情報に敏感になる効果があるようですよ。
※本ページに記載されている情報は2021年2月17日時点のものです。