子どもにスイミングや英会話、ピアノなどたくさん習わせている家庭も多いですね。ママ友の話を聞いていると「うちももう少し習い事させた方がいいのかな?」などと思うと同時に、「子どもが成長するにつれて教育費はもっとかかるだろうけど、いくら必要なんだろう?どうやってやりくりしていけばいいのかな?」と疑問に思いませんか?教育費の平均を見ながらどのように用意していけばいいかご紹介します。
子どもの教育費の平均は?習い事はいくらまで?
子育てのお金アレコレ
2020年1月30日
子どもの教育費の平均はどのくらい?(幼稚園〜大学)
まず、幼稚園〜高校の時期に年間教育費はどのくらいかかるのでしょうか。
(文部科学省「平成30年度子供の学習費調査の結果について 」より筆者作成 少数第2位を四捨五入)
「学校外活動費」とは主に習い事なので、家庭によってコントロールがしやすい部分です。また「学校教育費」は幼児教育無償化が2019年10月から始まっていること、高等学校等就学支援金制度も2020年4月から始まることからも幼稚園と世帯によっては高校の学校教育費は、今後はもう少し低くなるかもしれませんが、小学校、中学校に私立に通わせたい場合はかなり費用がかかると思っておきたいです。(高等学校等就学支援金制度について詳しく知りたい方は「私立高校の無償化、いつから? 知っておきたい最新情報」も参考にしてくださいね)
次に大学時にかかる費用を見てみましょう。
(文部科学省「平成30年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金
平均額(定員1人当たり)の調査結果について」より筆者作成 少数第2位を四捨五入)
入学料は初年度のみですが、毎年かかる授業料と施設設備費は理科系学部に入学した場合は月換算で約10.8万円、医歯系学部だと約31.3万円にもなります。
大学時にかかる費用が大きいこと、必要とするまで時間があるということから、高校卒業までは普段の収入から捻出して、大学の費用は貯蓄で賄うのがいいと思います。1番費用のかかる医歯系学部の平均額、できればひとり暮らしや留学などでかかる費用も考えておきたいですね。
子どもの教育費、どうやって用意すればいいの?
ため息が出てしまうような金額ですが、一体どのようにして用意していけばいいのでしょうか。順番に見てみましょう。
まずは家計の見直しを 習い事はどのくらい?
まずは家計の見直しをしましょう。保険や習い事などの固定費から削減できるものがあれば検討しましょう。習い事の削減は難しいと感じるかもしれませんね。けれども、あれもこれもと毎月の家計が圧迫するほど習い事をさせるのは避けたいところです。小さい頃は親の「やらせたい」という気持ちでさせることもあると思いますが、子どもが嫌がるときは一度離れて時間をおいてみることも大事です。ときにはママ友の話を聞いて「うちもやせらなきゃ」と考えてしまうこともあると思います。
ですが、どんな子になって欲しいか、子どもが得意なことは何か?といった各家庭の基準で判断し、収入に対して無理のない範囲で決めるようにしましょう。スイミングなら平泳ぎができたら卒業というように目標を決めることも家計の計画が立てやすくなりますよ。
月々の金額の目安は教育費全体で手取り収入の10%程度が理想です。また、子どもが成長して自分の意志でやりたいことが出てきたときにもお金をかけてあげられるようにしたいですね。
児童手当、幼児無償化になった分は貯蓄へ
(児童手当と積立て貯金をした合計表 筆者作成)
児童手当は所得制限がありますが、多くの世帯で0~2歳までは月15,000円、3歳~中学生までは月10,000円受け取ることができます。これらをすべて貯蓄にまわすと約198万円になります。プラス0歳から中学生まで月20,000円貯蓄できれば児童手当と合わせると約486万円になります(生まれ月によって前後します)。児童手当、幼児無償化でかからなくなった教育費は確実に貯蓄しましょう。
学資保険で教育費は増やせる?
家計の見直しができて、貯蓄額も決められたら少しでも増やしていきたいですね。教育費の貯蓄と言えば学資保険をよく聞きますが、最近は利率も低くなってしまいました。ただ、契約者が万が一(死亡や高度障害)のときに払込みをしなくて良いこと、毎月強制的に積立てできる点はメリットです。他にはどのような方法があるのか見てみましょう。
低解約返戻金型終身保険
保険料の払込期間中に解約返戻金(解約して戻ってくるお金)が低くなっている変わりに月々の保険料がおさえられている商品です。払込期間が終わると元本を上回って受け取ることができます。契約者が万が一のときは払込みが終了すること、毎月自動的に積立てできるメリットは学資保険と同じです。
つみたてNISAやジュニアNISAの活用は?
つみたてNISAは最近耳にすることが多いと思います。投資信託を毎月一定額(年間40万円まで)最大20年間積立てていくもので、運用益に対して通常約20%かかる税金が非課税になります。ジュニアNISAは投資信託だけでなく、個別株も購入できますので株主優待を受け取って子どもと楽しむこともできます。
ただ、18歳の年度末までは引き出すことができないこと、2023年末までしか積み立てることができないため増やしづらいと言えます。一方、つみたてNISAは投資初心者向けの安全な商品に絞って選ぶことができること、元本割れのリスクはあるものの長期で運用できるので大きく増やしやすい点が魅力です。保険と併用して少額から始めてはどうでしょうか。
そのほかには勤務先で給与天引きできる財形年金貯蓄や銀行の自動積立定期預金などがあります。元本割れはしませんが利息は期待できません。
かわいい我が子のことを思うといくらでもかけてあげたい教育費ですが、家計にも子どもにとっても負担にならないように気をつけてやりくりしましょう。教育費の最大の山場と言える大学が終わると老後の費用がかかってきます。計画的に用意していきたいですね。
(※本ページに記載されている情報は2020年1月30日時点のものです)