春になって、今までのOL生活から留学、転職、結婚など新生活を迎えられる方もいると思います。それぞれの場合のお金のかかるところ、各種手続きなど、お金に関する注意事項もちょっとずつ違います。どんなところを押さえておけばいいのか見ていきましょう。
OLから留学・転職・結婚・・・
新生活に押さえておきたいお金の話
2020年2月28日
留学する時
同じ留学でも会社命令なのか、休職扱いなのか、退職して行くのかによって、給料、福利厚生、社会保険などが変わってきます。会社命令の場合は会社の指示に従ってもらえばいいと思いますが、休職扱いの場合、給料はなくなっても社会保険料の支払いは発生しますし、自己都合で留学の場合は収入も保障もなくなります。
年金・健康保険
留学期間がよほどの短期でない限り、住民票の異動手続きを行います。国内で引っ越しするときに市区町村に転出届を出しますが、同じように転出届を出します。これによって、年金、健康保険、住民税の支払い義務がなくなります。年金と健康保険については継続するかどうか任意で選ぶことができます。
留学先の国の物価
留学する前に、留学先でどれくらいの生活費がかかるか試算すると思いますが、物価をきちんと調べてみましょう。食品などの生活必需品は安く買えても、外国人が住む住居は家賃が高いところしかないという場合もあります。
民間保険
海外は医療費が高額ですし、盗難の心配などもあります。そのため、医療保険よりは海外旅行保険がおすすめですが、長期になれば保険料もかさみます。留学先の医療事情、治安、留学期間、どの程度の保障が必要かを考えながら選びましょう。
転職する時
転職先の給料、福利厚生や企業年金などの制度、引っ越しを伴うかどうかによって変わってきます。転職後、フリーランスなどになる場合は社会保険も変わってきますので注意しましょう。
住居費
住居費用は生活費の中で大きなウェイトを占めます。引っ越しを伴わない場合は特に変わりませんが、引っ越すことになる場合、自分で全部準備すると50万円くらい準備が必要です。(内訳:家賃6万円として敷金・礼金・仲介料など含め30万円、家具・家電15万円、引っ越し費用5万円)
毎月かかってくる費用なので、寮や住宅手当があるかどうかもしっかり確認しておきましょう。
企業年金
企業年金は退職時に一時金として受け取るか、移管するかになりますが、転職先の制度によっては移管できない場合もあります。手続きをしないままにしておいた場合、自動的に国民年金基金連合会に移管されますが、放っておくと毎月手数料が差し引かれ、確定拠出年金の加入者期間と認められない状態のままになってしまいます。
また、現在iDeCoに加入している場合、企業型確定拠出年金と同時加入を認めていない企業もありますので、注意が必要です。
福利厚生
今まで大企業にいた人は特に気を付けていただきたいのですが、大企業は福利厚生面が充実していて、「その企業だけの恩恵」を受けていることがあります。例えば、医療費がかかった場合、高額療養費制度がありますが、大企業の場合はさらに上乗せして付加給付金制度を設けている場合があります。
転職先の福利厚生面や残業代の扱いが思わぬ出費につながりますので、確認しておきましょう。
結婚する時
結婚は二人の価値観やこれからのライフスタイルが大事になります。これによってどこにどれくらいのお金が必要になるかが変わってくるので、きちんと二人で話し合いをしましょう。
お金の価値観
貯金ができない、ギャンブル好き、ケチ、浪費癖、などお金にはさまざまな価値観や習慣があります。二人で生活になると、今まで当たり前だったことが思わぬところで衝突することも出てきます。お金の管理、計画などしっかりルールを作っておきましょう。
ライフスタイル
女性の場合は結婚や出産を機に仕事を辞めるケースもありますが、仕事を辞めると本人の社会保険が変わるということの他に、家計の収入が変わってきます。家を買うとか、子供の教育費を考えるとき、妻の収入がどれくらいかによって選択肢が変わってきます。
あらかじめ、仕事を継続する、一旦仕事を辞めて復職する、などいくつかのパターンを考えておくといいでしょう。
一人になった場合
家を買う場合など、二人の収入を見越して買うと思いますが、どちらかが働けなくなる、死別、離婚ということも起こります。その場合に収入源が一人になったらどうなるかということも少し考えておきましょう。
病気や死別といったときにどういう手当があるのか、自分にとって住宅ローンの適正な金額はどれくらいか、などあらかじめ調べておくと慌てなくて済みます。
新生活では、目の前の生活必需品の他にさまざまなお金に関する手続き、長期的な計画が必要になってきます。楽しい新生活が迎えられるように、ぜひ、手続き漏れがないようにしてください。
(※本ページに記載されている情報は2020年2月28日時点のものです)