これからFPに相談してみようとか、あるいは、せっかくFPに相談に行ったのに「何を聞いていいのかわからなかった」・「欲しい回答じゃなかった」なんていう方もいると思います。
そこで、「聞いてよかった!」と思えるアドバイスをもらうためのコツをお伝えします。
FPに相談した時に
いいアドバイスを引き出すコツ
2019年5月12日
1.FP側はどんな状況なのか
相談者の方々がFPに対していろいろなことを思っているのと同様に、FPの側も思っていることがあります。例えば、こんなことです。
お客さんの知りたいレベルを知りたい
一番知りたいのは、お客さんがどれくらいお金の知識があるかです。基本的なことから説明を始めた方がいいのか、資産運用に慣れていて専門用語を織り交ぜて説明してもいいのか、知りたいのです。それによって事前に準備する内容も異なってくるので、事前にお客さんの聞きたいことを知っておきたいと思っています。
言いたいけど言えない
FPはお金の知識はいろいろありますが、法的に言ってはいけないこともあります。例えば、具体的に税金の計算をするとか、法律が絡んでくるときの判断、保険商品の具体的な中身の説明などです。これらは、それぞれ税理士、弁護士、保険の募集人の資格を持っていなければできません。
専門分野がある
お医者さんに専門分野があるように、FPにも専門分野があり、保険、不動産、証券などさまざまな分野から集まっています。基本的な話であればどのFPも対応できますが、専門的な話になればなるほど、FPも得手不得手があります。
2.いいアドバイスを引き出すコツ
では、どんなことをすれば、FPからいいアドバイスを引き出すことができるのでしょうか。
自分に近いFPを選ぶ
例えば自分が20代女性なのに、相手が60代男性のFPだった場合、結婚・出産・子育てのライフプランの立て方を相談しても望んだ回答が得られない場合があります。働いている環境によっても、年金や年収が変わってきますので、自分の環境に近いFPの方が、求めている回答に近いアドバイスを得られる可能性が高まります。
基本情報は必須
病院に行くとまず問診票を書かされるように、FPにとってもお客さんの基本情報は必要です。家族構成や現在の収入、貯金額、年齢などがわからないと答えられません。
個人情報、特にお金に関する情報はとてもセンシティブなので教えたくないということもあるかもしれませんが、FP相談であれば個人情報は厳重に扱われますので、できるだけ伝えましょう。
聞きたいことを具体的に
どんなことが聞きたいのか、あらかじめ書き出しておきましょう。書き出す時に、自分はどういうことを知っているかが分かるように、できるだけ具体的な状況を書く方がいいです。例えば、家を買おうと思っている場合、「家を買いたい」だけよりも、希望の間取りや場所、予算、実際にネットで調べてみた、など知らせた方が、FPもアドバイスしやすくなります。
保険証券や源泉徴収票など、話が分かりやすくなる書類も持参しましょう。
わからない時は質問する
FPの回答がわからない時は、すぐに質問をしましょう。
話が抽象的でわからなかった時は「例を挙げてください」とたとえで説明してもらうとわかりやすいでしょう。
FPに制限があって答えられない場合は「どこに尋ねればいいですか」と聞くと、問い合わせ先を教えてもらえます。いくつか解決方法があって迷っている場合は、FP個人の感想を聞くのもいいと思います。
3.アドバイスを得た後は
そして、せっかくのアドバイスをさらに生かすために、以下の2点を実行してみましょう。
実際に行動する
アドバイスをもとに、実際に行動を開始しましょう。実際にやってみると、FPの言っていた話がよりクリアにわかるようになります。あるいは、どこが分かっていないかもわかります。
また、話を聞いた時はわかった気になっていますが、時間と共に忘れていってしまいますので、書ききれなかった話などは当日のうちにメモに書いて残しておきましょう。
他の専門家にも相談してみる
十分に準備をして行ったとしても、残念ながらFPからいい回答が得られなかったという場合もあります。その場合は、あきらめずに他のFPを探して相談してみましょう。
FPに制限があって解決しなかったときは、きちんと他の専門家に相談して解決しておきましょう。知らないところに相談に行くというのはなかなか億劫なものですが、FPに相談に行った時がいちばん行動力の上がっているときなので、タイミングとしては一番いいときです。
事前にちょっと準備をするだけで、引き出せるアドバイスがぐっとよくなります。せっかく相談に行くのですから、最大のアドバイスをゲットすることを目指しましょう。