お正月に頭を悩ませるのが高額になった「子どものお年玉」です。
お年玉をもらった後、子どもが好きなものを買ったり、貯金したりするだけで本当にいいのでしょうか。子どもにとって、お金が身近になるこの時期、親子でお金について考えてみませんか。
この記事では、親子で楽しむマネー教育イベントや、家庭で簡単にできる金融教育ゲームについての情報もご紹介します。
お年玉の相場から、金融リテラシー教育まで。
お正月はお金について考えるチャンス!
2019年12月30日
お年玉の相場と使いみち
2019年1月に玩具メーカーのバンダイが発表した「小中学生のお年玉に関する意識調査」 結果から、「今どきのお年玉事情」がわかります。
小中学生のお年玉の平均金額は 24,424 円。
小学生の平均金額が21,382 円、中学生の平均金額が30,507 円で、もらったお年玉の平均封数は 5.0 封。「親」以外に「祖父母」「おじ・おば」から、お年玉をもらう子どもが多いです。
小中学生のお年玉の使いみち
第1位が「貯金」
第2位が「ゲーム機・ゲームソフト」
3位が「おもちゃ・カードゲーム」
第1位が「貯金」と堅実な結果になっていますが、ただ「お年玉をもらって貯金する」だけでいいのでしょうか。「お年玉をあげる」「お年玉をもらう」ことをきっかけに、家族でお金について考えてみませんか。
子どもと一緒にお金について学べるイベント
金融庁は「家計管理」「生活設計」「金融知識及び金融経済事情の理解と適切な金融商品の利用選択」「外部の知見の適切な活用(適切なタイミングで専門家に相談すること)」の4つの分野で、金融リテラシー教育を推進しています。
しかし、忙しい子育ての日々の中で、家庭で専門的な金融リテラシー教育をするのは難しいです。そこで、休日の空いた時間を使って、親子で楽しみながらお金のことを学べるイベントに参加されてはいかがでしょうか。
金融教育のイベントを開催している、2つの団体をみていきましょう。
キッズマネースクールでは「お店屋さんごっこ」「クレジットカードや電子マネーの基礎知識」「ライフプランニング」など、親子で楽しめるマネー教育イベントを全国で開催。
「お金はありがとうと交換するもの」がポリシー。親子で楽しめるマネー教育イベントを通して、いつも働いてお金を稼いでくる「親への感謝の気持ちを育むこと」を大切にしています。
講師の90%が子育て・教育経験者のキッズ・マネー・ステーションには、「マネー教育」「キャリア教育」「消費者教育」をテーマにした子ども向けの8つの講座があります。
「子どもにお金の教育をするにはどうしたらいいか」という親御さんのニーズに応えて、子どものおこづかいから、家計管理や教育費の準備まで1日で体系的に学べて、修了後には「ファミリーマネー設計士」の資格がもらえる『親から子へ伝える5つの新常識 家族のお金講座』も開催しています。
親子向けのマネー教育イベントは、子どもだけでなく、親御さんのお金に対する意識を変える効果もありそうです。
お正月に家族でお金について考える3つのゲーム
ここでは、お正月に自宅で、家族でできる簡単な「お金について考えるゲーム」を3つご紹介します。
1.お店屋さんごっこ
A3の画用紙と色鉛筆を用意します。お子さんに自分の好きな絵を描いてもらって、実際に100円で売ってもらいましょう。
画用紙と色鉛筆の値段(材料費)はいくらか。売上から差し引いた利益はいくらだったか。どうすれば利益を増やすことができるか。話し合ってみましょう。
2.誕生日パーティーのプランを立てる
お子さんに自分の誕生会を企画させてみましょう。
・招待者は何人か呼ぶのか
・誰を呼ぶか
・招待状は作るか(いくらかけるのか)
・どんなゲームをするのか
・ゲームの賞品はどうするか(いくらのものを準備するか)
・パーティー会場の飾りつけは、いくらかかるか
パーティーの総額はいくらかかるか、子どもと一緒に計算します。
できる限り、本人に決めさせてみましょう。
もし、実現できる金額なら、お子さんが実際に立てたプランでお誕生会を開くと、よいお金の学習になるでしょう。
3.「将来になりたいもの」は何?
「大きくなったらなりたいものは何?」と、お子さんに聞いてみましょう。
作家の村上龍さんのベストセラー『13歳のハローワーク』の公式サイトには、さまざまな職業が紹介されています。
「なりたい職業につくためには、どのような教育が必要で、いくらかかるのか。年収はいくらぐらいなのかなどについても書かれているので、パソコンやスマホを使って、一緒に調べてみましょう。
お正月はお金のことを家族で考えるチャンス
お正月は家族で一緒に過ごすことが多く、1年の目標を立てる時でもあります。
「お年玉をあげる」「お年玉をもらって使う」だけではなく、一緒に買い物に行って、お子さんにお金の大切さを教えるチャンスとして、「お年玉」という習慣をうまく生かしてください。
(※本ページに記載されている情報は2019年12月30日時点のものです)