「家計簿をつけても続かないし、貯金できない」とお悩みではないですか?家計簿でお金が貯まらない人におすすめするのが貯金簿です。貯金簿は家計簿とちがって毎月家計を管理する必要はありません。数ヵ月に1度、家計の資産と負債の残高をチェックするだけでお金が貯まりますよ。貯金簿のつけ方や必要な項目を徹底解説するので、家計簿をつけるのが苦手な人は要チェックです。
貯金簿のつけ方を解説!
ズボラさん向けの年数回の家計管理術
2019年9月20日
家計管理がラクに貯金簿とは?家計簿とのちがい
最近、家計簿の代わりに貯金簿をつける人が少しずつ増えていることを知っていますか。貯金簿とは、家計の資産と負債の残高を3~6ヵ月に一度記録する一覧表のこと。ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんが考えた家計管理術。畠中さん自身が家計簿をつけたり、節約したりすることが苦手で「家計簿をつけてもお金がいくら貯まったのか把握できない」と思ったことがきっかけで貯金簿をつけ始めたそうです。
家計簿は食費に〇円、電気代に〇円など家計の支出を見るのに便利なツールです。しかし、使ったお金の額しか把握できません。数ヵ月前と比べていくら貯金が増減したか確認できないデメリットがあります。その点、貯金簿なら数ヵ月に一度、家計の資産と負債の残高をつけるだけで貯金の増減の推移が把握できます。
家計管理に必要な項目は?貯金簿のつけ方
貯金簿のつけ方や書き方はとっても簡単です。順を追って説明するので、なかなか貯金ができない人はしっかりチェックしてくださいね。
貯金簿をつけるノートやエクセルを準備
まず大学ノートのように罫線のあるノートを用意します。「手書きで苦手……。パソコンで管理したい」と思う人はエクセルを使っても構いません。
ノートやエクセルに管理する項目を記入
次の必要な項目をノートやエクセルに記入します。
1. 銀行の定期預金・普通預金
現在保有する銀行口座の定期預金・普通預金の残高をすべて書きましょう。
2. 貯蓄性のある保険商品
貯金簿に記入する貯蓄性のある保険とは、以下の3タイプの保険商品です。
・保険期間が一生続き、途中解約すると解約返戻金が戻ってくる商品(例:終身保険)
・一定の保険期間があり、保険期間が終わるとお金がもらえる商品(例:養老保険、学資保険)
・保険料を毎月支払って、一定の期間が過ぎると給付金が受け取れる商品(例:個人年金保険)
保険の積立額がわからないときは、毎年保険会社から届く「契約のご案内」で確認してみてください。医療保険やがん保険など解約時や保険期間終了時にお金が受け取れない掛け捨て型保険は、貯金簿の項目に含める必要はありません。
3. 運用商品
株式投資や投資信託、iDeCOやNISA、確定拠出年金、個人国債など資産運用をやっている人はここに記入します。資産運用をやっていない人はこの項目は作る必要はありません。
4.貯蓄合計
1~3の合計を電卓で計算して記入しましょう。エクセルを使っている人は、SUM関数を使うと自動的に1~3の合計金額が算出されて便利ですよ。
5. 貯蓄増減
次の計算式の金額を記入します。
・現在の貯蓄合計 - 前回記録した貯蓄合計
6. 住宅ローン残高
住宅ローン返済中の人は、現在の住宅ローン残高を記入します。持ち家でなく賃貸物件や実家暮らしの人はこの項目を記入する必要はありません。
7. 住宅ローン増減
次の計算式の金額を記入します。
現在の住宅ローン残高 - 前回記入した住宅ローン残高
7. その他ローンの残高と増減
オートローンやフリーローンなどローン返済中の人は、住宅ローンと同じ要領で現在の残高と前回記録したときのローン残高の差額を記入してください。特にローンを抱えていない人は、この項目は記入不要です。
1年の貯金額はいくら?貯金簿を活用したお金の増やし方
「貯金簿をつけて貯金の増減が把握できることはわかったけど、1年でいくら貯金すればいいの?」と疑問に思う人もいますよね。手取り年収の10~20%の金額を1年で貯めることができれば合格ラインです。
貯金で大切なことは、設定した貯金額に現時点でどれだけ達成できているか把握することです。貯金の目標額を決めることではありません。現在の貯金額と目標貯金額が大きくかけ離れていたら、実現不可能な目標を立てているのと同じだからです。
無理のない範囲で貯金の目標金額を決めるのであれば、貯金簿で過去1年分の貯金の増減額を把握したうえで、現在の1.2倍の金額を設定しましょう。たとえば、年間30万円貯金できている人は、毎月の平均貯金額は2.5万円。年間30万円問題なく貯金できるのであれば、次の目標貯金額は1.2倍の36万円です。その場合、毎月の貯金額は3万円。年間貯金額が30万円だったときと比べて、毎月の貯金額が5,000円増えるわけです。
1ヵ月の貯金額を5,000円増やすことは、毎月5,000円節約すればよいわけです。毎月5,000円の節約だったら、外食や娯楽のお金を少し節約すれば簡単に実現できそうな気がしますよね。
貯金を増やす一番の近道は、自分の手取り月収から無理のない範囲で貯金や節約をすることです。貯金簿をつかって1年の貯金の増減を確認して、確実にお金が貯まる仕組みを作りましょう。
(※本ページに記載されている情報は2019年9月20日時点のものです)