2018年1月から、「つみたてNISA」がスタートしました。貯蓄から投資へ、という言葉を耳にする機会が多くなり、始めたいと思っている人も多いと思います。つみたてNISAの制度を理解したら、いよいよ申し込み手続きですが、よく分からず、何となく後回しにしてしまっている人もいるのではないでしょうか?今回は、つみたてNISAを始めると決めたあとのステップについて確認していきます。
つみたてNISAを始めたい!
投資デビューに向けて確認しておくべきポイント
2021年1月18日
つみたてNISA制度の概要を確認しましょう
つみたてNISAは長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。
通常、投資で得た利益には税金がかかりますが、つみたてNISAで得た投資利益は非課税になります。対象の投資信託は、金融庁が定めた長期の分散投資に適した商品に限られており、投資初心者の人にとっても利用しやすい仕組みになっています。
非課税期間は投資した年から最長20年間、投資金額は毎年40万円が上限です。
どのくらいの人が利用している制度なの?
2020年6月末時点、つみたてNISA口座は244万3717口座となっており、年齢別にみると、30代の口座数は64万8327口座です。
2020年3月末時点では、30代の口座数は57万3366口座です。つみたてNISAは1人1口座ですので、この3ヵ月のあいだで7万4961人の30代がつみたてNISAデビューをしていることが分かります。
(金融庁ウェブサイト https://www.fsa.go.jp/policy/nisa/20201007.html)
「投資」と聞くと少しハードルが高く感じてしまいがちですが、つみたてNISAは我々の生活に身近な制度になってきていると言えるでしょう。
金融機関を選びましょう
つみたてNISA口座は、1人1口座持つことができます。まずは申し込みをする金融機関を決めましょう。(つみたてNISAと一般NISAはどちらか1つのみとされているため、すでに一般NISA口座を開設している場合は、つみたてNISAを利用することはできません)
金融機関によって利益に差は出る?
例えば、つみたてNISAで同じ商品を購入した場合、金融機関①と金融機関②で将来の利益に差は出るでしょうか?
つみたてNISAで購入できる投資信託は、販売手数料が無料であることが条件となっているため(一部商品を除く)、この点で金融機関によって差はなく、また、運用コスト(信託報酬)も商品ごとに決まるので、こちらも金融機関による差はありません。
つまり、同じ商品を購入する場合、この金融機関の方が儲かる 、この金融機関だと損をする、というようなことはありません。
たくさんの商品から投資商品を選びたい
金融機関によって、つみたてNISAの対象である投資信託の取扱商品数に違いがあります。実店舗を持つ銀行や証券会社よりも、ネット銀行やネット証券の方が取扱商品はたくさんある傾向にあります。
たくさんの商品から投資する商品を選びたい、また、たくさんの商品に分散投資をしたい場合には、ネット銀行やネット証券を選んだ方が良いでしょう。
安心できるサービスを受けたい
申し込み手続きをはじめ将来の売却手続きなど、きっと分からないことが出てくると思います。
投資初心者の人や、手続きに不安のある人は実店舗で対面サービスを受けられる大手の金融機関を選ぶと良いでしょう。また、それが日常的に利用している金融機関であれば、収支の管理もしやすくなるでしょう。
ネット銀行やネット証券では、各種手続きをオンラインで行う必要があります。電話やメールでの問い合わせができ、サポート体制がしっかりあるところを選ぶと安心です。
そのほか、特にネット証券などでは、毎月の積み立てをクレジットカードで支払うことによりポイントが貯まる、また、日々利用しているポイントカードのポイントが貯まる場合もあります。日頃利用しているサービスと提携している金融機関を選ぶことで投資以外のメリットも受けられるかもしれません。
口座を開設するときに確認したいこと
「つみたてNISA口座開設する」だけではない
つみたてNISAを始めるには、銀行であれば「投資信託口座」、証券会社であれば「総合口座」を開設し、その口座のなかで、つみたてNISAの申し込みを行います。口座を開設すれば、つみたてNISAのほか、通常の投資信託や株の売買もできるようになります。
手続き完了まで待ちましょう
つみたてNISAの申込には、税務署の審査があり、申込後すぐに手続きが完了するわけではありません。1人1口座のルールがあるため、すでにNISA口座の開設されていないか確認がされます。期間は金融機関、また申込方法(オンラインまたは郵送)にもよりますが、手続き全体で2~4週間かかることが多いようです。
投資に対する興味、モチベーションを落とさずに、しばらく待ちましょう。
マイナンバーをすぐに確認できますか?
つみたてNISAを開始する場合、マイナンバーの提出が義務付けられています。
マイナンバーカードを作成している人と通知カードのみ持っている人で提出書類が異なるので、必要書類を確認して申し込みをしましょう。マイナンバーカードを作成していない人は、現在マイナポイント事業も進められているので、この機会に作成するのもオススメです。
いかがでしたでしょうか。始めようと思ったときが始めどきです。初めての投資、口座の開設は、分からないことばかりで当然です。つみたてNISAはもちろん、投資の始め方についてもあわせて確認をして、是非投資デビューをしましょう。
(※本ページに記載されている情報は2021年1月18日時点のものです)