FP(ファイナンシャルプランナー)の資格は、FP技能士3~1級、AFP・CFP認定者等、仕組みが少し複雑ですよね。費用面も気になるところだと思います。FP資格の仕組み、取得に必要な費用、FP資格をどう活かすかについてお伝えいたします。
FPになるには?資格取得にいくらかかる?
どう活かす??
2019年9月22日
FP資格の仕組み
FP資格には、大きく2つの種類があります。
国家資格である「FP技能士」、民間資格である「AFP」「CFP」です。
FP技能士3~1級
FP技能士の資格試験は、日本FP協会と金融財政事情研究会(きんざい)の2団体が実施しています。一度合格した資格に有効期限はなく、更新の必要はありません。
FP技能士3~2級
FPの資格が資格したい、履歴書などの資格欄に資格を書きたいという方であれば、FP技能士3~2級の取得がおすすめです。
FP技能士1級
1級まで目指したい、金融機関にお勤めの方、独立系FPとしてセミナー・執筆などで活躍したいという方は、FP技能士1級まで取得を目指すことを検討されても良いかもしれません。金融業界の中では、CFPと同様に最上位資格という認識されています。
AFP・CFP
日本FP協会が実施している資格試験です。AFP⇒CFPの順に難易度が上がります。
難易度は、FP技能士2級とAFP、FP技能士1級とほぼ同等の水準です。AFP・CFPは、資格の有効期限があります。資格認定後に定められる継続教育期間中に、AFPは15単位以上、CFPは30単位以上を取得する必要があります。
AFP
2級技能士に合格後、日本FP協会が認定する研修を受講し、登録の手続きをするとAFP資格を取得することが出来ます。ただ資格を取得するだけではなく、FPとしての知識・スキルをブラッシュアップしていきたいという方におすすめです。
資格更新のための費用はかかります。FP協会では、FPとして必要なスキルを身に着けるための実践的な講座(相談・講師・執筆)を受けることが出来ます。また、生活者向けの相談会・無料セミナーで、実務未経験でも相談員・講師として経験を積むチャンスがあります。
実務上では、金融機関・独立系FPとしての相談・講師・執筆を行われている方は、大半の方が取得している印象です。
CFP
AFP取得後、更にFPとしての知識・スキルをブラッシュアップしていきたいという方が取得します。金融機関にお勤めの方、税理士・社労士等で幅を広げたい方、独立系FPとしてセミナー・執筆などで活躍したいという方は、CFP取得まで目指すことを検討されても良いかもしれません。
金融業界の中では、FP技能士1級と同様に最上位資格という認識されています。
AFPと同様に、資格更新のための費用はかかります。
FP協会では、AFPと同様に実践的な講座の受講、生活者向けの相談会・無料セミナーで、相談員・講師としてFPとして経験を積むチャンスがあります。
実務上では、金融機関・独立系としての相談・講師・執筆を行う際に、優位に働くことがあります。
「FP技能士」と「AFP」「CFP」どちらを取得するべきか?
FPを取得する目的が各々異なると思います。目的に合わせて受検を考えましょう。
取得に必要な費用
FP技能士3〜1級
◆FP3級:学科(3,000円)、実技(3,000円)、学科と実技(6,000円)
◆FP2級:学科(4,200円)、実技(4,500円)、学科と実技(8,700円)
FPとして2年以上の実務経験がない場合には、
・FP3級取得後にFP2級を受検する
・AFP認定研修(基本過程)を受けて修了する(20,000円程〜)
※各社によって金額は異なります
◆FP1級:FP1級:実技(20,000円)
実技試験を受けるためには、主に2つのルートがあります。
①金融財政事情研究会(きんざい)のFP技能士1級・学科試験合格(8,900円)
FP技能士2級合格者でFP業務に関して1年以上の実務経験有、FP業務に関して5年以上の実務経験有の方が受検可能です。
②日本FP協会のCFP®️認定者またはCFP®️資格審査試験合格者:CFP認定・試験受検料(CFP詳細に記載)
AFP・CFP
◆AFP
FP2級取得費用+AFP認定研修(技能士課程)を受けて修了(8,000円程〜)
取得時費用:入会金10,000円
取得後費用:年会費12,000円+更新費用年2,250円〜
(2年15単位・継続教育テスト3単位900円で計算した場合)
◆CFP
試験受検料:6科目最大30,000円(税抜)
※2課目以上同時に受検する場合は、2課目目以降が4,000円(税抜)に割引されます。
取得時費用:入会金5,000円
取得後費用:年会費20,000円+更新費用年4,500円〜
(2年30単位・継続教育テスト3単位900円で計算した場合)
※税抜価格で記載しております。
※上記はこれから受検する方向けにポイントを絞って掲載しております。
※認定研修は各研修期間によって価格が異なります。
FP資格をどう活かす?
FP(ファイナンシャルプランナー)になると何ができるのか疑問に思う方も多いと思います。
FPの資格自体は、FP技能士、AFP・CFPいずれも業務独占資格ではありませんので、資格がないとファイナンシャルプランナーを名乗ったり、業としておこなってはいけないという制限はありません。
ただ、お客さまにとっての大切な資産に対しての相談を受けてアドバイスをすることや、影響力のあるセミナー・執筆を行うにあたって、信頼を得られるかどうかは非常に重要です。
FP資格を取得すること自体に価値があるのではなく、FP資格を取得した後に、主体的かつ継続的に情報を収集し、知識を蓄積して実績を積み重ねていく必要があります。
FPが活躍している場について大きく3つ挙げさせていただきます。
金融機関FP
銀行・証券・保険会社等で、資産運用・保険相談業務を行っているケースが多いです。その他にも知識を活用出来る場は多くあります。
金融機関によっては、資格取得を昇進・昇格の要件としているところもあります。
ダブルライセンスとしての活用
現在、税理士・社労士・宅建士等の資格を活用した業務に従事されており、更に活躍のフィールドを広げたいと考えて取得されている方も多いです。
独立系FP
FP会社に所属する、自分で事務所を持って活動するFPもいます。主に、相談・セミナー・執筆(WEB・雑誌・新聞等)で活躍されている方が多いです。
このページをお読みになられている方で、FPでの独立を考えられている方も多くいらっしゃると思います。
独立をする際に最も重要なことは、信頼と実績です。
会社の看板がない中で、信頼と実績を重ねるには、FP資格を取得後に実績を積むことです。ただ実務未経験で、個人でFPとして実績を積むチャンスはかなり限られているのが現状です。
日本FP協会では、実務未経験でも相談・講師・執筆に携われる機会を積極的に創出しています。私も、CFPを取得し、日本FP協会の主催するセミナー講師に応募して、セミナー講師をする機会をいただくことが出来ました。相談業務は金融機関で経験がありましたが、講師経験はなかったためなかなか講師で実績を積むことが難しいと感じていました。CFPを取得する方が年々増えてきているため、取得したことで有利に働くことはあると思います。
この記事の執筆は、株式会社エフピーウーマンのライター募集に応募したことがきっかけで、「お金」と「人生」に効くコラムで連載をさせて頂いております。
募集は、執筆(ライター募集)・講演(講師募集)・相談(マネートレーナー募集)等があります。
実務経験問わず、応募することが可能ですので、なかなか貴重な募集だと思います。
もしよろしければ、参考にしてみて下さい。
FP資格いかがでしたか? 今後FP資格をどう活かしたいかによって、FP技能士、AFP・CFPを取得するかどうかを検討してみて下さい。
取得を目指す方にこの記事が参考になれば嬉しいです。
試験勉強中は心が折れそうになることもあるかと思いますが、資格取得が出来た時の達成感をイメージして、前向きに頑張っていきましょう!
(※本ページに記載されている情報は2019年9月22日時点のものです)