約3か月後に迫った【消費税増税】。軽減税率の対象で増税しないものも一部ありますが、現在8%の消費税が、2019年10月1日からは10%に増税します。増税前に駆け込み需要があるのでは?と言われていますが、“買っておいたほうがよいもの”ばかりではなく“急いで買わなくてもよいもの”もあるようです。増税前に、軽減税率のことなど今一度おさらいして、やりくり上手で賢い買い物のコツを知っておきましょう。
【消費税】増税前に買う?買わない?
やりくり上手な買い物のコツ10選
2019年6月19日
消費税増税のおさらい
消費税増税について、おさらいです。
2019年10月1日から、消費税が10%になります。現在8%なので2%分の増税です。
増税の理由は“少子高齢化”。現在の日本は、現役世代の減少と高齢者の増加が深刻な問題であり、社会保障費の財源を確保することが増税理由の一つです。他に、国債の返済や、教育・子育ての充実に増税分の財源が使われます。
【消費税10%】の負担を重いと感じるか、軽いと感じるかは人それぞれですが、諸外国と比較すると、日本の消費税率はまだ低いほうです。ノルウェーやスウェーデン、デンマークでは25%、ヨーロッパの国々は軒並み約20%。しかし、収入の低い人が負担にならないよう【軽減税率】という措置が設けられています。今回の増税にもこの軽減税率措置が設けられます。
軽減税率とは
軽減税率とは、特定の品目に限り消費税率を低く設定することです。
今回は「酒類を除く飲食料品」と「週2回以上発行される定期購読の新聞」が、軽減税率の対象品目になり10月1日以降も8%に据え置かれます。しかし、飲食料品であっても、外食やケータリングは軽減税率の対象外。
例えば、コンビニで飲食料品を購入した場合、自宅に持って帰って食べる分(テイクアウト)は軽減税率の対象で8%、イートインコーナーで食べる分は軽減税率の対象外なので10%になります。
買う?買わない?アイテム5選
増税前にあれこれ買っておいたほうがお得なのでしょうか、実際どうなのでしょう。
住宅
高額な買い物である住宅は2%分の増税とはいえ金額にすると大きいものです。しかし、増税前に慌てて買う必要はありません。
増税による負担の緩和措置として「すまい給付金」制度があります。この制度の給付基礎額は、所得割額によっても異なります。国土交通省のHPで簡単にシミュレーションできますので参考にしてください。
車
消費税増税に伴い「自動車取得税・エコカー減税の廃止」と「環境性能割の導入」があります。車種によって、増税前と後でお得かどうか判断が難しいところです。
また一般的に、3月決算期、9月中間決算期、夏・冬ボーナス期が車の“買い時”と言われています。買うか買わないかの判断は、消費税だけでなく、車の“買い時”も考慮して検討した方が良さそうです。
家電製品
家電製品は、新製品や新機能のサイクルがとても早い商品です。増税前に安く買ったほうがいい場合と、増税後ではあるけど新たに便利な機能が搭載されていていい場合があります。購入額だけでなく、自分にとってどちらの価値が重要かを考えて検討しましょう。
飲食料品・生活消耗品
前項にも書いたように飲食料品は軽減税率の対象のため増税前にまとめ買いする必要は全くありません。
生活消耗品も「そろそろ無くなる物を、10月1日に買うくらいなら、9月30日に買っておこう」くらいの備えで十分です。各店舗が増税後に、「消費税還元セール」などを実施する可能性も大いにあります。
衣服
衣服も買い急ぐ必要はありません。生活消耗品と同様、増税後にセールがある可能性も。
しかし、あまり流行に左右されない定価販売のブランド物で、今迷っているものがあるのなら、増税前に買うのはおススメです。あなたにとって令和元年の記念の逸品になるかも。
やりくり上手になるコツ5選
他にも、消費税増税に限らずやりくり上手な買い物のコツがあります。
家計の収支を把握する
基本中の基本ですが、家計の収支を把握している人が意外に少ないのには驚きます。通常の収支だけでなく、臨時収入(ボーナスなど)や臨時支出(年払い保険料や家電製品など)もしっかり把握できていると、安心して今の生活に見合った買い物ができますよ。
通帳やカードを把握する
財布の中の把握は簡単ですが、通帳やカードを把握できている人も意外と少ないのです。通帳の数や残額、カードの枚数や支払額や年会費、貯まっているポイントや会員優待情報など、把握していると買い物にお得な情報がたくさんありますよ。
1ヶ月の支出を2%節約してみる
消費税が2%分増税するのをきっかけに、支出の2%節約に挑戦してみてはいかがですか。
例えば軽減税率の恩恵を受けるために、外食を減らし、お惣菜など調理いらずの飲食料品を買って自宅で食べるとか。酒類の消費を減らすために、休肝日を設けたり、摂取量を減らすとか。2%分の節約は意外と簡単ですよ。
本当に買う必要があるか考える
増税前に買うか買わないかを判断する前に、本当に買う必要があるかを考えるのが先です。
マイホームやマイカーが本当に必要ですか?その調理器具や家電製品がなくても生活できませんか?その買いたい洋服と似た洋服がクローゼットの中で眠っていませんか?衝動的にならず、じっくり考えて判断しましょう。
お得な買い物より、お得なこと
娯楽費を考えてみましょう。娯楽の本来の目的は「家族や気の合う仲間(または一人で)自分の好きなことで時間を過ごし、日常の疲れをリフレッシュして英気を養う」ことのはずです。
この目的の手段が「買い物」と言う人もいるでしょうが、読書、公園でピクニック、ウォーキング、カフェでおしゃべり、自宅でネットサーフィンなど、それほどお金をかけずに娯楽の本来の目的を達成できる人も多いはずですよ。
いかがでしたか?消費税増税をきっかけに、賢い買い物のコツを知って、やりくり上手になれると良いですね。
(※本ページに記載されている情報は2019年6月19日時点のものです)