実家暮らしの方が悩むテーマの一つ、「家に入れるお金はいくらにすればいいの?」。
手取り15万円だとしたら、生活費として3万円は入れるべき?いやいや5万円くらい?それとも1万円でいい?実家暮らしの方が家に入れるお金の額を決めるときの考え方のヒント5つをご紹介します。
実家暮らしの私、家に入れるお金は
1万円でいいですか?
2020年10月5日
親に言われる、言われない、事情はそれぞれ
実家暮らしの方が、家にお金をいくら入れるか迷うときの状況はさまざまです。
まず、大きく分けて二つのパターンがあり、親に「家にお金を入れなさい」と言われるケースと「家にはお金を入れなくていい(から貯金しておきなさい)」と言われるケースです。このときに、具体的な金額を言われる人もいるでしょう。
・親から家に3万円入れるようにと言われた
・親から家に5万円入れるようにと言われた
・家に入れるお金について親から何も言われていない
・親から家にお金を入れなくていいと言われた
・家にお金を入れるが、自分のために貯金してくれるようだ
・家に入れるお金は生活費として使われるし、それが当然と納得している
家に入れるお金の額の正解は、一つに限られるわけではありません。家庭の事情に合わせてそれぞれで決めることが一般的です。
手取り15万円の私、家に入れるのは1万円でもいい?
5万円は多く感じる?
一つの例として、5万円を家に入れなさいと親に言われた方のケースについて考えてみましょう。
大人一人の生活費のためと考えると、5万円という金額は特に多すぎるわけではありません。一人暮らしをすると、家賃、光熱費、食費などでそれ以上の費用がかかります。家事のほとんどを家族にまかせているようなケースであれば、その分の感謝を込めるという考え方もできます。
とはいえ、例えば手取り20万円の人と手取り15万円の人では、手取り収入に対する5万円の割合が25パーセントか約33パーセントかという大きな違いとなります。
そのため、金額が大きすぎると感じる方もいるでしょう。そんなときは、家の家計収支チェックを申し出てみてはいかがでしょうか。家計の状況を理解でき、見直し点が見つかれば、家計改善の効果が得られるだけでなく自分が出す分の減額も検討できるかもしれません。
1万円でもいい理由
一方で、家に入れるお金は1万円でよさそうというケースもあります。手取り15万円の方であれば14万円が手元に残ることになりますね。このケースのように、家に入れるお金が少なく済む方は「実家暮らしだと自由に使えるお金がたくさんあってラッキー」と身の丈に合わない支出癖がついてしまうリスクに注意が必要です。
いつか自立をと考えているなら、大まかに未来の設計図を描き、毎月の貯金額をしっかり決めておきましょう。
・何年後の自立を目標とするのか
・一人暮らしをするための引っ越し費用や敷金・礼金などの準備がどれくらいになりそうか
・結婚費用としていくらぐらいためておきたいか
・結婚直後に持っておきたい貯金がどれくらいか
学生時代の奨学金返済義務がある方は、実家暮らしで支出を抑えられるうちに多く返済し、自立後の返済負担を軽くしておいてもよいでしょう。自分の未来の設計図を描いた上でのやりくりができれば、実家暮らしでの生活費負担の軽さを人生のプラスに生かせます。
いくらにするか迷うケース
納得して決められる方法を選ぼう
親に具体的な金額を言われているわけではなく、家に入れるお金の額をいくらにすればいいか迷うケースの金額の決め方について考えてみましょう。
ヒント1:手取りに対する割合で考える
ヒント2:近隣の一人暮らし物件の家賃を参考にする
ヒント3:年代で考える
ヒント4:副業とボーナスの分は別と考える
手取りに対する割合で家に入れるお金の額を決める場合、例えば2割とすると手取り15万円であれば3万円、手取り20万円であれば4万円となります。
このとき、本業の収入を基本と考え、副業をしている方は副業分を含めないというパターンも考えられますね。ボーナス分も別として貯金を優先してもよいでしょう。
近隣の一人暮らし物件の家賃を参考にしてもよく、また、20代のうちは3万円、30代になったら5万円などと年代別で決める方法もあります。年代別での決め方は「貯金が少ないうちは貯金をためることを優先」という考え方との相性もよい方法です。
毎月の金額だけに縛られなくてもいい
家に入れる毎月のお金を1万円や2万円などにして負担を軽めにし、日常のちょっとした場面で家族のためにお金を使うという方法もあります。臨時の出費が続いてお財布の状態が厳しいときは少なめに、余裕がありそうなときは多めに家族のために使うなど、気分で調整できて気持ちが楽ですよね。
ヒント5:定額以外の場面も活用
・家族で外食したときに支払いをまかせてもらう
・家電の買い替えのときに支払いをまかせてもらう
・食材の買い出しをする
・防災用品など、家族のために必要な物を揃える
・おいしそうなケーキを見つけたときに家族のために買って帰る
ただし、日常で家族のために使う場面が増えることで、家族が「出してもらって当たり前」と考えてしまいそうなケースでは、この方法はおすすめしません。毎月固定の額を生活費として入れるスタイルを貫きましょう。
最初は喜んでくれていても、だんだん「前に出してくれたから、また出してくれるものだと思っていた」というような態度を取られるようになると、家族への不満につながってしまうリスクがありますよね。家族間とはいえ、お金のやりとりを気持ちよく続けるためには、お互いの性格を考えながらの工夫が大切です。
家に入れるお金の額を決めるときは、家の事情と自分の未来の設計図をバランスよく考慮すると適切な額を決めやすくなります。また、適切な額を家に入れているという安心感があれば、自分の娯楽費を気持ちよく堂々と使えるのではないでしょうか。今回ご紹介した5つのヒントをもとに、自分らしく無理のない金額を決めてみてくださいね。
(※本ページに記載されている情報は2020年10月5日時点のものです)