「人生の3大支出」のひとつ、教育費。どうやって貯めたらよいのか悩んでいませんか?教育費の貯め方のひとつにジュニアNISAがありますが、2023年末には廃止になることが決定しています。しかし、廃止に伴い引き出し制限が緩和されたため、実は始めやすくなったことはご存知でしょうか?ジュニアNISAの制度、変更点を解説、教育費の貯め方のコツもお伝えしますので、一緒に考えてみましょう。
ジュニアNISAはいつまで?
子どもの教育費の貯め方の3つのコツとは?
2020年11月13日
ジュニアNISAとは?
ジュニアNISAは、両親や祖父母が子どもや孫のために教育費を作るための制度です。親権者などが、未成年の子どもの代理で運用することができます。年間80万円までの投資枠があり、上場株式や投資信託などを購入することが可能です。最長5年まで非課税で運用できるので、合計で最大400万円の投資が可能です。
その後は新規の投資はできませんが、ロールオーバーができ、さらに20歳になってからは成人NISAが自動的に開設され、引き続きロールオーバーすることも可能です。なお「ロールオーバー」とは、5年間の非課税枠が終了した時に、新たな非課税口座に移管することを言います。
ジュニアNISAは、運用中に売却もできますが、子どもが高校3年生の12月31日まで引き出すことができないので、塾代のような高校3年生のうちにかかる費用には当てられないのが現状でした。 その他にも、一度開設したら金融機関の変更ができないと言った注意点もあります。
このような背景からか、口座開設者数もつみたてNISAが133万口座に対して、ジュニアNISAは、23.6万口座となっています(2020年6月末現在)。金融庁の「令和2年度税制改正」において、ジュニアNISAは2023年で制度を終了するという発表がありました。
ジュニアNISAの変更点
ジュニアNISAは2023年で制度を終了することになりましたが、以下のように一部払い出しの時期や非課税期間の変更が発表されました。
上記のように、払い出しの年齢が「高校3年生の1月1日〜」だったのが、「高校2年生の1月1日〜」と1年早まり、利便性が高まったと言えるでしょう。
教育費の貯め方の3つのコツとは?
では、ジュニアNISAを使った教育費の貯め方はどのようにしたらよいのでしょうか。ただ、漠然と積立てをしていても不安になりますよね。そこで、教育費の貯め方の3つのコツをお伝えします。
1.どのような教育をさせたいか、いくら必要か検討する
ジュニアNISAが引き出せる年齢は、高校2年生の終わりになります(2024年1月1日〜)。ですから、子どもになにをさせたいか、どんな学校に行かせたいか、費用はいくら必要かを検討しましょう。「あの子もやっているからうちも…」など他の子の教育事情も気になりますよね。しかし、「子どもにどうなってもらいたいか」が大切です。もちろん、子どもの意見も尊重しながらじっくり検討してくださいね。なお、一般的に大学にかかる費用は以下の通りです。
2.児童手当とプラスして自動で積み立てる
毎月決まった金額を自動で積み立てましょう。「余ったら貯金する」では貯金できないからです。 児童手当は、中学3年生の終わりまで受け取れますのでこちらも必ず貯金しましょう。全額で約198万円になります(所得制限、生まれ月によって違いがあります)。
3.早くから始める
児童手当の他に、生まれた時から小学校の終わりまでの12年間で、毎月プラス2万円を貯めることができれば児童手当との合計額は約486万円になります。このことからわかるように、早いうちから始めましょう。遅くなるほど、毎月の積立額は増えてしまいます。
払い出し期間が1年間早まることが決まったジュニアNISA。仮に、2020年に口座開設、取引を開始すれば、最大320万円の投資枠を利用することが可能です。ぜひこの機会に、ジュニアNISA、子どもの教育費について考えてみてくださいね。
(※本ページに記載されている情報は2020年11月13日時点のものです)