なんとなく「保険は入らなければいけないもの」「保険に入っていると安心」と思っていたりしますが、保険を売る側はそんなお客さんたちをどう見ているのでしょうか。「素人」と思われて過度の売込みに遭わないように、以下の点に気を付けましょう。
保険会社は、お客さんのどんなところに
「素人」を感じているのか
2019年3月27日
1.「素人」を感じさせる8つのケース
保険を売る側の人たちは、お客さんに説明をしながらこんなところを見ていて、「これだったら、もっと売れる!」と感じています。
「社会人になったら保険」と思っている
こう思っている人は多いと思うのですが、「なぜ保険に入るのか」「保険の役割とは?」が分かっていない人ということです。「社会人になったのですから」と言えば、条件反射的に保険に入ってもらえる人だと思われています。
「保険」の区別がついていない
保険には、自分が亡くなった時のための保険、病気・けがをしたときのための保険、老後に備えての保険、などいろいろと種類がありますが、その区別がついていない人は、全部お勧めされてしまいます。
とにかく心配性
保険は、万が一の時に備えるためのものなので、「もしも死んじゃったら」「もしもがんになったら」「もしも・・」と心配ばかりしている人は、「たくさんの万が一に備えたいです」と宣言している人に見えます。
がん保険に3つも入っている
付き合いで入っていたり、すごく心配で入っていたり、理由はそれぞれですが、3つも入っているということは、押しに弱い人なので、自分も押せば新たな保険に入ってもらえると思われます。
おひとり様なのに死亡保険に入っている
死亡保険は、自分が亡くなった時、遺された家族が生活に困らないようにするための保険です。ですから、離れて暮らしている親の面倒を見ているというようなおひとり様はいいと思うのですが、扶養している家族がいないおひとり様なのに加入している場合は、保険の意味をよく理解していないので、簡単に勧められると思われてしまいます。
まったく見直しをしていない
保険の内容をよく理解している人は、ライフステージが変わったり、新商品が出てきたタイミングで見直しをします。自分に合った保険の掛け方をするのがいちばん効果的であることを分かっているからです。見直しをしていないということは、保障内容が分かっていなかったり、そもそも保険に入っていることもよくわかっていない人なので、お勧めされやすい人ということです。
営業担当を全面的に信用している
保険を売る側は「お客様のため」とは言うものの、仕事ですから、内心「稼ぎたい」と思っています。営業担当を信用し過ぎて、勧められたままに入る人は、自分にとっていい保険ではなく、保険会社にとっていい保険を勧められている可能性があります。
保障内容しか気にしていない
保険の大事な点は、保障内容もありますが、いざという時すぐに保険金が支払ってもらえるか、解約が必要になった時に返戻金があるか、途中で保険料が上がるか、などいくつかポイントがあります。それらも併せて確認しない人は、保障内容の説明さえすれば、保険に入ってもらえる人と思われてしまいます。
2.素人だと思われないための対策術
では、素人だと思われて、保険契約で損をしてしまわないようにするには、どうしたらいいのでしょうか。
何社か検討する
自分にとっていい商品を勧められているのかどうか確認するには、何人かに聞いてみるのが一番です。自分の状況や要望をきちんと聞いてくれて、それに合わせた保険をお勧めしてくれているのであれば、似たような保障内容の保険になるはずです。
そして、「何社か検討しています」とけん制しておけば、すぐに契約を迫られることもありませんし、契約をしてもらえるように他社よりもいいポイントを説明してもらえるでしょう。
中立的な人に相談
いくつかの保険を検討して、どれがいいのかわからない時は中立的な立場の人に相談するのが一番です。保険に詳しいけれども、保険の販売を扱っていないFPが一番おすすめです。時間はかかりますが、FPのプロフィールなどで確認できます。(https://www.jafp.or.jp/confer/search/cfp/)
その際、保障内容のほかにも、押さえておくべきポイントは何かを聞いておくとよいでしょう。
保険に入らないという選択
保険は必ず入らなければいけないというものではありません。自分の貯蓄状況を見て、いざという時貯金で賄えるようであれば、入ることもありません。そうすれば、保険で損するということも起こりません。
保険は一度契約すると長期に渡って保険料の支払いが発生します。総支払保険料がどれくらいになるか計算して、保険に入った方がいいのか、どういう保障がいいのか、などいろいろな角度から慎重に選ぶようにしましょう。