独身期間が長くなったり、結婚や出産した後も働く女性たちが増えた今、貯金額が「1,000万円以上」の人も増えているようですが、それとは逆で「貯金ゼロ」の人も増えており、貯金額が二極化している現状です。今回は、貯金ゼロの人たちに向けて「なぜ貯金できないのか?」を一緒に考え「まずは10万円を目標に貯金を始めてみよう」といった内容にしました。お楽しみに。
貯金ゼロからの脱出!
まずは【目標10万円】から始めてみよう!
2020年4月29日
貯金に関するデータ
初めは、年齢別データです。
*年齢別貯蓄平均高(二人以上世帯)
全体 1,752万円
40歳未満 600万円
40~49歳 1,012万円
50~59歳 1,778万円
60~69歳 2,327万円
70歳以上 2,249万円
年齢が上がるにつれて貯蓄現在高も高くなっています。次に、負債がある世帯のみを対象にした年齢別貯蓄平均高です。
*年齢別貯蓄平均高(二人以上負債保有世帯)
全体 1,119万円
40歳未満 585万円
40~49歳 880万円
50~59歳 1,428万円
60歳以上 1,530万円
負債がある世帯は、全世帯のデータと比べ、貯蓄現在高が少ない結果です。
次は、収入別データです。勤労者世帯の年間収入を以下の5階級に分けて調査しています。
第Ⅰ階級( ~455万円)
第Ⅱ階級(455~596万円)
第Ⅲ階級(596~750万円)
第Ⅳ階級(750~967万円)
第Ⅴ階級(967万円~)
*年間収入別貯蓄平均高(二人以上勤労者世帯)
第Ⅰ階級 781万円
第Ⅱ階級 898万円
第Ⅲ階級 1,184万円
第Ⅳ階級 1,433万円
第Ⅴ階級 2,303万円
収入が上がるにつれて貯蓄現在高も高くなっています。
(総務省統計局「家計調査」2018年版より)
では「貯金ゼロ世帯」はどのくらいなのでしょう? 以下の調査で、現在保有している金融商品をたずねたところ「保有していない」と回答した世帯は
(単身世帯)
全体 38%
20代 45.2%
30代 36.5%
40代 40.5%
50代 37.2%
60代 29.8%
(二人以上世帯)
全体 23.6%
20代 22.9%
30代 15.8%
40代 18.7%
50代 21.8%
60代 23.7%
でした。 単身世帯で全体の約3~4割、二人以上世帯で全体の約2割が「貯金ゼロ世帯」であることが分かります。
(金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」2019年版より)
なぜ私は、貯金ゼロなの?
原因1)収入が少ない
毎月ムダ遣いをしているわけではない、節約生活をしている、それなのに「貯金ゼロ」という人は、毎月の収入が少なすぎるのかもしれません。
転職や副業で収入を増やせる方法があるのならチャレンジしてみてください。案外簡単に収入アップできるかも。
また「家賃」「保険料」「通信費」など、当たり前のように引き落されている支出額の多いこれらの項目も見直してみましょう。
原因2)支出が多い
正社員だし収入が少ないわけではない、共働きなので平均収入よりむしろ多い、それなのに「貯金ゼロ」という人は、毎月の支出が多すぎるのかもしれません。
毎月何にどれだけ使っているかを把握し、支出項目ごとに一つずつムダな出費はないか、もっと支出を抑えられないかをチェックしてみましょう。
収入を増やすことなく貯金ゼロから脱出できそうですよ。
原因3)貯金に関心がない
貯金の必要性をあまり感じない、貯金するのが面倒だといった考えの人も少なからずいるようです。
このタイプは「貯金ゼロ」なのではなく、手持ちのお金を「貯金」と「使うお金」に振り分けていないだけです。
例えば、給料日前日の銀行口座残高が数万~数十万円あるのなら、そのお金を「貯金」に振り分けておけば、貯金ゼロではなくなります。
【目標10万円】から始めよう!
貯金ゼロからの脱出を試みるなら【目標10万円】から始めて、この目標額を何度も達成するイメージで貯金額を増やしていくことがおススメです。
先取り貯金
先取り貯金とは、毎月の給料日に貯金したいお金を貯金用口座に移動させる方法です。最初の月に自動積立サービスを利用し設定するだけで、次の月からはほったらかしでOK。
給料日に貯金用のお金が移動しているので、貯金後に残ったお金で毎月生活していく習慣がつき、確実に貯金を増やすことができます。
【目標10万円】を達成するには、毎月5,000円で20ヶ月、毎月1万円で10ヶ月、毎月2万円で5ヶ月。 忙しい人、節約が苦手な人、貯金に関心がない人におススメの方法です。
コツコツ積立貯金
毎日、毎週、毎月といったように、少しずつコツコツとお金を積み立てていく方法です。
銀行口座に積み立てるのももちろんですが、いつでも目に触れる場所でお金が貯まっていく様子を見たい人には貯金箱での小銭貯金がおススメです。
【目標10万円】を達成するには、100円玉なら1,000枚、500円玉なら200枚。毎日100円貯金すれば約3年、毎日500円貯金すれば約7ヶ月。 家族みんなで協力すればもっと早く貯まるかも。ゲーム感覚で楽しみながら貯金したい人におススメの方法です。
家計改善型貯金
家計改善型貯金とは、貯金を新たにスタートさせる前に、現在の家計を見直し、ムダな支出項目や多すぎる支出金額を見つけ、その分を貯金に回す方法です。
買って食べないまま捨てる食材はありませんか?生活用品を買いだめ過ぎていませんか?交際費が多すぎませんか?コンビニやカフェ通いの回数が多すぎませんか?
【目標10万円】を達成するには、毎月1万円支出が減れば10ヶ月、毎月2万円支出が減れば5ヶ月。 収入はあるのに貯金が無い人、今まで家計のやりくりに関心が無かった人におススメの方法です。
いかがでしたか?【目標10万円】から始めて貯金ゼロからの脱出に成功すれば、その後も貯金できるあなたに変わっているはずですよ。
(※本ページに記載されている情報は2020年4月9日時点のものです)