あなたは、食品ロスという言葉を聞いたことがありますか?
食品ロスという言葉に、なじみがなくても、食品がムダに廃棄される場面をテレビのニュースで見たくらいのことはあるかもしれませんね。
2019年から、10月30日は「食品ロス削減の日」となりました。
国や世界の問題であり、私たちの食費にも影響を与える食品ロス。
食品ロスをなくすだけで簡単に3万円の食費節約ができることについてご紹介します。
3万円の食費節約はどこから?
食品ロスをなくすところから!
2019年11月26日
あなたの家で生まれている食品ロスはどのくらい?
私たちの身近で起こっている食品ロスの問題。どれだけの食品ロスが起きているか、具体的な数値で実感してみましょう。
・日本で食べられるにもかかわらず捨てられている食べ物の量:約600万トン/年
・上記のうち家庭から発生している量:約280万トン/年
量の多さに驚くばかりですが、もっとわかりやすく4人家族の1世帯という単位で考えると、約6万円相当/年になるそうです。いやいや、うちはそんなにムダにしていないと思うかもしれませんが、少しの気の緩みでも年間3万円くらいには、すぐにいってしまうことを後ほどご紹介します。
出典:環境省「食品ロスを減らすために、私たちにできること」(https://www.env.go.jp/recycle/food/shiryou.pdf)
食品ロスの原因は?
1.食べきれずに残して捨てている
次に、私たちの家庭で発生する食品ロスの原因についても具体的なイメージで考えてみましょう。
家庭で食事が終わった後、ダイニングテーブルからシンクへ食器を下げますよね。そのときに、食べ残しをゴミ箱へ入れる機会は、どのくらいあるでしょうか。手間や時間をかけて作った料理を家族に残されるとがっかりしますが、食べ残しは食品をムダにするという面でも大きなマイナスです。対策としては、以下が考えられます。
・作りすぎに注意する
・日持ちしない品を優先的に食べるよう家族に一声かける
・ふだんから、食べ物を残さないよう子どもをしつける
・メニューを改善する
・盛りつけ方を改善する
・残った料理を別メニューで活用するためのレシピを検索する
外食のときに食べ物を残す機会のある人は、注文前に「食べきれるか」の視点を忘れないようにしましょう。きれいに食べ終えたほうが、一緒に食事をする相手も気持ちがよいはずですよね。
2.賞味期限切れの食品を捨てている
賞味期限切れ食品の処分も、家庭の、あるある問題です。食品の賞味期限をメモして管理する人もいますが、一番シンプルな解決方法は食品を買いすぎないことです。
・スーパーへ行くときに財布の中身を少なめにする
・スーパーでカートを使わない
・スーパーへ行く頻度を減らす
・冷蔵庫や食品庫に入れておく食品の量を減らす
食品のまとめ買いが向いている人と、そうでない人がいるため、自分に合った買い物方法で工夫したいですね。食品の宅配で注文しすぎている人は、一度やめてみることも検討課題となります。
また、食品の保存方法も工夫しましょう。例えば、料理のときに使い切らなかったキノコ類は、冷凍しておくと傷みを気にせず好きなタイミングで次の料理に利用でき一石二鳥です。
3.調理のときに食べられる部分も捨てている
忙しいときにやってしまいがちな、野菜や果物の皮のむきすぎ。ちりもつもれば何とやらで、もったいないですよね。また、メニューによっては皮を捨てずに食べることも工夫できます。例えばニンジンの皮には栄養が多く、きんぴらやカレーなどで積極的に使う人もいます。
えのきだけも、根元を多めに切り落としがちな食材。筆者も多めに切り落としていた一人で、茶色く固い部分だけ切り落とせばいいと初めて知ったとき、「こんなに下のほうまで食べられるなんて」と驚きました。
熟しすぎた柿は冷凍するとシャーベットのようにおいしく食べられ、カットしたアボカドが固かったときは加熱調理でおいしく食べられるなど、食材利用の便利情報は簡単に見つけ出せます。「この食材をどうにかできないかな」と迷うタイミングがあったら、楽しみながらネット検索してみましょう。
ムダをなくすだけで年間3万円の節約に
最後に、食品ロスというムダをなくすだけで年間の食費3万円分くらいを節約できるというイメージをご紹介しましょう。
【A子さんの1ヵ月の生活で起こる食品ロスの例】
・日持ちを考えず、あるいは皮などを活用せず野菜100円分/週を捨てていた:400円/月
・500円で買った鶏肉を賞味期限切れにしてしまった:500円/月
・豆腐を賞味期限切れにしてしまった:100円/月
・食べきれずに残して捨てている食品が150円分/週ある:600円/月
・約300円分の食品を外食(2回)のときに残してしまった:600円/月
・保存用食品(インスタントラーメンなど)を賞味期限切れにしてしまった:300円/月
上記は一つの例でしかありませんが、小さなロスでも、合わせてみるとそれなりの金額になってしまうことを実感できますね。この例の場合では2,500円/月となり、年間3万円のロスです。この分の食品を買う量が減れば、3万円分の食費節約になります。
日常の小さな「あ、しまった」が、年間で考えたときの大きな食品ロスのもとになっています。誰しも「うっかり」はあるものですが、少しでも減らしていけるよう自分なりに工夫しながら気持ちよく食費を節約したいですね。
(※本ページに記載されている情報は2019年11月26日時点のものです)