自分の資格や特技を活かしてバリバリ稼ぐ。そのような起業女子に憧れて、いずれは私も独立したい!という女子もいるのではないでしょうか。勢いで会社を辞めて「こんなはずじゃなかった」と泣かないために、知っておきたいお金のことをお伝えします。
憧れの起業女子
独立する前に知っておきたい「お金」の3つのこと
2019年6月30日
生活費、どのくらい必要?
会社に勤務していたら毎月給与が支給されます。もし、病気になって会社を休んでも有給休暇を利用したり、傷病手当金が支給されたりと、いろいろな制度で守られています。それでも、やはり自分の好きなことをして自由に働きたいと思った時に、最初に考えてほしいことは「お金」のことです。
会社を辞めてすぐに独立したとしても、翌月から安定した売り上げを得ることが厳しい場合があります。それでも、毎月支払わなければならないものがたくさんあります。
まずは、毎月の家賃や水道光熱費、スマホ代などは収入がなくても支払っていかなければなりません。そして、会社員の時には給与から天引きされていた住民税や社会保険料もこれからは自分で全額支払う必要があります。
また、新しく始める事業のための軍資金も必要ですね。
独立をしたいと思ったら勢いで会社を辞めるのではなく、 まずは当面6ヵ月間の生活費や諸経費などを貯めることから始めましょう。 退職金が支払われる会社なら、どの程度支払われるのかもリサーチしておくといいでしょう。
社会保険、どうなるの?
先ほど、独立したら自分で社会保険料を払う必要があるとお伝えしました。会社員の間は、国民年金と厚生年金の2階建てになっていて、厚生年金保険料と健康保険料は、会社が半分負担して給与から天引きされていました。
でも、独立したら自分で国民年金保険料と国民健康保険料を支払わなくてはなりません。
国民年金保険
独立したら、1階部分の国民年金保険のみの加入になります。
この国民年金保険料は全額自分で支払うことになり、2019年(令和元年)は毎月16,410円です。
しかし、国民年金保険だけでは将来不安なのが現状です。そのため、国民年金保険に上乗せして国民年金基金や個人型確定拠出年金に加入する場合が多いです。そうすると、国民年金保険料に加えて毎月支払う金額が上乗せされることになります。
国民健康保険
独立すると、国民健康保険に加入することになります。国民健康保険の保険料は前年度の収入に応じて決められています。そのため、ある程度収入があったという人は、独立した1年目は保険料の負担が大きくなる場合があります。自分が支払う健康保険料がいくらになるかは、住んでいる自治体に問い合わせるとわかるので、前もって調べておくと安心ですね。
確定申告、どうするの?
会社に勤務している時は、基本的にはする必要がなかった確定申告。というのも、所得税と住民税は毎月の給与から天引きされていました。そして、それぞれの事情に応じて、年末調整で終了していたのです。
でも、起業すると確定申告が必要となってきます。
そもそも確定申告ってなに?
私たちは、1月1日から12月31日の1年間に得た「所得」に対して税金がかかります。でも、会社員や公務員など、勤務先の年末調整で済む人や一定の所得に達していない人は確定申告が不要です。「一定の所得」というのは、給与をもらっている人は給与以外の所得が20万円以下の場合、給与所得がない人は所得が38万円以下の場合をいいます。
ですから、起業したばかりで所得が38万円以下の場合は確定申告をしなくてもいいことになります。
白色申告
白色申告は、一般的な確定申告で面倒な準備がほとんど不要ですが、税金などの優遇は受けることができません。
青色申告
起業する時は税務署に「個人事業の開業届出書」を提出しますが、その時に「所得税の青色申告承認申請書」を提出すると青色申告をすることができます。
所得が少ないのに青色申告?と思うと思いますが、所得が少ない場合でも青色申告をすることでメリットがあります。
青色申告をすると、条件によって10万円か65万円を控除することができます。
また、起業してしばらくは経費がかさみ、売上から経費を引いた所得がマイナスになってしまうことがあるでしょう。その場合、その年に生じた損失の金額を翌年以降3年間にわたって繰り越して控除することができます。
独立をするということは、お金のことも自分で管理していかなければなりません。
夢を叶えるために、お金の教養を身につけておいてくださいね。
(※本ページに記載されている情報は2019年6月30日時点のものです)