今年のゴールデンウィークは10連休です。いつもよりも休みが長いためもう仕事に行きたくないな。と思ってしまう人もいるのではないでしょうか。この「仕事に行きたくない」気持ちは誰しもが持つ感情ですが、食欲も出ない、趣味も興味がなくなったという人はひょっとすると5月病かもしれません。ゴールデンウィーク明けから起こることが多い5月病についてご説明します。
ゴールデンウィーク明けの5月病に注意!
なりやすい人や対策とは?
2019年5月6日
5月病とは?
5月病という言葉はみなさんも1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。「病」とついているため病名と思われがちですが医学的には「抑うつ状態」を指し、落ち込みがちな気分で気力や行動力も欠如している状態のことをいいます。
進学や就職で生活スタイルが変化した時期に発症しやすい
5月病という名前がついた由来は、進学や就職で4月に生活スタイルが大きく変化した人がゴールデンウィーク明けから症状を訴える人が増えるためです。あらわれる症状として代表的なものに、身体がだるい、疲れやすい、意欲がわかない、物事を悲観的に考えてしまうなどがあります。
これらの症状は、新生活が始まり慣れないことが多く知らず知らずのうちにストレスが蓄積されたためと考えられています。ゴールデンウィークが明けてまた日常生活が始まるとともに症状が落ち着く人もいますが、重症化してしまうとうつ病を発症してしまうリスクもあります。
5月病になりやすい人はいるの?
4月は年度が替わる時期のため、5月病は誰にでも起こりえる症状だといえます。けれども新入学生や新入社員、昇進や異動、転勤を迎えた人はより生活スタイルが大きく変化するため起こるリスクも大きくなります。以下のような、生活スタイルの変化や症状がある人は5月病を疑い、早めに医療機関で相談するようにしましょう。
環境が大きく変化した人
進学や就職、昇進や異動、転職で4月から生活スタイルが大きく変化した人は5月病のリスクは高まります。これらに当てはまる本人の他に、それをサポートしていた家族もそのストレスの影響を受けやすく発症のリスクが高まります。
同じように冬から春にかけて自分や家族が病気になったり、ケガをして日常の生活リズムが乱れたりした人や、親の介護が始まったりした人も注意が必要になります。これらの環境の変化には、身体が常に緊張状態で、一定のストレスがかかり続けていることが分かっていただけると思います。こうしたストレスが5月病を発症させてしまう要因となります。
確認したい症状
上記のような生活スタイルが大きく変化した人で、以下のような症状が複数あらわれている場合は5月病が疑われます。
・原因不明の体調不良がある(めまい、頭痛、胃の不調など)
・イライラしたり、落ち込んだり、怒ったりの感情がいつもより不安定
・何となく身体がだるく、気力が出にくい
・日常的な家事や趣味が面倒くさくなった
・寝付きが悪い。または睡眠中何度も目が覚める、熟睡した気がしない
・人に会いたくない
・常に漠然とした不安がある
・食欲がわかない、食に変化があらわれた
これらの症状に自分で気がつくことできる人もいれば、中々気づくことができずにどんどん悪化して最悪の場合うつ病を発症してしまうこともあります。自分の場合はどうかな?と判断したあとに、家族や周りでもこのような環境の変化や症状が出ている人がいないかお互い気を配るようにしましょう。
5月病にならないための対策はある?
5月病になりやすい人、5月病を疑いたい症状について書いてきましたが、次に5月病にならないために心がけたい対策についてご紹介します。今年は例年に比べゴールデンウィークが10連休と長くなっています。ゴールデンウィークの過ごし方も少し意識することで、連休明けからの仕事もスムーズに開始することができます。
自分に合ったストレス解消法をみつける
どんな場面、環境でもストレスは必ず存在します。このストレスと上手く付き合うために自分に合ったストレス解消法をみつけることはとても大切です。読書、映画鑑賞、入浴、旅行、スポーツ、食事、アロマテラピーなど仕事のことを一旦忘れられる環境を整え頭の中や身体をリセットしてみましょう。
時間を上手に管理する
5月病は今までとは違う環境が始まり、時間の使い方も今までとは違うことでストレスが引き起こされる発症すると考えられています。やらなければならないことが増えた、けれどそのタスクを達成できないと感じる日々の積み重ねでストレスが大きくなり、次第に5月病の症状が大きくなってきます。
仕事を効率よくこなすためにはタスク管理は重要です。重要な仕事は最優先に行う、今までより少し多めに時間配分を行う、1週間単位、1日単位でタスクを組むなどその仕事にどれくらい時間がかかるかを先にスケジューリングしましょう。
十分な休息をとる
質の良い睡眠はストレスの緩和にとても重要です。質の良い睡眠をとるためには、副交感神経を高めることが大切です。入浴でリラックスしたり、軽いストレッチで身体を緩めたりすることで身体が眠りの準備に入ります。テレビやスマホの明かりは交感神経を高めてしまうため、眠る前の使用は控えましょう。
運動を習慣化にする
適度な運動はストレス解消にも影響し、自律神経を整える効果もあります。1駅分歩くことでも続けることで十分なウォーキング効果が得られます。ジムに通って水泳やヨガ、ダンスなどを習うことも仕事仲間とは違ったコミュニティーが生まれ、他人と関わることで5月病を抑制することもできます。
環境の変化で5月病を発症しやすい原因に、大型連休であるゴールデンウィークを挟むことも要因の1つとしてあげられます。生活習慣も乱れやすくなるため意識的に5月病にならないための対策を取り入れてみてくださいね。