保険は難しいと思う人も多いのですが、ライフスタイルが多様化し、人生が100年時代になると、賢く保険を組み入れていくことも考えなければいけません。自分のライフプランに合わせて、どんなふうに保険を選択していけばいいのか見ていきましょう。
人生100年時代の考えるべき保険
2019年1月30日
1.まずは自分のライフプラン
女性はこれからの人生、選択していくことがたくさんあります。どんなことを選択していかなければいけないのか考えてみましょう。
結婚・出産
まずは結婚するかどうか、そして結婚してから子どもを産むかどうか、子どもは何人欲しいかという選択があります。将来、お子さんは自分の介護をしてくれるかまで視野に入れてみましょう。
仕事
結婚や出産がきっかけで仕事を続けるかどうか、転職、副業、子育てを終えてからパートや派遣社員で再開、パートナーの都合による転勤や海外勤務、などあらゆる働き方が考えられます。
住むところ
親と同居、会社の寮、一人暮らし。親の介護目的で同居が必要になってくる場合もあるでしょうし、自分またはパートナーの仕事の関係で転勤があるかもしれません。老後はサービス付き高齢者住宅が必要になるかもしれません。住む場所や、賃貸にしておくか、家を買うかも大きな問題です。
2.ライフプランによって、保険はどう変わるのか
上述の選択をしていった場合、保険はどのように変わるのでしょうか。
死亡保険
一般的に「生命保険」と呼ばれている「死んだら〇〇円保険金が出ます」というタイプのものですが、本来の目的は「遺族のための保障」です。おひとり様の場合、明確な理由がないのであれば不要です。
また、結婚して旦那様の扶養に入る人も考えた方がいいでしょう。お子さんが小さいうちは、ベビーシッターなどでお金がかかるからと加入している方もいますが、旦那様に収入があって、お子さんもある程度、手がかからない年齢になったら不要または加入金額を見直しましょう。
医療保険
病気やケガに関しては、高額療養費制度がありますし、大企業にお勤めの人は付加給付金という制度を設けている企業もあります。子どもは住んでいる地域によって一定の年齢まで医療費がかからないとしているとしているところも多いと思います。一度、会社や行政の制度を確認して、医療費がそれほどかからないようであれば不要です。
また、自分独自で加入するタイプと、旦那様の家族として加入できるタイプのものがあります。保障内容や保険料を見ながら選びましょう。
火災保険・自動車保険
保険の目的は、「いざという時、お金が足りなかったら」を解消するのが目的です。自分の貯金でまかなうことができるのであれば、医療保険などはなくても大丈夫 ですが、家が火災を起こしたり、自動車事故を起こしたときは、莫大な損害金額になることがあります。家や自動車を所有する場合は必ず保険に入りましょう。
3.人生100年時代に考えた方がいい保険
年齢とともに介護状態になるリスクが増え、さらに女性の場合は平均寿命が長いのでおひとり様になる可能性も高くなります。 人生100年時代は老後の収入をしっかり確保する保険の入り方をしましょう。
個人年金
定年を迎えると給与収入が無くなります。すぐに十分な年金がもらえればいいのですが、それを補てんしてくれるのが個人年金保険です。いくつかの条件を満たせば所得税控除が適用されますし、老後の定期的な収入になります。利回りを見ても、貯金で置いておくよりもおトクです。
介護保険
介護が必要な人の割合はだいたい75歳以上は3割、85歳以上は5割くらいです。
上述のように、今かかる医療費は公的制度や貯金でまかなえる程度です。医療保険よりは将来に備えた介護保険をおすすめします。こちらも条件を満たせば所得税控除の対象になりますし、収入がなくなってから一定期間保障してくれるので安心です。
所得補償保険
平均寿命が長くなり、共稼ぎ世帯が増えてくると、世帯主が亡くなったときの保障である死亡保険よりは、働けなくなったときの補償である所得補償保険の方がお勧めです。
補償期間、受取金額などさまざまありますので、自分の年齢、家族構成、働き方などを考慮して選びましょう。
火災保険・自動車保険
上述の通り、家や自動車を所有した時は必ず入りましょう。その補償の中に「個人賠償責任保険」が付帯されていると、日常生活で他人に損害を負わせたときの補償を広くカバーしてくれるので、とても便利です。
もちろん、全てに加入する必要はありません。まずは、保険以外の方法で対処できないかを調べ、自分のライフプランを考慮しながら、優先順位を決めましょう。
いずれも、解約した場合の返戻金、払込期間、保障期間、保険料が上がるかどうかなどを確認しながら選んでいくと失敗がないと思います。