家を購入するときに必ず考えることが住宅ローン。借入額や毎月の返済額については考えても、転勤や離婚など自分の人生に変化が起こった時のことまで見越して考えているでしょうか。今回は住宅ローンを借りた後で注意しておかなければいけない4つの点についてお話しします。
住宅ローンは借りた後のことを考えて借りる!
4つの注意点
2020年2月16日



物件を賃貸する時
転勤などで、一時的に家族全員で引っ越しせざるを得なくなったけれども、数年したら戻ってくるので売却はしたくない場合、誰かに賃貸することを考えると思います。
しかし、住宅ローン返済中は断りなく貸し出してしまうと契約違反になり、ローンの一括返済を求められることがあります。きちんと金融機関に相談をしましょう。事業用のローンに切り替えて貸し出しの許可が下りることもありますし、事情によってはそのまま貸し出しに応じてくれます。
貸し出す際に注意しなければいけないことが二つあります。一つ目は、必ず定期賃貸借にすることです。期限を決めないで貸し出しを行った場合、借家人の方が保護されるためずっと住み続けられる可能性があります。転勤から戻ってくる時期を想定してそれまでの期間に限定しましょう。もう一つは、留守中の管理をしっかりしておくことです。家賃の取り立て、家の修繕など、自分ではすぐに対応できないことが発生しますので、信頼のおける管理会社などに相談しておくことをお勧めします。
物件を売却する時
親と一緒に住まなければいけなくなった、遠くに引っ越さなければいけなくなったなどさまざまな理由で物件を売却しなければいけなくなることがあります。
住宅ローンの返済が済んでいる物件であれば特に問題はありませんが、住宅ローンを返済している最中は、抵当権が付いているので自由に売却できるわけではありません。この抵当権は、ローンの返済が万が一、滞った時に金融機関が競売などで物件を売り、貸付額を回収する目的で付けられています。
売却が可能なのは、売却額が残債を上回る場合か、売却額と預貯金で残債を完済できるなど、残債が一括返済できる見込みがある時です。
どうしても売却したい場合は任意売却や競売となりますが、売却しても残債がある場合は、引き続き返済しなければいけません。
ペアローンで借りていた時
ペアローンで借りた場合、住宅ローン控除がそれぞれで受けられたり、返済方法も分けることができるなどメリットもありますが、パートナーが亡くなった場合や離婚の場合には注意が必要です。
まずは死別の場合についてですが、住宅ローンを借りるときには通常、団体信用生命保険に入ります。契約者が亡くなった場合、残債を完済してくれる保険です。夫の名義だけでローンを組んで、夫が亡くなった場合には残債がすべてなくなりますが、ペアローンで借りて夫が亡くなった場合には、妻は引き続き自分の分のローンを返済しなければなりません。夫の収入がなくなって、自分のローンを返済し、さらに子供の教育費などがかかってくると厳しい状態になります。
そして、離婚の場合には、家を売却してお互い違うところに住むか、どちらかが住み続けるという選択になると思います。売却の場合、残債を完済することができれば問題ありませんが、完済しきれない場合にはそれぞれ返済を続けなければいけません。どちらかが住み続ける場合は、住み続ける方がローンを全部引き受けることにしようとしても銀行が引き受けてくれるかどうかという問題もありますし、住まない方も引き続きローンを払うことにすれば、新しい家の住居費もかかってくるので負担が増えるという問題が起こります。
返済を滞納した時
失業、病気、減収、あるいは子供の教育費などの他の支出が増えた場合、毎月の住宅ローン返済が滞る場合があります。
しかし、滞納が3カ月以上続くと残債について一括返済を求められてしまいます。
そうならないためには、返済が難しいかもと思った時点で銀行に相談しましょう。返済期間を延長して毎月の返済額を少なくしてもらう条件変更を行うのです。
ただし、条件変更が認められる期間も2~3年であることが多く、その後は元の返済額に戻るため、返済できない場合にはやはり一括返済を求められます。
一括返済をしなければいけなくなった場合には家を売却するとか、自己破産するなどいくつかの方策が考えられますが、売却しても残債がある場合には引き続き返済を続けなければいけません。
住宅ローンは高額で長期にわたる借金なので、自分のあらゆるライフプランを想定して、最悪の場合も考えて対策を打っておかなければいけません。
今の収入から考えるだけではなく、これらのことも頭に入れて借入額や返済方法を検討してください。
(※本ページに記載されている情報は2020年2月16日時点のものです)