今のままでは老後資金が心配。でも貯金をしているだけじゃ増えないし、やっぱり資産運用した方がいい気がする。だけど、どんな資産運用をすればいいのかわからない・・・そんなとき、まずは以下のことに気をつけてください。
ちょっと待った!
資産運用する前に考えること
2019年12月16日
1.いきなり資産運用を始めるのは危険
全く何も知らない状態で資産運用を始めてしまうのは危険です。なぜなら、以下のような理由があるからです。
いくら増やせばいいか知らない
貯金だけでは心配で、なんとなく資産運用しなければ・・・と思っている段階では、自分が毎月いくら使っているとか、老後いくら必要かとか、計算できていない段階ではないでしょうか。
いくら貯金しなければいけないかがわかっていないと、「とにかくたくさん増やせばいい」という考えに陥りがちです。そして、安心安全な方法よりも、簡単に増やせそうな方法を選んでしまいます。これが危ない投資につながる可能性があります。
都合のいい説明しかされない
資産運用にもさまざまな方法がありますが、資産運用のための商品を売っている方は、「売ること」を目的としています。売るためには、売れやすいような情報だけを伝えて販売していることもあります。
例えば、投資信託の運用実績だけ説明して手数料が高いということには触れないとか、投資用不動産の家賃収入だけ説明して税金や修繕積立金といった経費には触れないということです。ここで、こちら側から「手数料はどれくらいですか?」といった質問しなければ、相手に「資産運用の知識がない人」だと思われ、ますます相手にとって都合のいい商品を勧められてしまいます。
これらの結果、「資産運用は危険だ」「資産運用はやめた方がいい」といったイメージを持ってしまいかねません。
2.まずは現状把握が大事
では、そうならないためには、どうしたらよいでしょうか。
まずはライフプラン表を作る
まずは、自分の収入と支出、そしてこのままいけば老後どれくらいの貯金ができるのか、きちんと計算してみることが大事です。ライフプラン表を作成してみましょう。自分でエクセルを使って作成してもいいですが、テンプレートやフリーソフトを使うとグラフも作成してくれるので、貯金状況が把握しやすくて便利です。人生100年時代ですから、今の年齢から100歳まで計算してみましょう。
老後いくら必要か知る
作ったライフプラン表をもとに、老後いくらあればいいのか、そのために今いくら貯金しなければいけないのかを見てみましょう。
もし、十分な老後資金が確保できないようであれば、現在の収入を増やしたり、支出を減らしたりしてシミュレーションしてみましょう。そのシミュレーションで動かした「現状との差」が節約や貯金、あるいは資産運用をして増やさなければいけない額です。
節約、それでも足りなければ安全な資産運用
お金を増やすには節約が一番安全にできます。今の生活に無駄遣いがあるとか、増やさなければいけないお金がそれほど多くないのであれば節約から始めてみましょう。さらにお金を増やさなければいけない場合は、まずはiDeCo、つみたてNISAなど、非課税制度があって比較的安全な資産運用をお勧めします。
3.資産運用で注意すること
少し資産運用というものに慣れてきて、他にもやってみたくなったら、次のことに注意しましょう。
すぐに信用して始めない
資産運用のさまざまな商品を見て、商品説明のセミナーに行ったときは、「急がないと売り切れます」「今契約すれば割引きます」などと言われても、すぐにその場で契約するようなことはやめましょう。必ず、いくつか似たような商品を比較して検証しましょう。
調べても自分でわからない場合は、詳しい人や専門家に聞いて確認しましょう。
3原則を守る
投資の3原則は、①少額から、②分散させる、③手数料の安いもの、です。この原則はしっかり覚えておきましょう。
どんなにいい商品に思えても、最初は少額投資で様子を見ましょう。増額するのは、きちんと元金が増えていることを確認してからでもできます。
分散には、投資商品を分ける分散、同じ商品でも積み立て型のように投資の時期をずらす分散などあります。分散させることで、全額すべてが一度に下落という危険性が少なくなります。
そして、どんなにいい金融商品であっても、利回りよりも高い手数料や経費が取られるようなものであれば、結局は資産が減ってしまいますので、投資に要する費用はどんなものがあるのか、事前に必ず確認しましょう。
資産運用は必ずしなければいけないものでもありませんが、もしやってみようと思った場合は、自分はいくらお金を増やさなければいけないのか、そして、資産運用をするときには最低限どんなことに気をつければいいのかを理解してから始めましょう。
(※本ページに記載されている情報は2019年12月16日時点のものです)