子供が生まれた際、預金口座を作る人は多いと思います。ただ、証券口座というとどうでしょう?自分でさえまだ証券口座を持っていないのに・・・と思われている方も多いのではないでしょうか?とはいえ、これからは子供のうちからの資産形成が重要視される時代です。今回は、子供名義で証券口座を作るメリットや、注意点などを解説していきます。
覚えておこう!子供名義で
証券口座を開設する際の注意点
2020年3月31日
そもそも子供名義で証券口座って作れる?
預金口座と同じく、子供名義でも証券口座を開くことは出来ます。いわゆる「未成年口座」と言われるもので、満20歳未満の未婚者を対象としたものです。したがって、満20歳未満であっても結婚している場合は対象外となることに注意が必要です。
子供名義の証券口座を開く方法
子供名義の証券口座は無料で開設することができます。ただし、「親が同じ証券会社の口座開設を行っていること」が条件となります。したがって、子供名義の証券口座を開設したい場合は、必ず親の口座開設を行った後に手続きをするようにしてください。手続きについては、通常の口座開設と変わりません。ただし、親子関係を証明する書類が別途必要になりますので、事前に用意しておくようにしましょう。資料の詳細については、開設しようとする証券会社などによって異なりますので、事前に公式サイトなどで確認しておくとスムーズに手続きが行えます。
口座の管理はどのようになる?
未成年口座は、子供の財産を親が管理する目的のため開設するものです。したがって、未成年口座については、常に親が口座の取引状況などを管理・把握できるように、ID・パスワードについても登録されている親が管理することになります。
子供が成人したらその口座はどうなるの?
子供が成人した場合や、婚姻した場合は、成人用の証券口座に移されることになります。その際に注意したいのが以下の問題です。
引き出す際の注意点
子供が未成年の間は、常に親が管理しているので問題ないのですが、成人すると前述のように成人用の証券口座に移されることになります。そうなると、親がお金を引き出そうと思っても、勝手に引き出すことは出来ません。手続きは名義人本人しかできませんので、そのような場合は、子供の委任状が必要となります。
税金に関する注意点
子供名義の口座を開設し、運用するということは、「生前贈与」の仕組みを上手く活用できる方法といえるでしょう。もちろんその目的で口座を開設する人が多いのではないかと思います。その際、注意したいのが贈与税の問題です。贈与税に関しては年間110万円までの非課税枠がありますので、それを超えないように注意する必要があります。
所得控除にも注意
お子さんが高校生や大学生になった際は、アルバイトなどで収入を得るケースも出てきます。その際、アルバイトで得た収入に加え、証券口座での運用益が所得控除の枠を超えないように注意する必要があります。扶養親族の控除枠は高校生かもしくは大学生かによっても異なりますので、運用益についてはきちんとチェックをしておきましょう。ただ、これについては、「源泉徴収ありの特定口座」にしておくことで、問題を回避することができます。
子供専用の銀行口座を開設することは昔からありましたが、証券口座を開設するケースはまだまだ少ないように思えます。ただ、将来的には高校生のカリキュラムに資産形成やお金に関する内容が組み込まれるなど、子供に対するお金の勉強の機会が増えてくるでしょう。そういった流れに乗っておくためにも、早い時期から子供と一緒に運用を考えるなど、資産運用を身近なものにしておくことをおすすめします。
(※本ページに記載されている情報は2020年3月31日時点のものです)